
ポルシェ718シリーズは、それまで販売されていた水平対向6気筒エンジンのボクスターおよびケイマンに水平対向4気筒ターボエンジン搭載を搭載、718の名称が与えられて2016年に発売された。そしていよいよ第5世代では、歴代初となるEVモデルへと進化する。

これまでボクスターとケイマンのプロトタイプは、それぞれ個別に捉えてはいたが、今回はスカンジナビアで初めてその姿を同時に捉えた。
どちらのプロトタイプのフロントエンドにも、長方形のヘッドライトには丸いヘッドライトのデカールが貼られているが、もちろんダミーだ。また、バンパー両側のエアインテークに水平バーが装備されているが、これもダミーで、その奥には垂直のスラットが取り付けられており、新型911GTSハイブリッドに装着されたアクティブフラップと非常によく似ている。
後部では、未完成ながら、琥珀色のLED方向指示器が点灯しているショットを含め、ライトバーも確認できる。さらに、リヤバンパー中央の充電ポートも鮮明に確認できる。残念ながら、助手席側のフェンダーが見えないので、そこに第2の充電ドアが隠されているかどうかを確認することはできない。充電ポートが2つあるのは珍しいことだが、ポルシェはすでにEVタイカンに2つのポートを搭載、1つはレベル1と2用、もう1つはレベル1、2、3(急速充電)のプラグ用となっている。
キャビン内では、完全新設計されたギヤシフターがダッシュボードではなくセンターコンソールから出ている。改良されたタイカン、カイエン、そして新型マカンでは、シフターはステアリングホイールとタッチスクリーンインフォテイメントシステムに隣接しており、スポーツカーとして差別化されているようだ。
市販型では、マカンでも採用されているPPEプラットフォームを採用するが、718シリーズのために改造したと伝えられる。いずれにせよ、後輪駆動の基本仕様と、デュアルモーターセットアップの高出力モデルが提供されるのは間違いないだろう。後者は0~100 km/h(0~60 mph)を3秒以内で加速できるようになるため、市場で最も速いスポーツカーのいくつかに匹敵することになる。
最大の疑問は高電圧バッテリーがどこにあるのかということだ。J1ベースのタイカンとPPEベースのマカンはどちらも床下にバッテリーを備えており、その結果、低重心になっている。だが、ミッションRコンセプトでは、内燃エンジン搭載の718と同様の重量配分を実現するために、後部座席のすぐ後ろに搭載されているのだ。重量配分はミッドエンジン設計において極めて重要な要素であり、現行の 718 ボクスターよりも重くなるEVではさらに重要となるため、注目される。
718 EVのワールドプレミアだが、早ければボクスターEVが2025年以内に行なわれ、ケイマンEVは2026年と予想される。






























