動的質感も充実の装備もハイレベル「ホンダCR-V」【最新SUV 車種別解説

元祖クロスオーバーSUVと言える「ホンダCR-V 」。現行五世代目のシャシー性能は今でも高いレベルにあり、常にフラットな姿勢を保つ安定した走りが魅力だ。5人乗りのほか7人乗りも用意され、装備もパノラミックサンルーフが一部グレード以外に標準装備となるなど非常に充実している。
REPORT:石井昌道(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

クラス高水準のシャシー性能 快適な乗り心地で操舵も好感

いまでは世界中で乗用車のメインになったクロスオーバーSUVだが、CR-VはトヨタRAV4ともに元祖的な存在。歴代モデルは日本でも人気があったが、現行の五代目は2年ほど遅れての導入となった。

エクステリア

「BLACK EDITION」系はスモークタイプLEDテールランプ、 ダーククロームメッキのテールゲートガーニッシュやフロントグリル、ブラッククリアのアルミホイールといった専用装備で差別化する。最小回転半径は5.5m。

ヴェゼルが好調で大きなCR-Vの需要は少ないという判断だったが、全幅1855mmならば都市部でも大き過ぎるというほどではなく、試乗しても持て余すようなことはない。

インストルメントパネル

ボタンタイプで未来的なシフト操作系はハイブリッド専用で、インパネ加飾は手触りまでウッド調とするなど温かみのあるコックピットだ。標準装備のインターナビはディーラーで継続車検を通すことで通信費が無料になる。

パワートレーンは1.5l直噴ターボ+CVTと2.0lエンジン搭載のハイブリッドであるe:HEVの2種類。ガソリン車はそれなりに低回転域のトルクが充実しているので1630kgの車両重量に対して不満を覚えるほどではないものの、やはりモーター駆動のe:HEVの方が動力性能に余裕があり、静かで滑らかなフィーリングは圧倒的だ。

居住性

近年のホンダ車はシャシー性能でも進化が著しいが、グローバルでは2016年発売のCR-Vも高いレベルにあり、いま乗ってもクラストップレベルにある。乗り心地は嫌な硬さがない快適なものでありながら、どんな場面でもフラットな姿勢が保たれて安心感がある。ハンドリングも想像以上にシュアでワインディングロードなども気持ち良く駆け抜けていける。ガソリン車は車両重量が70kgほど軽いので動きは軽快。パワートレーンよりハンドリング重視ならば選ぶ価値は十分にある。

うれしい装備

センターコンソールボックスはL字型トレーの位置を変えることにより、3通りに使い分けることができる。アームレストも兼ねている。
両手が荷物でふさがっている際に便利な、足で開閉できるハンズフリーアクセスパワーテールゲート。足を検知する範囲が広いのがうれしい。
電動シェードを開ければ、後席も明るくなるパノラミックサンルーフは 「EX」系以外に標準装備。フロント側はスライド開閉可能だ。
月間登録台数    658台(21年10月〜22年3月平均値)
現行型発表      18年8月(マイナーチェンジ 20年6月)
WLTCモード燃費   21.2 km/l ※ハイブリッドのFF車

ラゲッジルーム

車両価格だけをみればやや割高感があるが、装備の充実ぶりをチェックすればライバルとそう大きな違いはないようだ。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部