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ZC32Sスイフトスポーツ 高回転まで回せる自然吸気ならではの爽快感! A PITオートバックス東雲の現役デモカー 前編

2011年デビューのZC系二代目。自然吸気エンジンが載るスイフトスポーツの集大成モデルをAPITオートバックス東雲パフォーマンスファクトリーが最新化。 A PITオートバックス東雲パフォーマンスファクトリーに籍を置く、スイフトマイスターの杉田浩さんに伺う。 Photos/伊藤嘉啓 Text/鈴木 博 本記事はレブスピード2025年7月号からの抜粋です。

シフトフィールを流用シンクロで改善 ローファイナルで加速力もアップ

ZC32Sの6速MTは、ZC33Sとエンジン特性が違ってもじつはギア比は同じ。1速3.615、2速2.047、3速1.518、4速1.156、5速0.918、6速0.794、ファイナル3.944。ファイナルを4.3にすると加速やギアのつながり以外に、6速の活躍場面も増える。

高回転まで特性が美味しいZC32SのM16Aエンジン。ファイナルギアのローギアード化はタイヤが早く1回転するから駆動力が上がり、持ち味を活かした加速増強ができる。

デモカーはノーマルの3.9からアールズの4.3ファイナルに変更済み。ストリートにも合うそうだ。L.S.D.はクスコのMZベースで1way。イニシャルトルクを8kgfにセットし、減速側でもイニシャルトルクの分、アクセルOFFでも駆動が残る仕様にしている。

イメージは1.1way。扱いやすくスムーズに作動し、姿勢の安定性にも有効なのだ。そして、定番はZC33Sの3速シンクロ流用。街乗りからシフトフィールがZC33Sのような感覚になる。

ZC32SとZC33Sの6速MTはギア比だけでなく、基本構造が共通する。ZC33Sになり、3速ギアのシンクロがシングルコーンからダブルコーンになっている。ZC32Sでは2速と3速間をスポーツ走行でも多用する。ZC33Sの3速シンクロを流用するとギアチェンジでギアの同期スピードが速まり、操作での荷重も減るため、シフトフィールが見違える。A PITではミッションオーバール時の定番だ。
クラッチの作動機構はZC32Sからレリーズシリンダーが直接クラッチカバーのダイアフラムを押すダイレクトレリーズになった。切れはよいが、シリンダーが壊れると、交換にはミッションを降ろす必要がある。カバーの圧着力の高い強化クラッチを組んでいると、寿命はノーマルクラッチより早まるそうだ。クラッチ交換はもとより、ミッション脱着の作業を受ける際には予防に、必ず新品にする。
 

16インチタイヤを組み合わせる
サーキットまで満喫できるサスのお手本

デモカーの車高調はテインのモノレーシング。選んだ理由はまず、乗り心地まで確保できること。前後とも正立式ダンバーなので、減衰力調整がアッパーマウント側で簡潔に行えること。

そして、フロントのキャンバー調整がロアブラケット側で、専用シムを入れ換えて、ある程度つけられること。そのモノレーシングのダンパーをベースに用いて、スプリングはA PITのオリジナルに換えている。

タイヤサイズはF:225/45R16、R:205/50R16でノーマルの195/45R17からインチダウン。外径が合って、エアボリュームが増やせる。銘柄はDIREZZA ZⅢで剛性が適度、このサスとの相性もよく、運転がラクにできる。なお、オリジナルスプリングはモノレーシング用にID70。フロントはタイヤとのクリアラス確保に、アールズの15㎜ワイドトレッドスペーサーを併用する。

フロントスプリングはビギナーでもタイヤに荷重を掛けやすく、持続させられるA PITオリジナルの中反発ダブルレートで11~14㎏/㎜。アッパーはキャンバー剛性にもTMスクエアのピロ固定式を備える。

リアスプリングは、フロントとバランスを取るオリジナルの低反発で12㎏/㎜。初めはテインの標準バネレートで乗り、走り込んでバネレートが欲しくなったらステップアップするのが同店のオススメ。

ロアアームは純正部品にはブッシュの設定がない。そのためアーム交換になるが、ボールジョイントまで新品になり、リフレッシュの価値は高い。また、ZC32Sから追加されたサスフレーム後部の純正補強プレートは、最低地上高に関わる箇所。アールズのステーに換えると、補強とともにクリアランスが稼げる。

リアのトーションビーム式サスは、タイヤをほどよくグリップさせるアライメントにする。旋回性の面からTMスクエアの並盛シムでノーマルのトーインをゼロ方向に補正。ストラットのフロントはサーキット対応にもキャンバーは約4°、トーもアウト。デモカーはタイヤもきちんとフェンダー内に収まる。

フロントサスメンバーはしっかり位置ズレを補正

新車組み立て時の許容範囲のズレにストレスの蓄積が加わり、フロントサスメンバーが正しい位置関係にない車両は多い。同店には基部が太いオリジナルのメンバー取り付けボルトがある(左)。サスメンバーのセンターを出して留め直す。結合の剛性も上がり、アライメントの再調整で、ZC32Sのハンドリングが見違える。

キャリパーとローターは無理しなければ純正でOK

ブレーキがきつくなるミニサーキットを連続周回しない限り、車両の性格からブレーキシステムが熱でやられることは少ないそう。デモカーも十分持ち堪えている。ただし、パッドとホースは強化してある。パッドはTMスクエアの筑波用。とはいえキャリパーは一度オーバーホールし、ローターも新品にしたい。

全高のあるスイフトだからポジションは低くセット

運転席のシートはレカロのRS-GKで、レールも専用品だ。スイフトスポーツは全高があり、ノーマルのシートポジションは少々、前方を見下ろす着座位置となる。これは実用を維持しながらローポジ化でき、操安性にもいい選択。なお、ステアリングは純正。インパネの赤ボタンはBBRのVSCC用。

スイフトスポーツとアバルトがメインのスペシャリティショップ

新木場インターからも新木場駅からも近い。もうひとつのA PITオートバックスSHINONOME が、ここパフォーマンスファクトリーだ。スイフトスポーツとアバルトをメインに、メーカーのデモカーや人気パーツが展示されている。オイル交換から本格チューニングにメンテナンスまで、安心して任せられる。そして、ブリッドのシートがズラリ並び、見て、触れて、身体を預けて確かめられるのもパフォーマンスファクトリーの特徴である。

ZC33Sスイフトスポーツのコンプリートカー販売も計画中だ。スポーツサスペンションにヘリカルL.S.D.の装備など、スイフトマイスター杉田浩さんが監修して、機能面までカスタム。大人の仕様のパフォーマンスファクトリーエディションとなる予定だ。

「同乗走行でのアドバイスで、セッティングやドラテクの悩みを解決!」 2/23  第11回 A PITサーキットチャレンジin筑波サーキットTC2000

プロによるレッスンの効果は? どんなアドバイスがためになった? 同乗走行でセッティングやドラテクの悩みを解決! 第11回 A PITサーキットチャレンジin筑波サーキットTC2000 Photos/奥隅圭之,編集部 Text/鈴木 博


■A PIT AUTOBACS SHINONOME PERFORMANCE FACTORY 

東京都江東区新木場1-8-9 

TEL03-3522-1221 

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