速さを求めた先に辿り着いたスタイル!

ゼロヨン直系のフルチューンZ31
このZ31フェアレディZとオーナーの伊藤さんとの付き合いは、実に26年にも及ぶ。
以前はS13シルビアでゼロヨンを楽しんでいた伊藤さん。しかし、当時周囲を走っていたZ31のスタイルに強く惹かれ、RB25換装済みの個体との出会いをきっかけに乗り換えを決意した。
そこから理想の仕様を追い求め、Z31は本格的なドラッグマシンへと進化していく。



エンジン製作を担当したのはガレージデュヴァン。RB26へ換装したうえで、街乗りでの扱いやすさを考慮してHKS製Vカムを導入し、トラスト製T88-33Dタービンをセットアップ。低回転域から十分なトルクを発生しながら、最大700psを叩き出すストリート&ゼロヨン仕様を目指したのである。
さらにミッションには、以前S13シルビアで使用していたOS技研製6速シーケンシャルを移植。足まわりもトラクション性能に優れるS13用をアッセンブリーで流用し、当時としては最先端とも言えるフルチューン仕様へと仕上げられた。

しかし、マシンが完成する頃には伊藤さん自身のゼロヨン熱が徐々に落ち着き始めていたという。
だからといって、ここまで作り込んだZ31を手放すつもりはなかった。そこで方向性を変更し、「走れて魅せられるストリート仕様」へとシフトしていったのである。



エクステリアには吉田制作所製エアロをベースに、アバンテ製ワイドフェンダーを装着。さらにBNR34 GT-R純正色として知られるミッドナイトパープルⅢでオールペンを施し、ワイドボディならではの重厚感を演出している。
足元には深リム仕様のVOLK RACING TE37 “TOKYO TIME ATTACK”をセット。90〜00年代のチューニングシーンを彷彿とさせるストロングスタイルを完成させた。

細部へのこだわりも見逃せない。
ウインカーはリトラクタブルライト部やフェンダーアーチへ移設し、純正バンパー側はスムージング処理。さらにヘッドライトには輸出仕様をイメージした自作加工を施すなど、独自の世界観を追求している。
また、3分割リヤスポイラーも加工ベースで製作。サイド部分を下方向へ延長することで、迫力あるリヤビューを実現している。

現在の仕様でも十分な完成度を誇るが、伊藤さんの理想はまだその先にある。
将来的にはRB26の2.8L化や最新タービンへのアップデートも視野に入れているという。ストリートを主戦場としながら、本気で作り込まれたZ31。その進化は、これからも止まることはなさそうだ。
●取材イベント:Red Bull Tokyo Drift 2026

