トヨタ紡織:レクサス新型NXがシート、内装品などを採用

トヨタ紡織は、シート、内装品などを開発し、2021年10月に発売されたLEXUS新型NXに採用された。

シート

【フロントシート】
シミュレーション技術を活用してシート意匠形状の解析と最適化を行い、LEXUSにふさわしい仕立ての良いシートを開発した。また、シートのカバーを深く引き込む「深吊り構造」の採用により、着座時のシートカバーのテンションを深吊り部が吸収して突っ張り感を軽減し、臀部の圧力集中を低減させることでクッション性を向上した。また、F-SPORTのシートはトヨタ紡織の一体発泡工法を活用し、LEXUS LCと同様のシート断面形状と構造を採用することでホールド性能を大幅に向上させ、F-SPORTの車両性能にふさわしいシートを開発した。

【リヤシート:後席6:4分割可倒式シート(電動格納機能付)※1
後席は2ポジションバックロック機構を採用し、部品点数を大幅に削減して軽量化することで、燃費向上に貢献している。また、新開発したリヤシートの電動格納・引き起こし機構は、従来に比べ作動時間を30%以上短縮させて利便性を向上した。ラゲージスペースを拡大する際は、3つの操作スイッチ(①タッチディスプレイ内ソフトスイッチ、②ラゲージルーム内スイッチ、③リヤシート側面スイッチ※2)で電動での格納・引き起こしが可能。また、肩部レバーにより手動でも格納・引き起こし操作を行うことが可能。

※1 標準装備:NX350h”version L”、NX250″version L”
  メーカーオプション:NX350h”F SPORT”、NX350″F SPORT”
※2 リヤシート側面スイッチは、引き起こしのみ電動

内装

【ドアトリム:除電機能付きドアプルハンドル※3】トヨタ初
新開発した導電樹脂材をドアトリムのプルハンドルに用いることで、冬場など乾燥した時期にドアを閉める際に発生する静電気の不快感を軽減し、快適性を向上した。導電樹脂部をドアトリムのデザインと調和するようプルハンドル内側に配置しており、プルハンドルを握りながらシートから降りることで、体に帯電した静電気をショックなく逃すことができる。

※3 東海化成工業と共同開発、右ハンドル仕様のフロントドアトリムに搭載

ユニット部品

【オイルミストセパレーター】
新開発された2.4L直列4気筒ターボエンジンに対応するため、エンジンオイルとブローバイガス※4を分離する新形状のオイルミストセパレーターを開発し、エンジンのシリンダーブロック側面に搭載。エンジンの性能維持に貢献した。

※4 エンジンの圧縮・燃焼行程でピストンリングの隙間からクランクケースに漏れ出る未燃焼ガス

そのほか搭載された製品

天井、エアクリーナー、キャビンエアフィルター、オイルフィルター など

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