MotorFan[モーターファン]

ニューモデル、テクノロジーからインプレッションまで、クルマと人生を楽しむニュースサイト

  • 2019/05/22
  • MotorFan編集部 近田 茂

【ヤマハNMAX試乗】 街乗りときどき峠道。モーターサイクルの感覚で走りを楽しめる、そんなアグレッシブなスクーターだった。

気持ちまでハッピーになれる!!?元気の良い走りが魅力。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TMAXを筆頭とするスポーツスクーターのDNAを受け継ぐ、MAXシリーズの末弟がこのNMAXである。ちなみに兄弟モデルのNMAX155と車体は共通。搭載エンジンの排気量と駆動系の構成パーツが異なるくらいだ。

REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

ヤマハ・NMAX・・・・・・351,000円

 NMAXは前後13インチサイズのホイールを履き、車重は127kg。何よりも骨太なフォルムが大きな特徴である。ヤマハはこのクラスの125ccの2輪スクーターに4種のラインナップを持つが、他がアンダーボーンフレームなのに対して、NMAXは唯一バックボーンフレームを採用している。
 
 バックボーンフレームゆえに、足の置き場がステップスルーのフラットなフロアを持つスクーターの標準形ではない。剛性の高く、ネジリに強いフレーム構造こそNMAXの特徴と言ってもいい。つまり一般的なモーターサイクルに近い、シッカリした車体剛性を追求して設計されたのである。
 
 それこそがMAXシリーズの所以だ。スクーターにスポーツ性を求めるかどうかは、まさに人それぞれ、ユーザーの好み次第。端的に言うとNMAXはスカートで乗れるタイプではない。車体に跨がって乗るスタイルはモーターサイクルの感覚に近いのだ。

 搭載エンジンは、BLUE CORE(ブル-コア)と呼ばれる最新テクノロジー満載の水冷単気筒エンジン。6000rpmを境に低速向けと高速向けカムが切り替わる可変バルブ機構(VVA)を採用。アルミ鍛造ピストンやアルミダイキャクトシリンダーを持ち、フリクションロスの低減や高効率燃焼を追求したものだ。

 このエンジンは3輪のトリシティにも搭載されている。ちなみにトリシティの車重は164kg。それでも動力性能に不足は無い。NMAXはそれより37kgも軽いのだ、どうりでNMAXの元気一杯な走りも納得である。

バイク感覚の楽しい操縦性が魅力的!

 実際スロットルレスポンスがよく、発進直後からぐいぐいと元気の良い加速性能を発揮する。20㎞/h前後の領域でアクセルを乱暴に開閉すると、無段変速のドライブプーリーがローギヤードにあるせいか、ややギクシャクとした挙動も感じられたが、迷わずの加速や減速はとてもスムーズ。
 
 エンジンブレーキの利きも頼りになる強さだ。おおむね15km/h以下ではクラッチが切れて惰力走行になる。前後ブレーキは連動しない独立操作タイプ。自由自在にブレーキ力を調整できるのでどんな場面でも扱いやすい。

 フレームを跨ぐライディングポジションは両足それぞれの前後位置に自由度があり、なおかつくるぶしで車体をグリップ(挟む)事ができるので、スポーティな走りも不安無く制御できるのが良い。そして何よりもステアリングが大きく切れるので、小回りUターンも自由自在に決められる扱いやすさが魅力的。
 
 個人的な本音を言うとスクーターにモーターサイクルの様な走りを求める気持ちは無く、実用的であれば満足する考えを持っているが、NMAXに乗っていると、スクーターで走り(操縦性)を楽しむのも悪くないと思えてきた。それほど元気の良い走りっぷりであったのだ。

 ちなみに試乗は僅かで撮影や市街地のみの走行だったが、実測燃費率は28.1㎞/L。たぶんこれ以上は悪くならないボトムデータ。郊外ツーリングなら40㎞/Lを超えてくるだろう。

