大柄ボディに便利装備が満載 座り心地に優れ居住性も格別

トヨタが展開する上級車ブランドのレクサスには、3列シートミニバンのLMが用意される。プラットフォームはアルファード&ヴェルファイアと共通で、ホイールベースの数値も等しいが、外観からパワーユニットまで異なる点も多い。全長は5125㎜だからアルファードよりも130㎜長く、国産ミニバンでは最大級になる。アルファードのフロントマスクは存在感が強いが、LMはレクサスらしく上質だ。

エクステリア

ミニバン最大級の大きさで、4人乗りの「EXECUTIVE」に至っては広い室内を4つのシートで占める贅沢ぶり。後席で寛ぐVIPにとっては最高の移動空間だが、ミラー・トゥ・ミラーはすれ違いに気を遣う大きさ。小回りもあまり利かず、ドライバーには腕と慎重さが求められる。テールゲートの後方への張り出しも大きく、荷物の出し入れには広いスペースが必要だ。
LM 独自のスピンドルグリルや19 インチ鍛造ホイールを備え、街中での存在感は抜群。ふたつのグレードを外観で識別できるポイントは特になく、共通の見た目となっている。最小回転半径は5.9m。

インパネなどの内装はアルファードも豪華だが、LMは暖かみやリラックス感覚を表現している。助手席の前側からドアパネルまで、内張りが連続してつながり囲まれ感もある。レイアウトは3列シートの6人乗りと、2列シートの4人乗りを用意する。6人乗りのグレードは「バージョンL」で、2列目のつくりはアルファードの「エグゼクティブラウンジ」に近い。両側に固定されたアームレストが備わり、格納式テーブル、乗員をマッサージするリラクゼーション機能、オットマンまで含めた各種の電動調節機能が採用される。リラクゼーション機能は、アルファードの「エグゼクティブラウンジ」よりも作動内容が充実している。

乗降性

座り心地は1列目も快適で、特に特等席とされる2列目にはボリューム感が伴う。ほかのミニバンの2列目に比べて、腰が少し落ち込んで膝が持ち上がるが、身体が拘束される違和感は生じない。3列目は1/2列目と違って格納して荷室に変更する機能を重視するため、床と座面の間隔が不足して足を前方へ投げ出す座り方になる。それでもアルファードの3列目に比べて座り心地は柔軟だ。3列目の座面の中央にはトレーが装着され、3名掛けではなく2名掛けにしたこともLMの特徴になる。頭上や足元の空間も十分に広い。

インストルメントパネル

日本伝統の「矢羽根」をモチーフにした木目調パネルを備えるなど、上質な和の美しさを演出。ショーファードリブンをサポートする14インチコネクティッドナビと12.3インチ液晶メーターも装備。

2列シートの4人乗りは「エグゼクティブ」で、前後席の間にリムジンのようなパーティションが備わる。48インチのワイドディスプレイが装着され、上側には調光機能付き昇降ガラスがあり、プライバシーを確保できる。下側には冷蔵庫も備わる。「エグゼクティブ」には3列目が装着されないため、後席の位置は後方に寄せられて足元空間はかなり広い。

居住性

ただし「エグゼクティブ」は、後席の位置が後輪に近付くため、乗り心地では不利になる。ドライブモードセレクトをリヤコンフォートモードにすると、ショックアブソーバーの減衰力が変化して乗り心地が柔軟になる。街中の荒れた路面では特に効果的だが、最も快適な位置にはパーティションが装着されている。最級ミニバンとしては、後輪が路上を転がる時の騒音も若干気になる。 パワーユニットは、2.42ℓ直列4気筒ターボを使ったハイブリッドで、RX500hと同型だ。登り坂では4気筒エンジン特有のノイズを感じる場面もあるが、エンジンとモーターの相乗効果によるシステム最高出力は371PSに達する。

うれしい装備

電動オットマンや格納式テーブル、シートヒーター/ベンチレーション、マッサージ機能など、至れり尽くせりの後席空間。サイドウインドウの電動シェードを閉じれば外からの視界も遮ることができる。
前席と後席を隔てるパーティションには昇降/調光ガラスを装備。ドライバーと会話する際はガラスを開けたり、視界を遮りたいときは調光調整によって磨りガラスのような曇った状態に変更できる。
月間販売台数    290台(25年5月~10月平均値)
現行型発表     23年10月(一部改良 25年7月)
WLTCモード燃費   13.8 ㎞/ℓ※「LM500h version L」

ラゲッジルーム

動力性能を従来のエンジン車に置き換えると4.5ℓに相当して、モーター駆動の効果により、巡航中にアクセルペダルを踏み増したときの反応も素早い。4WDも搭載されて安定性も満足できる。本来はオーナーが2列目に座るクルマだが、自分で運転しても楽しめるだろう。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.173「2026年 ミニバンのすべて」の再構成です。

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