滑らかな加速感と静かな走り 一充電走行距離は500㎞超

888万9000円からという価格は、トヨタ・アルファードの最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」のハイブリッド車以上。1985㎜の全幅はアルファードを超える。そして、エンジン搭載車の設定がないBEV(バッテリー式電気自動車)専用モデル。
エクステリア




フォルクスワーゲンの大型ミニバンID.BUZZ(アイディー・バズ)は何もかもが規格外だ。「ほかのミニバンと比べて」という買い方をするモデルではなく、基本的に指名買いだろう。そして購入者の多くは「ID.
BUZZに惚れた。ID.BUZZだから購入を決めた!」というパターンに違いない。ID.BUZZの良さはこにあるのか? 単刀直入に言えばデザインと存在感だ。モダンながら懐かしく、どことなくユーモラスで親しみがあるデザインは唯一無二。かつてフォルクスワーゲンには「タイプ2」、通称「ワーゲンバス」と呼ばれるバン
があったが、ID.BUZZのデザインはそれをモチーフにしたものだ。ちなみに車名は「バズる」の〝バズ〞(本来の意味はハチが飛ぶときの「ブンブン」という音)とワーゲンバスの〝バス〞からとったそうだ。
乗降性



車体は全長4715㎜の通常モデル「Pro」とホイールベース&全長を250㎜伸ばした「Proロングホイールベース」の2タイプを設定。前者はシート配列2-2-2の6人乗りだが、後者は2列目と3列目の前後スペースが広がっているだけでなく2-3-22の7人乗りとなっているのが違い。いずれにせよ、2列目も3列目も大人が快適に移動できる空間を用意している。また車体の長さによってバッテリー積載量にも違いがあり、一充電走行距離が524㎞の「Pro」に対し、「Proロングホイールベース」は554㎞と長くなっている。
インストルメントパネル

走りはふたつの魅力がある。まず快適なこと。エンジンがなくモーター駆動なので、音は静かだし加速が滑らか。いわゆる「動的質感が高い」というつくり込みで、同乗者目線で言えばどんな純ガソリン車のミニバンよりも心地良く移動できる。もうひとつはドライバー目線での魅力。モーターならではの大トルクとレスポンスの良さにより、2.5tを超える車両重量ながら加速が骨太。その上で、車両前部にエンジンを積まないがゆえの前後重量配分の最適化とバッテリー床下搭載による低重心により、ワインディングロードでもグイグイ曲がるハンドリングがドライバーを楽しませてくれる。お世辞抜きに運転が楽しいのだ。
居住性



そんなID.BUZZをアルファードと比べる人もいることだろう。広さはもちろんアルファードが有利だし、快適装備の充実度や雰囲気の豪華さでもアルファードが優勢だ。だから普通はアルファードを選びがち。理屈で比較すると「電気自動車を求めている」という人を除きID.BUZZに勝ち目はない。
うれしい装備






月間販売台数 NO DATA
現行型発表 25年6月
一充電走行距離※WLTCモード燃費 554㎞※「Pro Long Wheelbase」

ラゲッジルーム



でもそういった理論ではなく、雰囲気や存在感といったキャラクターがID.BUZZの魅力。そこに惚れたら、アルファードではなくID.BUZZを選ぶという選択もありだ。そこにはアルファードとは一線を画する、なんとも言えない平和なまったりとした空気が流れている。


「2026年 最新ミニバンのすべて」モーターファン別冊 統括シリーズVol.173|最強のクルマバイヤーズガイド【モーターファン別冊 ニューモデル速報】公式サイトモーターファン別冊 統括シリーズ Vol.173「2026年 最新ミニバンのすべて」/2025年12月10日発売。
http://motorfan-newmodel.com/integration/173/
