環境負荷低減のための軽量化が求められるモビリティ用途や、軽量化に加えて工程効率化への対応を求められる産業機械用途などでは、軽さと強度を兼ね備える炭素繊維関連部材の採用が進んでいる。一方、耐熱性が必要となる部材においては、加工性やコスト面での課題からまだ十分に普及しているとはいえず、主に比較的高価なセラミック材が使用されている状況にある。
炭素繊維と金属材料を組み合わせた三菱ケミカルのCMC材料は、高剛性、高耐熱性、高熱伝導性、軽量性、耐摩耗性、低発塵性といった特長を有し、モビリティのブレーキ材料や産業機械部品として使用されてきた。今回の開発品は、これらCMC材料の特長を有したまま、高い成形加工性と、それに伴う低コスト化を実現。既に複数の顧客へのサンプルワークを進めており、今後は従来のものに加え、産業機械等のブレーキ材料、耐熱部材など新たな用途の開拓を目指す。
三菱ケミカル:高い成形加工性を有するセラミックマトリックスコンポジット材料を開発
三菱ケミカルは、軽量性や剛性と成 形加工性を兼ね備えたセラミックマトリックスコンポジット(CMC: Ceramic Matrix Composite)材料を 開発した。