都市部での使いやすさではジムニーノマドに軍配
本格SUVブームが続くなか、2026年最大の注目モデルのひとつがトヨタ「ランドクルーザーFJ」だ。一方、2025年4月に登場したスズキ「ジムニーノマド(5ドア)」も発売直後から注文が殺到し、長納期化するほどの人気を集めている。

価格はランクルFJが約450万円、ジムニーノマドが約292万円。その差は150万円以上ある。それでも購入検討者の間で比較対象として語られるのは、両車が「本格オフローダーを日常使いしたい」というニーズに応えるモデルだからだ。

サイズもパワーもランクルFJが上ではあるが…
スペックだけを見れば勝負は明快。ランクルFJは2.7Lガソリンエンジンを搭載し、最高出力163psを発揮。一方のジムニーノマドは1.5Lエンジンで102ps。
ボディサイズもランクルFJの全長4575mmに対し、ジムニーノマドは3890mm。居住性や積載性、走行性能を含め、ランクルFJはひとクラス以上上のモデルといえる。
しかし興味深いのは、価格差が大きいにもかかわらず、どちらも本格クロカンとして高い実力を備えている点だ。両車ともラダーフレーム、副変速機付きパートタイム4WDを採用。悪路走破性を重視した設計思想は共通している。
ランクルFJはリアデフロックを標準装備し、片輪が浮くような状況でも確実に駆動力を伝達。さらにランクル70級とされる足回り性能を備え、本格オフロードにも対応する。
対するジムニーノマドはブレーキLSDトラクションコントロールを採用。車重の軽さとコンパクトなボディを武器に、狭い林道や山道ではむしろ扱いやすい場面も少なくないのだ。
日常での快適性はランクルFJが大きくリードしている。余裕のあるエンジン性能に加え、高速道路での安定性、後席の居住性、荷室容量など、ファミリーカーとしての完成度は高いからだ。
一方で都市部での使いやすさではジムニーノマドに軍配が上がる。全長4m未満のボディは駐車場や狭い路地でも扱いやすく、日本の道路環境との相性も良好。
また、ランクルFJはWLTCモード燃費8.7km/Lに対して、ジムニーノマドはMT車で14.9km/Lと大きなアドバンテージとなっている。
価格差は150万円以上あるが、「趣味の相棒」として選ぶならジムニーノマド、「家族も満足する万能SUV」を求めるならランクルFJ。両車が比較される理由は、単なる価格やスペックでは測れない魅力をそれぞれ持っているからと言える。








