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今日は何の日?■小さな実力車を目指した4代目シャレード

1993(平成5)年1月29日、ダイハツは4代目「シャレード」をリリースした。1977年10月のデビュー以来、リッターカーの代表格として3世代にわたって人気を獲得してきたシャレード。4代目の開発テーマは、“小さな実力車の創出“で、“快適性・安全性・経済性”の3つの基本性能を高いレベルと調和させることを目指した。
世界初の量産4ストローク1.0L 直3エンジンを搭載したシャレード

1977年11月、ダイハツはリッターカー「シャレード」を発売した。1.0Lエンジンながら、1.3Lクラスのコンパクトカーに匹敵する性能と室内空間、軽自動車並みの燃費を達成することを目標に開発された。

当初は4ドアハッチバックのみだったが、翌年にはハッチバッククーペも追加された。コンパクトながら、タイヤを極力隅に追いやり、乗員すべてをホイールベースの中に収めて十分な室内空間を確保。パワートレインは、乗用車としては世界初となる量産4ストローク3気筒エンジンの1.0L 直3 SOHCエンジンと4速および5速MTの組み合わせ、駆動方式はFFである。

エンジンは1.0Lながらシャレードの車重は630~660kgと非常に軽量だったので、燃費の良さとともに軽快な走りが自慢だった。それを実証するため、海外ラリーにも積極的に挑戦し、1981年にはモンテカルロ・ラリーではクラス優勝を飾る活躍を見せた。
1970年代後半は、1973年のオイルショックや排ガス規制の影響で省エネブームが続いており、燃費に優れたリッターカーのシャレードは、ダイハツ久々のヒットとなった。
世界最小ディーゼルを搭載した2代目シャレード

1983年1月、初代「シャレード」に続いて、2代目がデビューした。2代目は、世界最小を謳った1.0Lディーゼルエンジンを搭載したモデルが登場し、さらにガソリン、ディーゼル車ともにターボモデルが追加された。

2代目は、ワールドベーシックカーを目指して、大人4人がゆったりくつろげる室内空間やハイウエイを快適に走行できる、街中で運転しやすい、燃費に優れることを開発ターゲットとした。
スタイリングは、クリーンな直線基調のボクシーなデザインで、イタリアのコンパクトカー風に変貌。パーソナル感覚の3ドアハッチバックと使い勝手のいい5ドアハッチバックが用意され、標準ルーフの他にドルフィントップと名付けられたハイルーフも選べた。
ガソリンエンジンは、先代から受け継いだ最高出力55ps/最大トルク7.8kgmの1.0L 直3 SOHCとそれを高性能化した60ps/8.2kgmのエンジン。それに、世界最小のディーゼルエンジンを謳い、世界トップレベルの低燃費を実現した38ps/6.3kgmの1.0L 直3 SOHC渦流室型の副室ディーゼルが加わった。トランスミッションは、4速&5速MTの組み合わせ、駆動方式はFFだった。
1.3Lエンジンを搭載してコンパクトカーへ格上げした4代目


1987年1月にデビューした3代目は、やや大きくなって曲線基調のスタイリッシュでスポーティなフォルムに変貌。3代目では、シャレードとして初めてに4ドアセダンの「シャレードソシアル」が1989年3月に追加された。

そして1993年1月のこの日、4代目「シャレード1300」が登場した。4代目の開発テーマは、“小さな実力車の創出“で、そのため快適性・安全性・経済性の3つの基本性能を高いレベルで調和させることを目指した。

スタイリングは、先代までの親しみのある端正なハッチバックスタイルを踏襲しながら、新感覚のクリスタルヘッドランプを採用。また全長とホイールベースを拡大して居住性が向上し、滑らかな曲線で連続感のあるインテリアデザインをベースに、インパネやシート表地もより洗練度が高められた。

4代目シャレードは、従来のシャレードの看板だった1.0Lガソリン&ディーゼルエンジン、ターボエンジンを止め、1.3Lエンジンに一本化された。パワートレインは、最高出力91ps/最大トルク11.0kgmを発揮する1.3L 直4 SOHCエンジンと5速MTおよび4速ATの組み合わせとなった。

車両価格は、79.8万~156.3万円。当時の大卒初任給は18.5万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約99万~194万円に相当する。

リッターカーで成功したシャレードだったが、4代目は車格を上げてコンパクトカーへと転換、結果として3代目までのシャレードらしさが消失して4代目は厳しい販売を強いられ、2000年に4代目で国内生産を終えた。
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リッターカーとして画期的なモデルを連発していたシャレードなのに、なぜ4代目でコンパクトカーに転換したのか疑問は残る。バブル好景気の勢いで大きく豪華なクルマへと舵を切ったことが大きな誤算だったように思える。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。






