双日:スギの成長量を大幅に上回る早生樹苗木の生産事業に参画

双日は、東京大学発のベンチャー企業である本郷植林研究所と、植林後5年で伐採可能な早生樹の苗木を生産する双日モリノミライを設立することに合意し、合弁契約を締結した。
(写真:植栽後1年の本郷植林のハコヤナギ試験植林)

 双日モリノミライでは、本郷植林が宮崎県で試験植林を実施中であるハコヤナギ(品種名:もりのみらい17号・品種登録出願済)の苗木を生産。このハコヤナギは、植林後5年間で1ヘクタール当たり約200立方メートル以上の成長量が期待される高成長量・短伐期が特長。なお、スギは一般的に、植林後5年間での成長量は1ヘクタール当たり5立方メートル未満、1ヘクタール当たり約200立方メートル以上成長するのに約25年から約30年を要する。

 双日と本郷植林は、ハコヤナギの特長がバイオマス発電用燃料の安定供給に適していると考え、早期の事業化を狙うとともに、ハコヤナギの生産事業を2050年カーボンニュートラル・2030年エネルギーミックスの実現に不可欠であるバイオマス発電の導入加速や地産地消の燃料供給に繋げることで、脱炭素・ポストFIT(固定価格買取制度)の体制づくりへの貢献を目指す。

 また、苗木の生産と並行して、ハコヤナギの植林事業化についても検討。荒廃農地や未造林地などにハコヤナギを植林し、地域に密着した森林資源サイクルを実現することで、地域が抱える諸問題の解決を目指す。

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