悪路走破性能が突出した本格派オフローダーSUV

スズキ・ジムニーノマドは、ジムニーの小型車版となるジムニーシエラの5ドア仕様。全長は3890㎜だからSUVでは短い部類に入るが、3ドアボディのシエラに比べると340㎜長く、ホイールベースも同じ数値だけ拡大された。
エクステリア




全幅は1645㎜でシエラと等しく、全高もほぼ同じ。従ってノマドはシエラのロング版だが、外観の印象はかなり異なる。ノマドは側面のウインドウが3分割された6ライトスタイルで、水平基調のデザインなので、ボディが実際以上に長く伸びやかに見える。フロントグリルも異なり、シエラは無塗装だがノマドはめっき仕上げで差別化している。
乗降性


全長とホイールベースが伸ばされたことで室内も前後方向に広がり、後席の足元空間が拡大した。身長170㎝の大人4名が乗車した際に、後席に座る乗員の膝先空間はノマドは握りコブシひとつ少々。シエラは握りコブシの半分程度に留まるから、ノマドなら大人4名の乗車にも適する。1段階ながら後席にもリクライニング機能を採用した。後席のドアの開口幅は狭いが、実質的な使い勝手がクーペに近い3ドアのノマドに比べれば乗降性は格段に優れている。さらに荷室長もシエラに比べて200㎜以上拡大された。後席の背もたれを前側へ倒した際に広げた荷室の床には傾斜ができるが、それでも後席の居住性や乗降性に加えて積載性も向上している。
インストルメントパネル

エンジンはシエラと同じ直列4気筒1.5ℓで、動力性能の数値もほぼ等しい。ノマドの車両重量は、シエラよりも80㎏重いが1200㎏以下に収まっており、ボディの全長が4500㎜を下まわるコンパクトSUVの中でも軽い部類に入る。トランスミッションは4速ATと5速MTで、前者のWLTCモード燃費は13.6㎞/ℓ。トヨタ・ハリアーのガソリンエンジン車と同等で、スズキ・クロスビー4WDの21㎞/ℓに比べると燃料消費量が1.5倍に増える。その代わりにこのエンジンは、実用回転域の駆動力が高く悪路でも扱いやすい。
居住性


駆動方式は悪路向けのパートタイム4WDだ。カーブを曲がるときに前後輪の回転数を調節するセンターデフなどを装着していないので、舗装路は後輪駆動の2WDで走る。悪路向けの機能は充実しており、四輪駆動時に駆動力を増強できる副変速機も装着する。サスペンションは、前後ともにコイルスプリングを使った3リンクのリジッドタイプ(車軸式)。足まわりの伸縮性に優れ、デコボコの走破に適する。ステアリングはボールナット式だ。一般的なラック&ピニオン式に比べてステアリング操作に対する反応は鈍いが、路面のデコボコを柔軟にかわせるから、悪路走行に適する。ボディ形状は前後のオーバーハング(ボディがホイール中心から前後方向に張り出した部分の長さ)がシエラと同じため、大きなデコボコを乗り越える際もボディ前後の下側を擦りにくい。
うれしい装備






新規デビュー 25年1月30日
月間販売台数 2628台(25年6月~11月)
WLTCモード燃費 14.9km/ℓ ※5速MT車

ラゲッジルーム


以上のようにノマドは、居住性や積載性の優れた5ドアボディになっても、悪路の走破力を最優先させている。前輪駆動をベースにしたコンパクトSUVとは機能が本質的に異なり、雪道や悪路を積極的に走るユーザーに適している。


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