スバルの新型BEVミッドサイズSUV、「トレイルシーカー」を2026年から販売しているが、日本市場を去った「アウトバック」の穴を埋めることができるのだろうか。

アウトバックは、1994年に登場したスバルのクロスオーバーモデルだ(日本では1995年に「グランドワゴン」として登場。1997年に「ランカスター」に変更)。


「ステーションワゴン+SUV」の先駆け的存在で、日本では「レガシィ アウトバック」の名称だったが、2025年3月までの受注をもって販売終了となっている。そしてEV版といえるトレイルシーカーが実質的後継として日本市場で販売されている。

アウトバックとトレイルシーカーの2台は一見すると両車は非常によく似ている。どちらも“アウトドア志向のロングツーリングモデル”であり、悪路走破性と長距離快適性を重視。さらに、SUVとワゴンの中間的なパッケージングを採用している点まで共通している。
サイズと形状がほぼ同じで、米国では「トレイルシーカー」、欧州では「e-アウトバック」という名称で販売されている。トレイルシーカーとアウトバックの最も大きな違いはパワートレインにあり、共通点はAWDと、前後アクスルに均等にパワーを配分できる点が挙げられる。

現在、海外で販売されている新型アウトバックは、FB25型2.5L水平対向4気筒自然吸気エンジンという、スバルの伝統的な設計思想を踏襲、最高出力は180ps、最大トルクは241Nmだ。オプションで、最高出力260ps、最大トルク375NmのFA24型2.4L水平対向4気筒ターボエンジンも用意されている。どちらのエンジンもAWDと8速マニュアルシフトが可能なCVT(無段変速機)が組み合わされている。

一方、トレイルシーカーは完全電気自動車で、バッテリーパックとモーターは主にトヨタ製だ。しかし、トヨタのエンジニアによると、トレイルシーカーとそのトヨタ版は、スバルチームが主導したプロジェクトだったとのことだ。よりワゴンらしいフォルムに加え、トレイルシーカーの特徴の一つは、前後とも同一のモーターを搭載し、他のスバル車と同様に前後トルク配分が50:50となっている。
デュアルモーターシステム(唯一の選択肢)は、最高出力375ps、最大トルク540Nmを発揮します。724ポンド(328kg)の重量差があるにもかかわらず、このパワーと加速性能は、トレイルシーカーが圧倒的に優れている。

アウトバックは「ワゴンをSUV方向へ進化させたクルマ」であり、歴代モデルは、低重心、ロングルーフ、ワゴンシルエットが印象的だった。対するトレイルシーカーは、最初からEVとして設計されたモデルだ。

プラットフォームはBEV専用で、思想も従来のアウトバックとは少し異なっている。優位性は、大容量バッテー、高出力モーター、静粛性などで、「EVにアウトドア性能を与えたクロスオーバー」となっている。また「ソルテラよりスバル色が濃い」のも特徴といえる。

現在、日本市場では、“アウトバックの精神的後継車”トレイルシーカーのみ販売されている。現段階で7代目アウトバックの日本市場復活は発表されていないが、生産拠点を日本へ戻す動きがあるなど、2027年初頭にも日本導入の可能性が噂されている。現段階では、なんとも言えないが、BEV市場の動きによっては、アウトバックの日本復活があるかもしれない。
