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専用の運動性能「ドライビングプレジャー」を実現
ミニバン用に最適化された「TNGA(GA-K)」プラットフォームを使う新型アルファード/ヴェルファイア。両モデルは元々、販売チャネルの違いに対応するための兄弟車だったが、全車種併売化により、アルヴェルにかかわらず、販売店ごとに違う化粧を施した同じ車種を設定する必要がなくなった。
そのため、販売台数を大きく減らしていたヴェルファイアも弟分のエスクァイアのように消滅する可能性もあったのだ。今回の新型は、ヴェルファイアの復活もひとつのキーになっている。その切り札が、新グレード「Zプレミア」の設定であり、2.4Lターボをヴェルファイア専用として用意したことだ。
単にパワートレーンが異なるだけではない。ボディやシャーシにも手が入れられている。注目は、「フロントパフォーマンスブレース」の追加だ。ラジエターサポートとサイドメンバーをつなぐ専用のボディ剛性部品が追加されたことで、走り出しからボディがしっかりと動くレスポンスを獲得したそう。さらに、ステアリング、スプリングやダンパーの専用チューニング、19インチアルミホイールの標準化(17インチはオプション)という走りに特化したメニューを数多く用意。こうしたヴェルファイア専用の強化策だけでなく、アルファードを含めたベースとなるボディ剛性向上策も数多く採用。ボディ剛性は、GA-Kプラットフォームをベースに、ロッカーストレート構造の採用、床下V字ブレースなどによりボディ剛性はじつに50%の向上が図られている。
さらに、アルファードの「エグゼクティブラウンジ」、ヴェルファイアに新開発の周波数感応型ショックアブソーバーを標準装備している。路面からの入力(周波数)に応じて機械的に減衰力を可変させることで、旋回時などでは高い減衰力でしっかりと路面を捉え、微振動である高周波入力時には、減衰力を低くして微振動を抑えている。そのほか、シートレールとシートクッションフレームの間に防振ゴムをトヨタとして初採用。低周波の振動を抑えるほか、低反発ウレタンも採用することで、乗員が感じやすい微振動を抑制。新型は、操縦安定性と乗り心地の向上が大いに期待できる。
POINT 1 フロントドア開口部まわり環状構造
開口部が大きいミニバンやSUVは環状構造を採用する例が多い。新型アルヴェルはB、Cピラー、テールゲートに加え、超ハイテン材を多用してフロントドア開口部まわりにも採用した。Bピラーはキャビンの変形を抑制する。
POINT 2 Bピラーアウターリンフォース
フロントドアまわりも含め、Bピラーアウターリンフォース(リンフォースメント)に1500Mpa級の熱間プレス材を使いねじり剛性を50%向上。リンフォースメントは、ボディの補強材で大開口部のボディサイドを補強。
POINT 3 ストレートロッカー
ノア/ヴォクシーに続き、フレームのサイドを貫くロッカー(フロントからリアロッカーまで)をストレート構造とすることで、ボディ補強とボディねじれ剛性が向上している。ボディ剛性50%に寄与するメニューのひとつ。
POINT 4 構造用接着剤
高級車やスポーツカーなどに欠かせない構造用接着剤は、2種類の接着剤を塗り分けることでシートの振動低減、操縦安定性の向上に寄与。写真では分かりにくいが青で塗られている範囲が高減衰性、赤が高剛性接着剤。
アルファードにはない「フロントパフォーマンスブレース」
運動性能と乗り心地のバランスを図った
ヴェルファイアは225/55R19が標準で、見た目のよさと接地感の両立を図っている。オプションで225/65R17サイズを設定。写真は高級車向けのダンロップの「SP SPORT MAXX 060」で、高速安定性などとウエット性能を高次元で両立する。アルファードは、「Executive Lounge」が225/65R17、「Z」は225/60R18が標準サイズになる。全グレード共通して、乗り心地を追求しているため、30系に比べてタイヤの偏平率が高く、外径が大きくなっているのも特徴だ。
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STYLE WAGON 2023年8月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]