◼️ディテール解説◼️

110幅70扁平の13インチタイヤを履く。テレスコピックフォークは正立タイプ。ブレーキは右側にシングルディスクローターを備え、油圧シングルピストンキャリパーはピンスライド式だ。
燃料タンク容量は6.6L。使用燃料はレギュラーガソリンだ。フレームセンターのシート前方位置に給油口がある。
リヤは130幅70扁平の13インチタイヤを履く。前後共にチューブレスタイヤだ。シングルディスクブレーキには、ピンスライドタイプの油圧キャリパーをマッチ。操作は前後独立式、ABSも装備されている。
ユニットスイング式のパワーユニットはBLUE COREと呼ばれる最新鋭。右側にアルミラジエターを装備する水冷式だ。
イグニッションスイッチ(キー)の左右にオープンタイプのフロントポケットが装備されている。500ml入りペットボトルが楽に入れられる。
全体的に硬めのクッションが印象的だが、座り心地はなかなか快適だった。スマートな前後デザインで乗降性も良い。
シート下のトランクスペース容量は24L。ザックリとヘルメット1,5個分のスペースがある。
ただし深さは浅め、いつものジェット型ヘルメットは写真の様な置き方で収納する。

メーターバイザー的なミニスクリーンもそれなりのプロテクション効果を発揮。ハンドルまわりはスッキリとしたデザインに仕上がっている。
至って標準的なハンドル左側のスイッチボックス。古くから慣れ親しんだレイアウトだ。ウインカースイッチはプッシュキャンセル式。
いかにもシンプル。ハンドル右側のスイッチは、エンジン始動用のスタータースイッチ(セルボタン)のみだ。

丸型シングルの液晶ディスプレイ。文字やグラフ表示が大きめでとても見やすい。時計や平均燃費率等、表示内容も豊富だ。
卒なく仕上げられrたテールビュー。テール&ストップライトはもちろんLED式。しっかりしたアルミグラブバーも標準装備されている。

⚫️足つきチェック(ライダー身長170cm)


シート高は765mm。車体は特にワイドではないが、両足の接地点は少し広めになる。それでも膝に余裕を持ってべったりと地面を捉えることができる。

◼️主要諸元◼️

認定型式/原動機打刻型式:2BJ-SED6J/E31AE
全長/全幅/全高:1,955mm/740mm/1,115mm
シート高:765mm
軸間距離:1,350mm
最低地上高:135mm
車両重量:127kg
燃料消費率*1
・国土交通省届出値 定地燃費値*2:50.5km/L(60km/h)2名乗車時
・WMTCモード値 *3:43.6km/L(クラス1)1名乗車時
原動機種類:水冷・4ストローク・SOHC・4バルブ
気筒数配列:単気筒
総排気量:124㎤
内径×行程:52.0mm×58.7mm
圧縮比:11.2:1
最高出力:9.0kW(12PS)/7,500r/min
最大トルク:12N・m(1.2kgf・m)/7,250r/min
始動方式:セルフ式
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量:1.00L
燃料タンク容量:6.6L(無鉛レギュラーガソリン指定)
吸気・燃料装置/燃料供給方式:フューエルインジェクション
点火方式:TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式:12V, 6.0Ah(10HR)/YTZ7V
1次減速比/2次減速比:1.000/10.208
クラッチ形式:乾式,遠心,シュー
変速装置/変速方式:Vベルト式無段変速/オートマチック
変速比:2.326〜0.731:無段変速
フレーム形式:バックボーン
キャスター/トレール:26°00′/92mm
タイヤサイズ(前/後):110/70-13M/C 48P(チューブレス)/130/70-13M/C 57P(チューブレス)
制動装置形式(前/後):油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
懸架方式(前/後):テレスコピック/ユニットスイング
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ:LED/LED
乗車定員:2名

自動車業界の最新情報をお届けします!

大車林

大車林

基礎原理から最新技術、産業、環境、行政、モータースポーツ、デザインまで、クルマ社会をキーワードで理解する自動車総合情報・専門用語事典『大車林』の検索サービスです。

キーワードを検索
注目のキーワード
インターセプトポイント
ターボエンジンで、アクチュエーターやウエイストゲートバルブが開きはじめる回転...
TPS
エンジンのスロットル開度位置信号を出力し、エンジントルクの代用特性となる。ス...
メインシャフト
FR用MTにおいて、アウトプットシャフト(出力軸)をメインシャフト(主軸)と呼んでい...

カーライフに関するサービス

ランキング

もっと見る