ams OSRAM:ウェアラブルデバイスやモバイルデバイス向け、紫外線A波を検出できる、業界初の超小型環境光センサを発表

ams OSRAMの日本法人・オスラム オプトセミコンダクターズ ジャパンは、独自のUV-A光検出機能を備えた環境光センサを発表した。

 スマートフォンやスマートウォッチによる脈拍や血中酸素飽和度などのバイタルサインのモニタリングは、数年前から可能になっているが、今回ams OSRAMが提供するTSL2585のUVチャンネルは、自然光に含まれるUV-A光の量を検出する。これにより、ユーザーは過剰なUV-Aの放射について警告を受け取ることができる。TSL2585は非常に小型であるため、スペースが限られたウェアラブルデバイスやその他のモバイルアプリケーションに最適なセンサとなっている。

 太陽光のうちUV-Cは地球の大気によって遮断されるが、UV-AとUV-Bの放射は地表にまで到達する。UV-Bの放射は皮膚の上層部のみを透過し、日焼けの原因となる。UV-Aの放射は地表に届く紫外線成分の約90%を占め、皮膚の下層まで深く浸透し、結合組織の弱化、皮膚の老化促進、皮膚がんの発生確率の上昇など、健康に重大な影響を与える可能性がある。ams OSRAMの新しい環境光センサにより、スマートウォッチのユーザーは、環境中のUV-A線量が高くなるとすぐに警告を受け取ることが可能になった。

 ams OSRAMのマーケティングマネージャー、Barry Guo氏は次のように述べている。
「TSL2585は積分時間が短く、高感度であるため、透過率の低い素材や有機ELディスプレイの下に置かれても、環境光を確実に検出することができます。TSL2585のスモールフォームファクタと設計は、メーカーによる工業デザインの自由度を大きく高めることができます」

 この環境光センサは、フォトダイオードの各画素に正確に配置されたams OSRAMの高度な干渉フィルタを使用しており、315nm〜400nmのUVAチャンネル、人間の目が反応するPhotopicチャンネル、赤外線チャンネルを作り出している。これらは、屋内外の識別、UVインデックスの算出、環境照度の検出に必要な情報を提供する。さらにTSL2585は、エッジに配置された独自のフォトダイオードで、超薄型のマイクロベゼル設計にも対応している。

TSL2585は、積分時間が非常に短いため、スマートウォッチの有機ELディスプレイ下に設置しても確実に環境光を検出することができる。

 TSL2585は、光フリッカー検出機能をオンチップで組み込み、最大14kHzの高速サンプリングレートを有する3つのモジュレータを装備している。照度情報と環境光フリッカー情報をスマートフォンのカメラに提供することで、カメラの高速自動露出や、環境光のフリッカーに起因するバンディングノイズの除去をサポートする。

 また、わずか2.0mm×1.0mm×0.35mmというコンパクトなサイズの超フラット型パッケージを採用しているため、省スペースなシステム設計が可能であり、超小型機器の製造を支援する。このセンサは1.8Vの電圧で動作し、非動作時の消費電力はわずか0.7マイクロアンペアだ。

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