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乗り物というジャンルのモノならなんでも乗りこなす!
今後はモータースポーツにもチャレンジか!?
子供の頃から父親のバイクの後ろに乗るのが大好きだったと語ってくれたのは、現在、プロのBMXライダーとして活躍する“大池水杜(おおいけ みなと)”さん。2021年には東京オリンピックで7位入賞を果たしたオリンピアンで、2024年のBMXワールドカップではシリーズチャンピオンに輝いたライダーだ。

幼少期からエンジン付きのオフロードバイクでモトクロスを経験し、トライアル競技にも参加。中学時代にはサッカー部に所属するボーイッシュで活発な女子として育ったという。
自転車競技のBMXを始めたきっかけは、たまたま行ったスケートパークで見たBMXの練習風景だった。「これ、自分もできる!」と直感し、14歳の時にフリースタイルパークのキャリアをスタート。
以降、様々な大会で活躍するようになるのだが、「BMXのフリースタイルは、大きな怪我に対する恐怖との戦いです。実際、後遺症が残る可能性のある怪我も何度かしました。そんな経験から、“興味があることはすぐにやるべき”と考えるようになったんです。で、以前から興味のあったハチロクを購入したんですよ」とのこと。

“リトラクタブルライトでハッチバックのスポーツカーで、BMXが搭載できること”。そんな条件で選んだ愛車がこの3ドアトレノ。濃色の個体を探していたところ、程度の良い黒銀ツートンを見つけて即購入したという。
ちなみに、アメリカのBMXライダーの間では現在、JDMのチューニングカーが大流行中らしく「競技会で集まった後、選手みんなでドリフトに行けたら楽しいだろうなって妄想しています(笑)」とは大池選手。

エンジンは、オーバーホールと同時にガスケットを変更してわずかにハイコンプ化。そこに、ドルーピーのエキゾーストマフラーを組み合わせる。

一方の足回りは、TRDショートストロークショックをベースとしたサスペンションに、RSワタナベのエイトスポークをセットした定番仕様。少し落とした車高がお気に入りポイントだ。

実のところ、大池選手はトレノだけでなくレビンも所有していたりする。当初はトレノ一台体制だったが、ドリフトで程度極上の愛車を使うことに悩んでいたところ、タイミング良く知人がこの個体を譲ってくれたそうだ。


こちらのレビンもエンジンはオーバーホール済みで、ハイカム/ハイコンプ+吸排気などのファインチューンが施されている。ボディ剛性と安全性を高めるべくサイドバー付きのロールケージを投入し、切れ角アップなどのサスセッティングも実施。ドリフトに特化したセットアップだ。



ヘッドカバーやシートハーネスなど、2台とも各部にパープルカラーが与えられているが、これについては「パープルは私のラッキーカラーなんです」とのこと。相棒のBMXも同様のカラーコーディネイトとなっている。

現在は、レビンでドリフトの練習を続けている大池選手。本業のBMXに加えて、まずは趣味レベルからモータースポーツを嗜んでいきたいと熱く語ってくれた。

ドライビングスキルの向上を目指す大池選手の熱量はハンパではない。時間を見つけては、BMXのスポンサーである岡山県倉敷市のTRS Fabというカフェに通い、設置されている7軸式シミュレーターでトレーニングを行っているのだ。
「シミュレーターは、ハチロク以外の全く特性の異なるクルマも体験できるのが良いですね。半分ゲーム感覚ですが、スキルアップに間違いなく繋がります」とのこと。シミュレーターでの感覚を実車で確かめ、その感覚を確かなものにしながら走りを磨いていく。その取り組み方と考え方は、さすが生粋のアスリートである。

最近ではドリフトコンテストにも挑戦するなど、ますますクルマ遊びが楽しくなってきている様子。機会があれば、レースやラリーなどモータースポーツにも挑戦してみたいと興味を膨らましている。

BMXとドリフト。ジャンルは異なるが、アスリートらしい探究心と行動力で確実なステップアップを続けている大池選手。マルチな活躍が眩しい彼女の今後に期待したい。
PHOTO:高原義卓
【関連リンク】
Minato Oike/大池水杜 公式Instagram
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広江フォレストスケートパーク
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TRS Fab Instagram
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