巨大物流拠点がお祭り会場に!

2025年10月4日、東京湾岸エリアの巨大物流拠点が、ドリフトと音楽とファッションが融合する一夜限りの“走るクラブ”へと変貌した。

愛車のポルシェで来場したモデルのマギーさん

普段はトラックが行き交うフロアに、ネオンとDJサウンドが鳴り響く非日常空間が出現。完全招待制のナイトミーティング『Red Bull Tokyo Drift 2025』には、100台を超えるカスタムカーが集結した。スーパースポーツからハードコアなドリフトマシンまで、並ぶ車列はまさに“JDMのショーケース”そのものだ。

イベントの目玉は、ドリフト界のレジェンド マッド・マイクと箕輪大也によるドリフトエキシビション。マツダ3とトヨタGRカローラを操り、1階から9階まで続くランプウェイを駆け上がり、駆け下りる。ビルの内部に反響するエキゾーストと歓声が混じり合い、会場は興奮の渦に包まれた。

さらに注目すべきは、会場を彩った120台オーバーのカスタムカーの中でも、ひときわ異彩を放っていた珠玉の5台。ここからは、そんな“主役級”のマシンたちをピックアップして紹介していこう。

伝説のチューンドロータリー

RE雨宮とクロムハーツがタッグを組んで製作した伝説のチューンドロータリー。2001年の東京オートサロンで話題をさらったこのFD3Sは、IHI RX6Bシングルターボやクァンタム車高調、アルコンキャリパーなどで武装。

インテリアには本物のクロムハーツ製レザーやシルバーをふんだんに採用。シートやトランクマット、そしてシフトノブまで、刻印が入った贅沢な仕様だ。

外装はRE雨宮のGT-ADキットを軸に空力と美しさを極めた仕上がり。まさに“本気の遊び”が具現化された唯一無二のFD3Sとなっている。

唯一無二の湾岸スペシャル

ワンオフフルエアロ&ウイングで只者ならぬオーラを放つ85年式ポルシェ911ターボ(930型)スラントノーズ。オーナーはこのマシンを所有して30年以上という湾岸ランナーだ。

エンジンは3.3LストックのままKKKタービンを合体。モーテックで制御し、最高出力555㎰、最大トルク80kg-mを発揮する。サスペンションはエナペタルにSPLオーダー、ロールケージは自ら組み込んだワンオフ品だ。その足元を引き締めるホイールはBBS MAGレーシングで、アドバンA052を組み合わせる。

異端のドリフト仕様

GDBのエンジンとミッションを換装したドリフト仕様のインプレッサワゴン。フロントはドラシャを抜いて、センターデフは溶接にてデフロック済み。前後ワイドフェンダー化した外装に収めたホイールはコスミスレーシングXT-206Rでフロント17インチ、リヤ18インチの前後異径サイズ。フロントはヒッポースリークのレガシィ用バンパーにダクトを追加。100系チェイサー用のヘッドライト&グリルをインストールして精悍な顔つきに仕立て上げた。

センスが溢れるGT-R

ムーンテックが製作を担当したBCNR33は、まるで欧州コンプリートカーのような高級感のある仕上がり。フルレストア済みのボディに、アクティブ製のワイドボディを装着。ニスモバンパーは各部加工ならびにスムージングを行うなど、さりげなく個性を主張する。リバレル加工したホイールはOZフッツーラの18インチ。Ploomエアサスでセンスよくまとめあげた。

インテリアはタンレザーとウルトラスエードのコンビで張り替え、ロールケージも革巻きの本格派だ。

カーボン×ライティングの艶やかさ

バリスのワイドボディキットをまとったGR86は、FEEL AIR V3エアサスで超低車高を実現したスタンス仕様。アルカンターラ張りの車内には、レカロフルバケやロールケージを追加。リヤスペースにはFOCALサブウーファーやエアサスのエアタンクを12Kカーボンパネルにマウントし、LEDで浮かび上がらせるなど、魅せるギミックも満載だ。

ホイールはボルクレーシング21A SRの10J×18サイズで、アドバンネオバAD09の255/35R18をセットする。

PHOTO:Akio HIRANO・Hayato TSUCHIYA・Daisuke YAMAMOTO/TEXT:Daisuke ISHIKAWA

「超ハイレベルなチューンドが集結!」湾岸BASE YOKOHAMAアワードマシン特集