連載
今日は何の日?■NBロードスターベースのクーペ登場

2003年(平成15)年10月9日、マツダは2代目(NB型)となる2シーターオープン「ロードスター」をベースにしたクローズドボディの「ロードスタークーペ」を、受注生産モデルとして販売を開始した。クローズドボディ化は、マツダのグループ会社であるマツダE&Tが主に担当した。
ライトウエイトスポーツ人気を復活させた初代NA型ロードスター

2シーターオープンスポーツの初代(NA型)「ロードスター」は、1989年9月にデビューした。特徴は、徹底した軽量コンパクト化と、フロントミッドシップで実現される50:50の理想的な前後重量配分。これにより、スポーツカーらしいレスポンスに優れたハンドリング性能と操縦安定性が実現された。

スタイリングは、能面“若女”をモチーフにした和のテイストを生かした曲面基調のデザイン。インテリアは茶室のイメージを求めたシンプルさが特徴。パワートレーンは、あえてターボは使わず最高出力120ps/最大トルク14kgmを発揮する1.6L 直4 DOHCエンジンと5速MTの組み合わせで、エンジンを縦置きにしたフロントミッドシップFR。足回りは、前後ともダブルウィッシュボーンが採用された。
車両価格は、標準グレードの5速MT車が170万円、半年後に追加された4速AT車が174万円と、誰でも入手できる低価格も大きな魅力だった。ちなみに、当時の大卒初任給は17万円程度(現在は、約23万円)なので、単純計算では現在の価値で約230万円(5速MT)に相当する。
NAロードスターは、発売と同時にバックオーダーを抱えるほど好調に滑り出し、月間台数は8000台を超え、その年の販売台数は僅か4ヶ月で2万5000台に達し、世界中でライトウエイトスポーツ旋風を巻き起こした。
キープコンセプトでブラッシュアップした2代目NB型ロードスター

1998年1月に2代目(NB型)「ロードスター」にモデルチェンジした。基本的には、大ヒットした初代NAのキープコンセプトだが、全面改良して各機能をブラッシュアップした。

NBロードスターは、スタイリッシュさを追求したパッケージングとスポーティ感を高めた内外装、“ファン・トゥ・ドライブ”な走行性能に磨きをかけた。具合的には、リトラクタブルヘッドライトから固定式ヘッドライトに変更し、3次元フォルムを取り入れた美しさと空力性能に優れたスタイリングを採用。またインテリアは、シートと空間の適度な心地よいタイト感を持ちつつ、操作性および視認性の向上などによってファン・トゥ・ドライブを具現化した。
パワートレーンは、最高出力125ps/最大トルク14.5kgmを発揮する1.6L 直4 DOHC、145ps/16.6kgmの1.8L直4 DOHCの2種エンジンと、5速/6速MTおよび4速ATの組み合わせ。その後、最高出力は160psまで向上し、さらに2004年にはターボエンジンの追加によって最高出力は172psに達した。
足まわりについては、4輪ダブルウィシュボーンのサスペンションを継承しながら、剛性アップや構造変更などのチューニングを施し、優れた操縦安定性と路面追従性が実現された。

車両価格は194.25万円~257.78万円に設定され、NBロードスターも引き続き人気を獲得。2000年には、MGの「MGB」を抜いて、2人乗り小型オープンスポーツカーとして生産累計台数53万1890台で世界一となり、ギネスブックに認定された。
NBロードスターのクーペモデル登場


2003年10月のこの日、NB型「ロードスター」をベースにした「ロードスタークーペ」が受注販売された。クローズドボディ化は、マツダのグループ会社であるマツダE&Tがメインで開発。車体構造から根本的な見直しを行ない、ロードスターと比べてボディ剛性を高めつつ、重量増しは約10kgに抑えられた。


美しいクーペスタイルは、スポーティさとダイナミズムを備えたレトロモダンな雰囲気を醸し出した。エンジン、トランスミッションはNBロードスターと共通。グレードは、1.6L/1.8Lエンジンと、5速MT/4速AT/6速MTの組み合わせにより、以下の4グレードが設定された。


・ロードスタークーペ標準車(ベース車:1600SP):125psの1.6L 直4 DOHC&5速MT
・Type S(ベース車:1800RS):160psの1.8L 直4 DOHC&6速MT
・Type A(ベース車:1800RS):160psの1.8L 直4 DOHC&6速MT
専用装備:フロントグリル&フォグランプ&バンパーフェィス/フェンダーアーチモール/リアスポイラー(FRP製)、フロントアンダースポイラー/サイドスカート/リアアンダースカート(カーボン製)、ヘッドランプベゼル、リアコンビベゼル
・Type E(ベース車:1800VSコンビネーションB):154psの1.8L 直4 DOHC&4速AT
専用装備:フロントグリル、フロントフォグランプ、フロントバンパーフェィス(FRP製)、リアコンビベゼル
車両価格は、235万円(標準車)/275万円(Type S)/310万円(Type A)/280万円(Type E)に設定された。

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「ロードスタークーペ」は、ロードスターの象徴であるオープンカーでなく、歴代で唯一のクローズドボディのクーペだった。当時、“オープンでなくFRクーペとして乗りたい”という要望もあったようで、そんな提案に対応した実験的なモデルだったのかもしれない。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。












