ホンダSUVの中で存在感を高めるZR-V
ホンダのミドルサイズSUV「ZR-V」が、2028年にも大幅改良を受ける可能性が浮上している。2026年3月にはパワートレインをハイブリッドの「e:HEV」に一本化するなど、商品構成を見直したばかりだが、次の改良ではフロントデザインの刷新が大きな焦点となりそうだ。スクープ班が入手した情報をもとに、その進化した姿を予想CGで再現した。

ZR-Vが日本市場に登場したのは2023年4月。全長4570mm×全幅1840mm×全高1620mmのボディをもち、コンパクトSUV「ヴェゼル」の上級に位置するモデルとして投入された。

デビュー当初は2.0L直噴エンジンと2モーターを組み合わせたe:HEVに加え、1.5L VTECターボも用意していたが、2026年3月の商品改良でラインアップを大きく見直した。ガソリンターボモデルを廃止し、パワートレインをe:HEVに一本化。さらに、アウトドアテイストを強めた特別仕様車「CROSS TOURING」を追加した。

また、「BLACK STYLE」と「CROSS TOURING」にはハニカムパターンのフロントグリルを採用。e:HEV Zを含む3タイプにはGoogle搭載Honda CONNECTディスプレーを導入するなど、装備面でも進化を遂げている。ただし、ボディの基本的なデザインは2023年の登場時から大きく変わっていない。2026年の改良ではグリルデザインに変化があったものの、ヘッドライトや主要なボディパネルは基本的に継承されている。

そこで注目されるのが、2028年に予想される大幅改良だ。
ワイドグリルで表情一新! 2028年型のデザインを予想
今回の予想CGでは、ZR-Vの流麗なボディラインを残しながら、フロントマスクを大幅に変更した。最大の特徴は、左右のヘッドライトとの一体感を強めたワイドなフロントグリルだ。従来の縦方向を強調したデザインから、横方向への広がりを意識した造形へと変更。内部にはハニカムパターンを取り入れ、スポーティーな印象を強めている。

フロントバンパーの左右には縦型のエアインテーク風デザインを配置。ロアグリルも大型化し、ワイド感と低重心を強調した。一方、ボンネットやフェンダー、ドアパネルなどは現行型の造形を基本的に継承。フロント周辺の変更によって印象を大きく変える、現実的なフェイスリフトを想定している。
ZR-Vは、クーペSUVを思わせる流麗なプロポーションが特徴だ。新しいフロントマスクによって、従来の上質さに力強さを加え、より幅広いユーザーに訴求するデザインとなる可能性がある。
WR-VやCR-Vとの競争も激化!次の改良で何が変わる?
ZR-Vの大幅改良は、ホンダの国内SUVラインアップにおける位置づけを考えるうえでも重要だ。
2024年には、ZR-Vよりコンパクトで価格を抑えた「WR-V」が日本市場に登場。SUVらしい力強いデザインと手頃な価格を武器に販売を伸ばしており、2025年の国内販売台数はWR-Vが2万7024台、ZR-Vが2万380台となり、WR-Vが上回った。

さらに2026年には「CR-V」も日本市場へ復活。ホンダのSUVラインナップは、WR-V、ヴェゼル、ZR-V、CR-Vと選択肢が広がった。

こうした状況のなか、ZR-Vには単なるサイズや価格の違いだけでなく、独自の魅力が求められる。
特に、走行性能や質感を重視するユーザーに向けて、スポーティーなキャラクターをさらに明確にすることが、今後の重要なポイントとなりそうだ。
では、2028年の大幅改良では、メカニズムにも変化があるのだろうか。
ホンダは次世代ハイブリッドシステムの開発を進めており、2027年以降、新たな電動化技術を採用したモデルの投入を計画している。ただし、ZR-Vが現行プラットフォームを継続する大幅改良にとどまる場合、パワートレインは現行の2.0L e:HEVを基本とし、制御の最適化や燃費性能の向上を図る可能性がある。

また、先進運転支援システム「Honda SENSING」の機能拡充や、インフォテインメントシステムのアップデートなども期待される。
2028年型を待つべきか? 現行ZR-Vの価格と装備
ZR-Vの購入を検討しているユーザーにとって、気になるのは2028年の大幅改良を待つべきかという点だろう。
2026年の商品改良後の価格は、e:HEV XのFFモデルが370万7000円、e:HEV ZのFFモデルが430万7600円、CROSS TOURINGの4WDモデルが472万7800円となっている。
| グレード | パワートレイン | トランスミッション | 駆動方式 | 乗車定員 | 価格(税込) |
| e:HEV X | 2.0L 直噴アトキンソンサイクルエンジン + 2モーターハイブリッド | 電気式無段変速機 | FF | 5名 | 370万7000円 |
| 4WD | 392万7000円 | ||||
| e:HEV Z | FF | 430万7600円 | |||
| 4WD | 452万7600円 | ||||
| e:HEV Z「BLACK STYLE」(特別仕様車) | FF | 447万9200円 | |||
| 4WD | 467万7200円 | ||||
| e:HEV Z「CROSS TOURING」(特別仕様車) | FF | 452万9800円 | |||
| 4WD | 472万7800円 |
ただ、2028年の大幅改良でエクステリアの刷新や安全装備の充実が図られれば、車両価格がさらに引き上げられる可能性もある。

その一方、2026年改良型はe:HEV専用モデルとなり、装備面も充実。デビューから改良を重ねてきた熟成モデルとしての魅力がある。最新デザインや今後の技術進化を重視するなら、大幅改良を待つという選択肢もあるだろう。一方、現行型のデザインや装備に満足できるのであれば、今購入するメリットも十分にある。

2023年の国内デビューから5年を迎える2028年。ZR-Vはフロントマスクの刷新によって、ホンダSUVの中で存在感をさらに高めることになるのか?