ステップアップを重ねて完成度を高めた
痛快サーキット仕様

インパクトあるバリスのボディキットをまとい、心臓部にはEJチューンの完成形ともいえる2.2L×GTⅢ-RSを投入したトライアルのVAB。ただし、いきなりこのパッケージに仕上げられたわけではなく、「速さの追求だけでなくステップアップの過程の変化も楽しみたい」と考えるカスタマーのリクエストへ応えつつ、ブーストアップから寄り道なく煮詰められてきたものだ。

「スタイリングをカッコよくしたいとのことでボディキットこそ早々に投入しましたが、オーバーホールのタイミングで2.2ℓ化を図るなど、コスト面までしっかり考慮してカスタマーへメニューの提案をしてきました。

また、タイムアタックというよりは、走行会での連続周回を楽しまれているので、トラブルなく走り込めるようクーリング強化にもこだわっています」(トライアル 鶴田さん)

低中速トルクを強化しつつ高回転の頼もしさ高めた2.2ℓ×GTⅢ-RSのコンビネーションで、ブースト1.7㎏/㎠時に約420psを発揮。ブーストアップから少しずつステップアップし、走りの変化もしっかりと満喫してきた

岡山国際サーキットで試乗インプレを担当したのは松本武士選手。

「水温や油温だけでなく、ディレッツァZⅢのタイヤ特性まで含めて、周回を重ねても安定感が損なわれない好パッケージですね。EJには特有の低中速トルク不足があります。しかし、中間トルクは排気量アップが補っていますし、GTⅢ-RSはレブリミットまでキレイにパワーを盛り上げて行ってくれました。

ここからタイムを狙っていくなら、リニアな旋回につながるキャンバーの付加や、ギア比が合いにくいセクションをグリップレベルの高さでカバーといったアプローチもありますけど、走りを楽しんで周回を重ねるなら現状がベストバランスです」

速さを引き出し、不安なく走り込める仕様へステップアップ重ねてきたVAB。まさにチューナーとカスタマーの二人三脚で仕上げられた。

一挙にチューニングを進めてしまい、想像以上のポテンシャルの高さで愛車が乗りこなせないといった事態を避けるなら、こうしたチューニングアプローチを参考にしておくべきだ。


オーリンズのダンパーキットはリアにヘルパースプリングを追加し、攻め込んだ際の接地性をアップ。ブーストアップの段階でブレーキシステムの強化に取り組んでいたため、車重あるボディでも安心して周回を重ねていける。

季節問わずに安心してサーキットを連続周回できるように、R35純正パワステクーラー流用やGDB純正オイルポンプを使ってMTオイルクーラーまで投入。こうした対策を行うことで安心感を引き出している術は積極的に見習っていきたい。

走りの楽しさ突き詰めるならドラポジの向上や周辺アイテムも要チェックだ。限定モデルとなるレカロ・RS-Gのスーパーシュタークでホールド性を高め、CAE・ウルトラシフターでギアチェンジもより楽しめるようになる。


■トライアル 

大阪府堺市美原区丹上87-1 

TEL072-369-3539  

https://www.trial.co.jp/