Mercedes-Benz S Class/ BMW 7 Series
Sクラスは流通量や信頼性からも「W222」からが現実的

「メルセデス・ベンツ Sクラス」は、流通量、トラブルのリスク回避などで一気に現実味が増すのが、2013年夏に上陸した6代目のW222型だ。物件数は2018年頃から2022年頃に急増し、それ以降は過走行も出始め、個体数はピークアウト。価格帯も年々、着実に下落している。中古車平均価格は、330万〜340万円程度となっている。

200万円以下でも「S400 ハイブリッド」を中心に出ているが、駆動用バッテリーの劣化などリスクは大きい。一方で4.7リッターを積む「S550」系、4.0リッターにダウンサイジングされた「S560」系の低走行距離の個体は600万円超えも珍しくない。
「W222」のハイブリッドは駆動用電池の劣化も

2014年式の250万円以下がボリュームゾーンになっているが、ハイブリッドの駆動用バッテリー、エアサスペンションや電子制御式高圧油圧サスペンションの「アクティブボディコントロール」、パワートレイン、電装系のトラブルなどのリスクを織り込み済みとするべきだろう。予算が許せば420万円以上で、2018〜2020年式のISG搭載「S450」、「S560」を狙いたい。また、「AMG」系は数は少ないものの、2014年〜2017年式であれば「S 63 AMG」が450万〜800万円程度で狙えるのも覚えておこう。
「W223」も800万円切りの個体が出始めているが

2021年1月発売の現行「W223」型の中古車平均価格は約1000万円で、1回目の車検も終わった個体も出始め、物件数も210〜240台程度と増えつつある。2.9リッター直列6気筒ディーゼルターボを積む「S400d 4MATIC」、3.0リッター直列6気筒ガソリンターボの「S500 4MATIC(ロング含む)」を中心に流通していて、2.0リッター直列4気筒ターボ(ISG)の「S300d 4MATIC」や4.0リッターV8(ISG)を積む「S580 4MATIC」も8〜10%程度現存している。

最も多いのは、2021年式の「S400d 4MATIC」、「S500 4MATIC(ロング含む)」で、登録未使用車と思われる個体や3万km未満の物件が主流を占めている。価格はもちろん高値安定状態で、低走行距離車は800万円以上が必要だ。

年式を問わず800万円以下、中には700万円切りの個体も出始めていて、コンディションが良ければ狙い目になりつつある。エアコンのコンプレッサーやオルタネーターの故障、「MBUX」のセンターディスプレイのブラックアウト、電装系のトラブルなどのほか、エアサスペンションのエア漏れなどの注意は必要になるが、当然ながら歴代モデルでは信頼性が最も高い。なお、AMG系は800万円以下の予算だと現状では狙えない。
7シリーズは「G11」「G12」が美味しい

「BMW 7シリーズ」は、Sクラスよりも中古車流通量はかなり少ない。現行型を含めた歴代3台で比較すると3分の1程度になっている。物件数や年代などで現実味が増すのは、2015年にデビューした先代の「G11」「G12」型だ。2018年以降の初回車検から徐々に流通量が増え始め、2019年6月のビッグマイナーチェンジでキドニーグリルが大型化されると、前期型の価格帯が400万〜600万円まで下がっていた。

さらに、2022年末に現行「G70」型が登場すると、前期型は200万〜300万円、後期型も500万〜700万円前後にまで下がった。なお、2026年5月現在の中古車平均価格は、300万円前後となっていて、買い得感は爆上がりだ。
「G11」「G12」型のボリュームゾーンは、2016年式の270万円以下で、走行距離は3万km超から10万kmオーバーまでさまざまだが、興味深いのは2013年夏日本発売の「W222」型Sクラスと比べると、総じて走行距離が短い個体が多い点だ。

流通量が多いパワートレインは、3.0リッター直列6気筒ディーゼルを積む「740d」、3.0リッター直列6気筒ガソリンの「740i」、2.0リッター直列4気筒+モーターの「740e」、3.0リッター直列6気筒+モーターの「745e」のプラグインハイブリッドも散見される。

一方、4.4リッターV8ツインターボの「750i」は、値崩れが大きく、排気量の割には安くなっている。6.6リッターV12を積む「M760Li」は、600万円級から1000万円前後まで幅が広い。維持費を考えると当然だが、デビュー時は2400万円超、モデル末期の2021〜2022年は2600万円超であったことを考えると“お得”といえるかもしれないが……。人気グレードは定番の「M Sport」で、基準仕様が続いている。

「G11」「G12」型の注意点は、エアサスペンションの故障(寿命)、冷却水の漏れ、オイル漏れ、電装系のトラブル、エアコンコンプレッサーの故障など。PHEVのバッテリーの劣化、ディーゼル車の燃料ポンプやコモンレールなどの修理費用は高額になりがちなので要注意だろう。
7シリーズの現行型も800万円以下が出始めたばかり

2022年7月にデビューし、2026年4月にビッグマイナーチェンジモデルが披露されたばかりの現行型「G70」は50台弱が流通している。中古車平均価格は910万円強でまだ高値であり、物件数も多いとはいえない。

デビュー時の新車価格は1460万〜1720万円で、現在の中古車価格帯は700万円台から1400万円前後となっている。予算800万円以下でもわずかに出始めている段階で、3.0リッター直列6気筒ガソリンターボを積むマイルドハイブリッドの「740i」が中心となる。3.0リッター直列6気筒ディーゼルマイルドハイブリッドの「740d xDrive」も極少ないが流通している。
先述したように、現行型の7シリーズはビッグマイナーチェンジモデルが日本でも披露されて間もなく、市販予定が見えてくれば今後、マイナーチェンジ前モデルの値下がりも期待できる。

Sクラスをお得に狙うのなら6代目の「W222」型で、420万円以上出せればコンディション良好な物件に出会える可能性が高まりそうだ。 7シリーズをお得に狙うのなら同じく6代目である「G11」、「G12」型で、500万円以下でも走行距離が短い個体が揃っている。


