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地味なんて言わせない! スタイルも乗り味も飽きが来ないって素晴らしい!! 「SV650」はミドルクラスの決定版 ”大型二輪らしからぬ軽さ”と”信頼のVツイン”、SV650は隠れた名機である。

  • 2019/07/02
  • 青木タカオ
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スリムなトラスフレームが、Vツインエンジンを抱え込む「SV650 ABS」ならではのスポーティかつ上品な造形。見るからに身のこなしが軽そうで、実際に乗ってもオーバー401ccの「大型二輪車」とは思えぬ扱いやすさ、自在に操れます。大排気量車や4発、個性の強いスタイルを好む人には“地味”に思われがちですが、ハッキリ言って文句の付けどころがありません。

REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

スズキ・SV650 ABS……738,720円

 優美なフォルムで欧州市場でも好評だった“グラディウス”から「バック・トゥ・オリジン」をテーマに“SV”のネーミングが復活したのは、2016年のことでした。もともとスズキはVツインスポーツに積極的で、1000ccスポーツにも90度V型2気筒を積む「TL1000S」を1997年に発売しました。

写真はレース対応仕様の「TL1000R」(1998年)

 その背景には、4気筒なら750ccまで、3気筒なら900ccまで、2気筒ならば1000ccまでOKという当時の市販車レースでのレギュレーションがあったのですが、“直4”で勝負するヤマハやカワサキに対し、スズキは不等間隔爆発を生むVツインはトラクション性能に優れ、なおかつ軽量スリムという利点を早くから見出し、ストリートにもフィードバックしてきたのでした。

SV650S(2000年)

「TL1000S」のストリート向けバイクとしてエンジンをダウンサウンジングし、1998年に登場したのが“SV”です。欧州仕様は650ccエンジンを積み、国内向けには400ccを設定。スズキは初モノを手がけるのが昔から得意ですが、楕円断面アルミトラスフレームもクラス初で、贅沢なアルミ製スイングアームまで備えていたから驚きます。ハーフカウルを装着する“S”もありました。

 しかし日本では、スポーツバイクといえば“4発”で、Vツインスポーツは理解されにくい存在でした。その点、2気筒エンジンやトラスフレームは欧州では馴染みあるもので「SV650」は人気を集めました。

GLADIUS400 ABS(2009年)※欧州仕様は650
GSR400 ABS(2007年)※欧州仕様は600

「エレガント&スポーティ」をコンセプトととして、2009年にフルモデルチェンジし“GLADIUS(グラディウス)”に。この頃は06年から登場した「GSR600」や「GSR400」もあったので、4気筒派には“GSR”も選べ、2本立てになっています。

トレンドを追わない、バイク本来のスタイルの良さ

 シンプルで軽量なVツインスポーツとして原点回帰を果たし、フレームやエンジンを刷新。車名も“SV”に戻したのは2016年のことでした。この時点で、初期型からの累計で全世界で約41万台生産したという実績があり、筆者の取材メモにはチーフエンジニア(開発責任者)の言葉が残っています。
「我々にとってとても信頼のできるエンジンで、長所も弱点も知り尽くしています。このVツインエンジンの長所をいかすことで、バイクに乗る楽しさ、ワクワク感を多くの人に伝えたい。そう考え、今回の開発・発売に至りました」

 流行やトレンドを追いかけるのはもう辞めよう、オートバイ本来のスタイリングの良さを表現しようと、ヘッドライトは異形をやめて丸型に。フューエルタンクカバーと同色のラジエターシュラウドも取り外されました。

筆者(テスター175cm、体重65kg)
筆者(テスター175cm、体重65kg)

 跨ってまず感じるのは、400オーバーのバイクとは思えない圧倒的なスリムさと足着き性の良さ。シート高785mmは「グラディウス650」と同じ値ですが、跨ぎ幅という点からフレーム幅が極限まで狭められ、同じシート高でも足着きの良さが一段と良くなっています。
 また、ニーグリップがしやすいのも付け加えておきましょう。ライダーが触れる燃料タンク部の収まりが良く、スリムな形状になっているからです。

 両足を出しても、カカトまで地面に届き、足着き性に優れます。ビギナーや女性、小柄なライダーにも安心ですし、取り回しで苦労しないでしょう。ライディングポジションもアップライトでゆとりがあるのですが、コンパクトです。


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