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どっち買う?重箱の隅ツツキ隊

Porsche Cayenne

3代目のICEと4代目のEVを併売

ポルシェ カイエンのEVモデル
ポルシェ カイエンのEVモデル

現在「ポルシェ カイエン」は、3代目のICE(ガソリン/E-ハイブリッド)系と4代目に相当するEVの「SUV エレクトリック」、「クーペ エレクトリック」というラインナップになっている。ICEを継続販売しながらEVカイエンを追加し、市場環境の変化を受けて、ICE/PHEVを長期併存させる戦略に軌道修正したことになる。ただし、ホルムズ海峡危機もあり足元ではEVの需要が急速に高まっている国や地域もある。今回は、ICE版カイエンの2つのグレードをピックアップしてそれぞれの装備や仕様をチェックして行こう。

「カイエン ブラックエディション」と「カイエン S」を比較

写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」
写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」

現行のICEカイエンで装備差で迷いやすい選択はいくつかあるが、「カイエン ブラックエディション」と「カイエンS」をピックアップした。理由は価格が比較的近いのに、キャラがかなり違うためだ。2027年モデルでは「ブラックエディション」が1413万円、「S」が1643万円で、差額は230万円となっている。

写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」
写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」

「ブラックエディション」は、エントリーグレードで1266万円の「カイエン」がベースだが装備はかなり充実している。搭載されるパワートレインは、3.0リッターV6シングルターボで、最高出力は353PS、最大トルクは500Nm。最高速は248km/h、0-100km/h加速は6.0秒。

充実装備の「ブラックエディション」

写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」
写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」

「ブラックエディション」のエクステリアは、ウインドウトリムやリヤのモデルロゴ、エキゾーストパイプなどがブラックアウトされ、精悍でスタイリッシュな佇まいが魅力だ。

もちろん単に黒いカイエンではなく、21インチのRS Spyder Designホイールをはじめ、HDマトリックスLEDヘッドライト(ティンテッド)、パノラミックルーフシステム、プライバシーガラス、BOSEサウンドシステム、ブラックのブラッシュドアルミニウムインテリアパッケージ、GTスポーツステアリング、14ウェイ電動コンフォートシート、ブラック/ハイグロスブラックのエクステリアアクセント、スポーツテールパイプ、LEDドアカーテシーライトなどの充実装備が用意されている。

写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」
写真は「Cayenne S E-Hybrid Black Edition」

中でもBOSEサウンドシステム、パノラミックルーフ、21インチアルミホイール、HDマトリックスLEDなどをまとめて装備するため、ベース車の「カイエン」から同等仕様にオプションを積み上げるより、「ブラックエディション」の価格設定はかなりお買い得となっている。

走りならV8の「カイエン S」でキマリ

Cayenne Sのエクステリア(2024年6月の本国発表モデル)
Cayenne Sのエクステリア(2024年6月の本国発表モデル)

一方の「カイエン S」は、4.0リッターV8ツインターボを搭載し、最高出力は474PS、最大トルクは600Nmに達し、最高速は273km。0-100km/h加速を5.0秒でクリアする。「ブラックエディション」に対する動力性能の優位性は明らかだ。カイエンに乗るならV8エンジンが欲しい、というニーズに応えてくれる。装備面では「ブラックエディション」の充実ぶりが目を惹くが、そう簡単ではない。

装備面の「カイエン S」の「ブラックエディション」に対する優位性

Cayenne Sのリヤビュー(2024年6月の本国発表モデル)
Cayenne Sのリヤビュー(2024年6月の本国発表モデル)

見た目の華やかさではなく、走りや動的質感に寄与する装備において「カイエン S」が有利な点はもちろんある。「カイエン S」はフロント410mm、リヤ358mmのローター+レッドキャリパーの組み合わせで、制動力を高めるだけでなく、見た目のスポーティさも享受できる。対する「ブラックエディション」はフロント360mm、リヤ330mm+ブラックキャリパーの組み合わせだ。

カイエンSのインテリア(2024年6月の本国発表モデル)

V8のパワーを受け止めるため、ブレーキディスク径が大幅に拡大し、ペダルを踏み込んだ際の制動力と耐フェード性はもちろんのこと、ホイールの隙間から見える大径ローターとレッドキャリパーによる存在感は「カイエン S」の大きな魅力だ。

「カイエン S」のV8専用エキゾーストシステム

Cayenne Sの走り(2024年6月の本国発表モデル)

さらに「カイエン S」には、V8独特の重厚なエキゾーストノートを奏でる専用エキゾースト(シルバーデュアルツインテールパイプ)が標準化されている。対する「ブラックエディション」は、V6エンジンベースのスポーツテールパイプ(ブラック仕上げ)になる。

足元を比べてみると、「カイエン S」の標準は20インチになり、「ブラックエディション」は大径の21インチ(RS Spyder Design)が標準になる。

20インチホイールによ乗り心地の良さと拡張性

カイエン(ICE)モデルのリヤビュー

見た目では21インチに軍配が上がる一方で、路面からの入力がよりダイレクトに感じられる。標準のエアサスが付かない仕様(スチールサス)同士で比較した場合は、20インチを履く「カイエン S」の方がタイヤのエアボリュームにゆとりがあり、街乗りでの足まわりのしなやかさや乗り心地の面で有利になるシーンもあるだろう。

「カイエン S」は走りをより際立たせた仕様で、ポルシェの最新シャーシ技術のアダプティブエアサスペンションや四輪操舵のリヤアクスルステアリング、PASM付ポルシェアクティブライドアクティブサスペンションなどの足まわり系オプションを追加した際に、V8パワーとより高次元で同期した走りを享受できる。

カイエンのフロントシート

先述したように装備面では、パノラミックルーフやプライバシーガラス、BOSEサウンドシステム、HDマトリクスLED、14ウェイパワーシートなどを用意する「ブラックエディション」が有利だ。装備重視で街乗り中心であれば十分に高い満足度を得られるだろう。一方の「カイエン S」は、V8エンジンの動力性能に加え、足まわり系オプションの拡張性も合わせれば、ポルシェらしい豪快な走りを堪能できる。

エンジン搭載モデルの3代目カイエンは、電気自動車(BEV)となった4代目の「カイエン エレクトリック」と併売されている。

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