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最強コスパの“軽セダン”はカスタムシーンでも注目の的

趣味で遊ぶ目的のクルマが、カスタムを楽しむ為のクルマに

様々なジャンルのクルマをカスタムし、一度は離れたドレスアップの世界。しかし、趣味で使う為のクルマを探している中で、ESBが製作したHA23Sアルトのエアロデモカーが頭から離れず、遂にはアルトを購入。「ESBの画像を見ているうちに、段々アルトがVWポロにしか見えなくなってきたんです。そうしたら昔いろいろなクルマをイジってた頃の情熱がフツフツと湧いてきて、もう我慢できなくなってしまった」と、カスタム熱が再燃。

思い描いたのはシンプルでクリーン。ただ、VWポロをイメージしていただけに、基本路線は欧州車テイスト。ちなみにエアロはフルでESB。「スッキリとした三ツ口がヴェルターゼーに通じる」とあえての無加工。「当初は色々な加工も考えてはいたんです。でも、これを触ったら逆にバランスが崩れてしまうんじゃないかって思って。ただ、キレイなフォルムを高めるために、例えばナンバー台やアンテナなどはすべてシェイプしています」。

そしてもうひとつ、こだわったのはボディカラー。ベースはレクサスRXの純正ホワイト。そこに少しだけブルーパールを吹いて、光次第で白から水色へと変わる絶妙な色に仕上げている。「本当はBMWのアルピンホワイトに塗装する予定でしたが、街でレクサスRXを見た瞬間にお店に電話して『塗るのはちょっと待って』って。そこから急遽予定変更。でも、いま思えばこの色で正解でした」。

「完成度を高めたのは、これまで出会ってきた数々の手法によるもの」試行錯誤で辿り着いた独自のスタンスメイク

カスタムのモチーフは欧州テイストではあるが、様々な手法を取り入れることでオリジナリティを追求しているのも特筆すべき点。

リアゲートのバッドテールは「そのまま被せたのでは膨らみができてしまう」とゲートの上側全体にパテを盛り、リアバンパーとのバランスを図る。また、サイドミラーもマフラーも、どちらもユーロ風だが、モチーフはかつてゴルフやルポなどローユーロで流行したイジり方。

フロントガラスのショップ名はピンストライプで。これはローライダー系の手法から。純正のラインやバランスを残しつつ、随所にこれまでオーナーが歩んできた中で出会った様々な手法を「ジャンルを問わず」に取り入れている。「“古き良きものを今のトレンドに”というスタンス。僕がかつてイジっていた頃の手法でも、しっくりと収まるならおもしろいんじゃないかな、と」。

ただし、足まわりの作り方は決して懐古主義ではない。むしろここはトレンドを意識した部分。ホイール全体をキレイに見せつつ、リムはギリギリのツラにセット。ビビットカラーのホイールを合わせた見せ方は、まさにスタンス。ただし、ここでもオーナー流のひと工夫をプラス。

リムをプリッと出すアウトリップではなく、あえてフェンダーをリムに乗せるようにセッティング。「リムがすべて出るようなスタイルも試してはみたんですが、リアだけ出すのもフロントとのバランスが取れないかな、と。自分の思う理想とはちょっと違ったんですよね」。

この絶妙なツラ具合を実現するために、足まわりはあえてエアサスに。フェンダーアーチの切り上げも、まずは車高を決めてから何度も作り直してピッタリとハマるラインを作っている。なお、キャンバーはリアよりフロントが大きい数値。これはシビックなど「走るクルマ」をイメージしたという。「スタンス+往年の優れたメニューの融合」。それが、このアルトの醍醐味だ。

クッキリとしたフェンダーを作らなかったのには理由がある。アルト特有のリアのプレスライン。生かしたかったのはこの部分。だから、フェンダーの膨らみはプレスラインを起点に、少しブリスター風に。「フェンダーだけが主張しない」が加工時の約束事。様々なジャンルのメニューを組み合わせてもバラバラにならないのは、この“部分だけが目立たない”というコンセプトがあるからこそ。

説明しきれないほどに手数を加えているのに、パッと見た感じはそうとは気付かせない。この完成度はすべてがカッチリと噛み合っていることの証明と言ってもいいかもしれない。「色を決めたときも突然だったし、確かにパッと変えることは多いですね。でも決して思いつきで決めているわけじゃない。本当は“もの凄い悩んで考えて”の結果。どうすればクリーンに見せられるかって。アルトを買ったときだって、ひと晩だけですけど、まったく眠れずに悩んで決めましたからね」。※『K-CAR SPECIAL』より抜粋。装着パーツ・仕様は当時の取材内容を基に再編集。

【SPECIFICATIONS】
WHEEL●ワーク・マイスターCR01カラリズム (16×F7J、R7.5J)/TIRE●ルッチーニ(165/40-16)/AERO PARTS●F/S/R=ESB・CLS RM/EXTERIOR●グリル=ナビック加工、ヘッドライト=スモーク塗装、テールレンズ=レッド塗装、ウイング&ボンネット&リアゲート=ワンオフ加工、各部スムージング、ボディカラー=レクサスRXホワイト&青パール(全塗装)/INTERIOR●ステアリング=NRG、シート=コブラ張り替え、インパネ=塗装、フロアマット=日正タイヤ/SUSPENSION●エアサス=ボルドワールド加工、リアアクスル=パルテック/MUFFLER●ワンオフ/AUDIO●ヘッドユニット&スピーカー=ケンウッド/ほか

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