大田区の名工・平林孝博が語る切削技術の真髄[自動車業界60秒ブリーフィング]

大田区にある有限会社平林製作所は、自動車にも多用される特殊形状の精密部品の製造を行っている。この工場では、寸法公差100分台の精度で切削加工を行うため、ベテラン職人の卓越した技術が欠かせない。代表の平林孝博氏は「大田の工匠」に選出され、切削技術の研鑽を続けている。

切削加工は、刃物付きの工作機械で金属素材を削り、図面通りの形状に仕上げる技術である。特にフライス加工に定評があり、複数の刃がついたフライス工具を回転させて切削する。反対に、旋盤加工はバイトを固定し、素材を回転させながら行う方法で、真円度の高い部品の製作に向いている。平林製作所では、これらの技術を駆使して多様な部品を生産している。

平林氏は市販のカッターを自ら改造し、最大限の「粘り強さ」を引き出すために形状を変更する。カッターの刃数を減らし、刃形状をカーブさせることで、切り粉の「掃け」を考慮した形状にするなど、その工夫は多岐にわたる。平林氏の技術は半世紀以上の経験から培われたものであり、彼の父親も高精度のドリル研磨技術を持っていた。

詳細を読む→大田区の工匠がみせる切削技術の研鑽とこだわり。有限会社平林製作所 平林 孝博|精密部品加工「匠」の技

キーワードで検索する

著者プロフィール

Motor Fan illustrated編集部 近影

Motor Fan illustrated編集部