「おばちゃんグルマのプラッツが大覚醒!」ターボサウンドを轟かせてサーキットを爆走!?

ヴィッツRS用パーツを使いながら進化したプラッツ改!

ブレーキやサスも強化したエンジョイサーキット仕様

スポーティというよりも、家族の足グルマや営業車というイメージが強い10系ヴィッツベースのプラッツ。しかし、“1.5F”というグレードはヴィッツのスポーツグレード“1.5RS”と同じ1NZ-FEエンジンを搭載しており、5速マニュアルの設定もある。つまり、チューンドベースとしての資質は非常に高いのだ。

ヴィッツの4ドアサルーン版として登場したプラッツ。グレード1.5Fは、ヴィッツRSと同一のスペックを持つ。

そこに目を付けて、プラッツを魔改造したのが今回の主役。持ち前の地味な(?)印象をキープしつつ、ガルウイング化したり、ホイールサイズを2インチアップしたりで、パッと見の正体不明感をうまく演出している。

タワーバーはC-ONEのスポーツタワーバータイプS。この他にもクスコ製のロワアームバーなどでボディ補強を行なっている。

一方、エンジンは「ヴィッツ用のスーパーチャージャーキットが使えるはず」と考え、老舗チューニングショップ“フェニックスパワー”に取り付けを依頼。その結果、ブリッツのヴィッツ用コンプレッサーシステム(現在は廃盤)が、レイアウトの変更すらひとつもなく、すんなりと付いてしまったそうだ。性能としては、実測156.1ps/27.4kgmを実現している。

フルコン制御にすることで、トラブルフリーでありながらリニアなレスポンスを実現している。

エンジンマネージメントにはフルコンの代名詞“F-CON Vプロ”を採用。燃調や点火時期に加え、電磁クラッチ付きコンプレッサーの作動タイミングも細かく制御している。

サーキットを走る上で純正ブレーキは役に立たないため、フロントにエンドレスの特注品を装着している。

足回りは、ヴィッツ用車高調がほぼ無加工で使えることは分かっていたが、車両の重量や特性差を考慮し、オーナーはアラゴスタに純正サスペンションを送ってワンオフを依頼。また、ブレーキに与えられているエンドレスのマイクロ6キャリパーも、オーダーメイド品だ。

追加メーター類はそれぞれ油圧、油温、ブースト、タコメーター、水温を確認するためのもの。

ダッシュボードのセンターメーターやインパネ周辺もヴィッツと同一のため、メイキングに苦労はない。セントラルサーキットや鈴鹿ツインサーキット等を走るオーナーは、各種追加メーターをヴィッツ用メーターパネルを使ってインストールしている。

GTカーのようなエアアウトレットが設けられたワンオフのフロントフェンダー。

エクステリアはHBスポーツのエアロで武装しているが、トピックはやはりガルウイング化だろう。汎用キットを使いつつ、ドアヒンジをきちんと可動させるために、フロントフェンダーは鈑金によってブリスターフェンダー化されている。

エアロはHBスポーツのフロント、サイド、リヤの3点セットをインストール。

他人と同じベース車両では面白くない。そんなオーナーの熱い想いが作り上げた稀有なチューンドプラッツ。チューニングの醍醐味が凝縮されたような1台だ。

●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157

【関連リンク】
フェニックスパワー
http://www.phoenixs.co.jp

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