フロントフェイスがモダンに! 旧来の雰囲気はタフワイルドが引き継ぐ




改良新型ハスラーは上下のグリルを中心にスッキリとしたデザインに変わり、モダンな雰囲気へと改められた。一方、オフロードテイストを強調したグレード“タフワイルド”は細部の意匠変更に留めることで標準モデルとの違いがより明瞭になっている。
ボディカラーは“フュージョンイエローパールメタリック”と“ウッドランドカーキメタリック”を新色として追加するとともに、2トーンカラーのルーフに“アーバンブラウン”が新設定されたことで、ボディカラーの選択肢が増えている。その一方で、オレンジやイエローなどの派手なボディカラーは廃止となった。
ボディサイズや室内寸法、シートギミックは旧型から変わっておらず、後席には160mmスライド機構とリクライニング機能が左右独立で備わる。
荷室の広さは軽自動車相応だが、床面とシート背面はいずれのグレードも防水加工が施された樹脂製となっており、汚れても掃除がしやすい。また、助手席の背もたれは前方へほぼ水平まで倒せるため、車中泊はもちろん長尺物を積載する際にも重宝する。
荷室床下と助手席下に備わる脱着式の樹脂製ボックスはアウトドアシーンだけでなく日常用途でも活躍する便利装備。前席シートヒーターは引き続き全グレードに標準装備だ。
“タフワイルド”はシートも撥水表皮となり、ルーフレールもタフワイルド専用の装備となる点も旧型から変わっていない。なお、“ハイブリッドX”と“タフワイルド”に備わるType-C USBソケットは新たにPD規格へと刷新されている。
新型 スズキ ハスラー HYBRID X
ボディサイズ=全長3395mm×全幅1475mm×全高1680mm
ホイールベース=2460mm
車両重量=830kg
タイヤサイズ=165/60R15(前後)
旧型 スズキ ハスラー HYBRID X
ボディサイズ=全長3395mm×全幅1475mm×全高1680mm
ホイールベース=2460mm
車両重量=820kg
タイヤサイズ=165/60R15(前後)
燃費は据え置き! 先進安全装備とパワステが大改良


今回の改良でエンジンやモーターのスペックそのものに変更はない。引き続き660cc直列3気筒エンジン+CVTの組み合わせとし、自然吸気モデルにはモーター最大トルク40Nm、ターボモデルには50Nmのマイルドハイブリッドシステムが組み合わされる。
車両重量は10kg増加しているものの、WLTCモード平均燃費は自然吸気モデルが24.3km/L、ターボモデルは22.0km/Lと、いずれも旧型と同じだ。
一方で、安全支援装備と車両制御には大きく手が加えられている。衝突被害軽減ブレーキは“デュアルセンサーブレーキサポートII”へとアップデートされ、スズキの軽自動車として初となるブラインドスポットモニターとリヤクロストラフィックアラートが全グレードに標準装備された。
足踏み式だったパーキングブレーキは電動パーキングブレーキへと変わり、これに伴ってアダプティブクルーズコントロール(ACC)も停止保持機能に対応。レーンキープアシストも制御が高度化され、自然なステアリングアシストに調整されたほか、カーブ手前での減速サポート機能も新たに加わった。
なかでも劇的に変化した点がステアリングフィールだ。旧型は唐突なアシスト増加や、戻りの甘さが指摘されていたほか、とくに女性ドライバーからはステアリングが重いという声も多かった。
新型では電動パワステまわりの変更により操舵が軽くなり、交差点の右左折や駐車場での取り回しが楽になったほか、ニュートラルへ戻る動きも自然な振る舞いに改善されている。高速道路走行時の修正舵も減っており、ACCの性能向上も相まって新型ハスラーは長距離運転でも使いやすくなった。
加えて、コーナリング時の車両挙動の乱れを予測してステアリングやブレーキを制御することで不快な横揺れなどを抑える“アクティブコーナリングサポート”も採用された。そのほか細かな点では、自然吸気エンジンモデルにのみロードノイズ低減に寄与するエンジンアンダーカバーが追加されている。
ターボモデルには、引き続きハイブリッドシステムのモータートルクを引き上げるパワーモードと、疑似7段変速操作が可能となるパドルシフトが備わり、4WD車にはグリップコントロールやスノーモード、ヒルディセントコントロールが搭載されている点は従来どおりだ。
新型 スズキ ハスラー HYBRID X
エンジン形式=直列3気筒ガソリン+モーター
排気量=657cc
最高出力=49ps/6500rpm
最大トルク=58Nm/5000rpm
トランスミッション=CVT
駆動方式=2WD(FF)
旧型 スズキ ハスラー HYBRID X
エンジン形式=直列3気筒ガソリン+モーター
排気量=657cc
最高出力=49ps/6500rpm
最大トルク=58Nm/5000rpm
トランスミッション=CVT
駆動方式=2WD(FF)
グレードごとの個性を明確化した改良新型ハスラーの狙い


改良内容の割に値上げ幅が小さく抑えられている点はユーザーにとって嬉しいポイントだ。
各グレードの価格は、最廉価グレード“ハイブリッドG”が8万1400円値上げされた159万9400円〜。“ハイブリッドX”および“ハイブリッドXターボ”がそれぞれ8万6900円値上げされた175万8900円〜と183万7000円〜となる。タフワイルドは7万5900円値上げされた183万5900円〜だ。
改良新型ハスラーは外観や安全装備、各種制御に手が加えられたほか、インテリアにも微変更が加えられた。カラードパネルの採用はハイブリッドGグレードのみとなり、ハイブリッドXではパネルカラーをガンメタリックで統一し、エアコンルーバー部にサテンカッパーの差し色を入れることで上質感も増している。
今回の改良内容は、ユーザーの要望を丁寧に汲み取った改善と言えるだろう。高い実用性はそのままに、日常用途から高速移動まで扱いやすくなるようにクルマ全体の調律が取られている。
とはいえ、デザインの変更については好みが分かれやすい。旧型のオフローダー風の雰囲気はタフワイルドが引き継ぐ形となり、標準モデルはより幅広い層に向けた普遍的なフロントフェイスへと改められた。このようにキャラクターの明確化を強める意図は、各グレードの内装意匠の違いやボディカラーの設定からも見て取れる。
とりわけ新型ハスラーは標準モデルの2グレードとタフワイルドそれぞれの個性を大きく立てることでユーザー層ごとに最適化を図ったと言える。こうした変化によって、改良新型ハスラーは旧型よりもグレード選びがしやすくなっているはずだ。
車両本体価格
新型 スズキ ハスラー HYBRID X:175万8900円
旧型 スズキ ハスラー HYBRID X:167万2000円
