愛知県が実施する本実証実験は、社会実装に向けた取り組みを更に深化させ、交通事業者等が実運行において再現可能なビジネスモデル構築を目指す自動運転実証実験として「磁気マーカシステム※1・ビッグデータを活用した安心・安全で利便性の高い運行」をテーマに、空港利用者の移動および観光客の周遊を想定して行われる。本年度の特徴として、愛知製鋼ののGMPSを活用した有料の自動車専用道路での走行が日本で初めて実施されることになる。
愛知製鋼のGMPSは、GNSS※2が苦手とする、悪天候や電波を遮る障害物の多い地形や、
LiDARが苦手とする、レーザー光を反射する物体が少ない海上橋などの環境でも、安定して高精度な自己位置推定を可能にする技術として採用された。
今回の実験ではGMPSの活用により、一般道および自動車専用道路(中部国際空港連絡道路)の一部における悪天候時の安定性向上を図るとともに、GNSS信号の受信が困難な料金所においても安定した走行が実施される。
実証実験概要
期間:2022年10月28日(金)(報道公開)、10月31日(月)~11月6日(日)
磁気マーカ敷設区間:中部国際空港島・中部国際空港連絡道路の一部区間および料金所
走行ルート:
(1) パークアンドライドルート:GMPSを活用した自動運転バスが走行するルート。
中部国際空港アクセスプラザ1F空港バスのりば9番停留所とイオンモール常滑を周回
(2) 市街地ルート:イオンモール常滑と名鉄常滑駅を周回
※1:愛知製鋼が独自開発した自動運転支援システム。車両底部に取付けた磁気センサモジュールにより、走路に沿って敷設した磁気マーカの微弱な磁力から自車位置を高精度に推定する。GMPSは、Global Magnetic Positioning Systemの略。
※2:GNSSは、Global Navigation Satellite Systemの略。人工衛星から発信される電波を用いて測位を行う技術。