エンジン&ハイブリッドシステム、パワートレインは3タイプを設定!【新型アルファード&ヴェルファイア徹底解剖】

モデル初のターボも登場! 新型アルファード&ヴェルファイアを支える最新技術を解析

2.5L A25A-FXSエンジン
ダイナミックフォースエンジンとトヨタハイブリッドシステムTHSⅡを中心にラインアップ。
4WDにはE-Fourを揃え、あらゆる場所で高い静粛性と高出力を発揮。
高級車にふさわしいパワーユニットを搭載しているので、詳細を見てみよう。

アルファードに設定された新開発の2.5Lのハイブリッドシステム

アルファード&ヴェルファイアに搭載される中心的なパワーユニットが、新開発された直列4気筒2.5Lガソリンエンジンのハイブリッドだ。型式A25A-FXSは先代の2AR-FXE型の後継エンジンで、熱効率41%を広範囲で達成した環境エンジン。

熱効率は高いほど燃費が良いが、燃費はエンジンの使用回転数によって変化する。このA25A-FXS型は幅広い回転数で燃費がいいエンジンなのだ。

このエンジン型式、A25A型FXSの意味は、「A」がシリーズ名、「25」が排気量」「A」がTNGAシリーズ、「F」がバルブ挟み角狭小のDOHCを意味し、「X」がアトキンソン・ハイブリッドを、そして「S」が筒内直噴と吸気ポートへの燃料噴射を組み合わせたD4-Sを意味している。

トヨタが誇るこの高効率エンジンは「ダイナミックフォースエンジン」シリーズにラインアップし、熱効率を上げるためにさまざまな技術が投入されている。さらに高出力、大トルクを求めつつ、クリーンな排気ガス性能も求められ、これらの要求性能に応えるために、超コンパクト・ペントルーフ型の燃焼室で、高タンブル流を生み出す吸気ポートを作り燃焼速度を速めている。さらに、大量のクールドEGR、吸気カムシャフトの電動連続可変バルブタイミング(VVT-iE)などを組み合わせたアトキンソンサイクルで、高い環境性能と高出力を両立している。

そして、このエンジンにハイブリッドシステム「THSⅡ」を組み合わせることで、さらなる高効率を目指しているパワーユニットということになる。

ハイブリッドシステムでは駆動用電気モーターを搭載し、エンジンや回生エネルギーにより充電を行なっている。車載するニッケル水素バッテリーの容量は5Ahで、フロントは5NM型駆動モーターで走行やアシストをする。もちろん、バッテリー残量やドライバーからの要求負荷によってエンジン駆動も行なっている。ちなみに、E-Fourモデル(AWD)はリアに4NM型モーターを搭載し、路面状況を検知し、前後トルク配分を制御しながら、力強い発進をアシストする。

ヴェルファイア専用に搭載されるT24A-FTS型エンジンは、直列4気筒2.4Lのターボエンジンだ。これに8速ATを組み合わせたパワーユニットで、A25A-FXSと同様ダイナミックフォースエンジンである。

乗り心地と静粛性を最優先にしたアルファードとは異なり、ミニバンにもダイナミック性能を求めるユーザーのために、ヴェルファイアに専用搭載したエンジンだ。とは言え環境性能や静粛性を犠牲にしていない。新型クラウンやレクサスNXにも搭載されているこのエンジンをヴェルファイア専用とするために、燃焼時の騒音を抑える改良が行なわれている。

ダイナミックフォースエンジンはD4-Sという燃料噴射システムを使用しているが、筒内に直接燃料を噴射した時の燃焼音は大きい。そのため、車室内に入るエンジン音の静粛性を高めるため、噴射タイミングや点火タイミングなどの適合を行ない、エンジン音全体の静粛性を高める工夫がなされているのだ。

ターボにはツインスクロールタイプが採用され、低回転から高回転までターボラグの少ないレスポンスのよい制御がなされ、V6型エンジンを上回る高トルク型エンジンに。つまり、コンベンショナルなパワーユニットという言い方もでき、慣れ親しんだパワーフィールを得やすいユニットということができる。

T24A-FTS型の記号は「T」がシリーズ名、「24」が排気量、「A」がTNGAシリーズ、「F」がバルブ挟み角狭小のDOHC、「T」がターボで「S」がD4-Sを意味している。レクサスNXには以前8AR-FTSが搭載されていたが、このT24A-FTSに置換されているので、後継エンジンという位置付けでもある。

そして、このエンジンにはFFと4WDが設定され、4WDはE-Fourではなく機械式のダイナミックトルクコントロール4WDを搭載する。きめ細かな電子制御が行なわれ、FF走行と4WD走行は自動的に走行状態に合わせて可変する。さらに、前後のトルク配分もステアリング操舵角から算出し、最適な後輪トルクを配分する制御が行なわれているのだ。

もっともベーシックなエンジンに位置付けられた2AR-FE型エンジンは、直列4気筒の2.5L自然吸気エンジンで、ロングストローク型。このARシリーズはトヨタのミッドサイズからラージサイズ向けに開発されたエンジンで、自然吸気としながらも高トルクを発揮し、扱いやすいエンジンに仕上げているエンジンだ。

主に北米で販売されるモデルでの採用が多く、サイオンやカムリ、レクサスESなどに搭載されていた。そして先代アルファード&ヴェルファイア(AGH30型)にも搭載されており、キャリーオーバーされた信頼性の高いユニットということができる。ただ、今回のヴェルファイアには搭載がなく、アルファードのみに採用され、FFと4WDから選択することができる。

新型アルファード&ヴェルファイア徹底解剖 まとめはこちら

新型ALPAHRD&VELLFIRE購入ガイド より

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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