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東アジアからの新しい風、BYD&Hyundai
これまであまり注目されてこなかった、アジアの自動車メーカーがBEVを要して日本上陸を図ってきました。
その筆頭が韓国のHyundai(ヒョンデ)です。日本市場では2009年まで、当時はヒュンダイという名称で全国で乗用車やバスを販売していました。現在はグローバルでのブランド呼称をヒョンデに改め、BEVシフトに積極的に投資しているところです。
そもそも、2000年代以降にアメリカ、欧州、インドなどで日本車を圧倒するような販売実績を誇るヒョンデですが、2010年代から電動化ブランド「IONIQ(アイオニック)」の展開を開始。日本向けにはまず、BEVの「IONIQ5」と燃料電池車「NEXO(ネクソ)」を導入。最大の特長は、販売店を持たず、ユーザーはオンラインで支払い契約までを行えることです。試乗体験や整備を行う施設を、まず横浜に新設したほか、全国で整備網を拡充しています。
また、中国の中堅メーカーBYDも日本上陸を正式発表し、2023年から3モデルを随時販売開始する予定です。
ヨーロッパ輸入車ブランドのBEV動向
最近、輸入車BEVに関してニュースをネットで見たり、テレビCMを見る機会が増えた印象があります。特にヨーロッパ車のBEVが目立ちます。例えば、ドイツのメルセデス・ベンツは「EQ」シリーズとして「EQA」、「EQB」を皮切りにすべてのカテゴリーでBEVラインアップを日本導入予定です。同じくドイツのBMWも「i」シリーズとしてフルラインアップ化を加速させています。さらにアウディも「e-Tron」シリーズとして、ハイパフォーマンスな「e-Tron GT」等に次いで、ミッドサイズSUV「Q4 e-Tron」の受注が好調でデリバリーが今夏から始まっている状況です。また、ポルシェもアウディ「e-Tron GT」の兄弟車である「タイカン」シリーズが富裕層に高い人気を得ています。北欧のボルボも「C40 Recharge」を筆頭にBEVラインアップの拡充を進めていきます。今後は、フォルクスワーゲンが欧州市場で先行発売している「I.D.」シリーズや、アメリカからはJeepやキャデラックのBEVが次々と日本に上陸することが考えられます。
ピックアップトラックまでEV化、アメ車メーカーEVへの本気度
アメ車のBEVといえば、TESLAというイメージが強いと思います。ただし、従来のアメ車である、いわゆるデトロイト3と呼ばれる、フォード、GM(ゼネラルモーターズ)、そしてクライスラーやダッジを展開するステランティスも着実にBEVシフトへと動き出している状況です。フォードの場合、まずは2ドアスポーツカー「マスタング」の名を付けたSUV系BEVを発売。これを追いかけるように、なんとフルサイズピックアップトラックの定番である「F-150」をBEV化した「ライトニング」を量産しました。これに対向するように、GMも「シルバラード」のBEVバージョンを正式発表しました。アメリカ市場は、その7割がライトトラックと呼ばれる領域で、SUVとピックアップトラックで構成されています。ピックアップトラックは商用車としてだけではなく、アメリカでは女性を含めた広い世代で乗用車として使う人が多いため、フォードやGMがピックアップトラックBEVに本気になるのもうなずけます。
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]