扱いやすさと手頃な価格でロングセラー&トップセールスのトヨタ ライズ



ライズは、ダイハツが開発を主導しトヨタへ供給されるOEM車両であり、ダイハツ ロッキーおよびスバル レックスとは兄弟車の関係にある。三者の違いは大雑把に言えば細部の装飾のみであり、いずれも扱いやすいボディサイズと、SUVらしい力強いデザイン、手頃な価格の三拍子が揃ったクルマとして高い人気を得ている。
豊富なパワートレインもライズの強みだ。デビュー当初は1.0L ターボエンジンのみだったが、2021年11月改良で新開発の1.2L 自然吸気ガソリンエンジンと、1.2L 自然吸気エンジンのシリーズハイブリッドモデルが追加された。
最高出力98ps/最大トルク140Nmを発揮する1.0L ターボモデルは、小排気量を感じさせない力強い走りが特徴だ。1.2L 自然吸気モデルは燃費性能と動力性能、車両価格をバランスさせたモデルであり、ハイブリッドモデルはWLTCモード28.0km/Lの高い燃費性能とコンパクトカーらしからぬ静粛性が最大の売りとなる。
また、2021年の改良時には、安全装備であるスマートアシストの機能も大幅に強化。併せてパーキングブレーキが電動化され、アダプティブクルーズコントロール(ACC)にも停止保持機能が組み込まれた。
日常での使い勝手を突き詰めたパッケージングに、用途に応じたパワートレインが備わったことで、ライズ/ロッキー/レックスはコンパクトSUVとしての完成度が大きく引き上がっている。
とくにライズはトヨタのブランドバリューも相まってか、登場から6年が経過した現在でも国内登録車販売ランキング上位の常連となる人気ぶりだ。
ライズ&ロッキー&レックスの中古車相場は?

ライズの中古車相場は、流通台数がもっとも多い1.0L ターボモデルなら走行距離10万km程度の個体が支払い総額で110万円から、走行距離5万km以下の条件をつけると130万円が底値だ。
後期型となってから追加された1.2L 自然吸気ガソリンエンジンモデルは、走行距離5万km以下なら150万円からが目安だ。5万km以下のハイブリッドモデルは170万円から販売されている。
後期型は電動パーキングブレーキやACCなどの装備追加により、都市部での渋滞時における運転負荷が大きく軽減されたため、日常の移動における快適性は後期型の方が明らかに高い。
ただし、先進装備が充実しているぶん後期型は高額であり、流通台数もまだそれほど多くない。中古車販売される後期型の販売割合をパワートレイン別に比べると、1.2L 自然吸気ガソリンエンジンモデルが全体の約25%に留まり、ハイブリッドモデルは20%ほどだ。
後期型の1.0L ターボモデルにいたっては全体のわずか5%ほどしか流通しておらず、その希少性からか200万円からの高値で販売されている。
つまり、現在市場に流通している中古車のおおよそ半数が前期型の1.0L ターボモデルということだ。そのため、ライズの中古車購入が向くのはターボモデルを検討しているユーザー層に限られると言える。
同時に気になるのは、ほぼ同じクルマでありながら新車販売台数で大きく劣るロッキーとレックスの存在と価格差だ。
ロッキーの中古車相場はライズとほぼ同等か、やや高い水準となっている。そのうえ流通量はライズの1/4程度と絶対数が少ないため、ロッキーは希望のカラーやグレードを探す際の選択肢も狭くなる。
ライズやロッキーの後期型から、さらに1年遅れとなる2022年11月に発売されたスバル レックスの流通台数は、ロッキーのさらに1/20ほどと非常に少ない。年式が新しいこともあってレックスの格安車両は皆無だ。
各車の細かなデザインの違いといった点にこだわりがなければ、中古車では、最も流通台数が多いライズを探すのが賢明と言えるだろう。
中古でライズを購入するなら前期型のFFターボがおすすめ

後期型ライズ/ロッキーの低走行距離車は、新車よりも50万円以上安く買える。しかし、保証やリセールバリューを考慮すると、新車販売されている今は中古車で購入するメリットが薄い。
そのため、ライズもロッキーも中古車を購入するのであれば現在は前期型1.0L ターボの一択となる。そのなかでも、後期型へ切り替わった際に新車販売のラインナップから消えてしまった2WDモデルがおすすめだ。
前期型には電動パーキングブレーキは備わらないが、信頼性が高く操作しやすい手引き式のサイドブレーキが装備される。また2WDなら、わずかではあるが4WDよりも燃費性能で優れるうえ加速性能も高く、故障のリスクも小さい。なにより最大の美点となるのは流通台数の多さと価格の安さだ。
前期型1.0L ターボの2WDモデルは走行距離が10万kmに近づいた過走行気味の車両であれば、支払総額100万円前後の価格で売り出されることもある。
中古の前期型1.0L ターボモデルは、軽自動車や自然吸気エンジンにはない力強い走りを求めながら、使い勝手や経済性も優先したい人にとってコストパフォーマンスに優れた選択肢となるだろう。
しかし、人気車種だけに価格条件の良い中古のライズはすぐに売れてしまう。納得いく状態の中古車を見つけたら、早めの購入決断が望ましい。
