色褪せぬ名車に最新のチューンドテクノロジーを詰め込む!

HKSのGTS7040スーパーチャージャーで武装

バブル絶頂の1989年10月に、究極の“遊びグルマ”としてトヨタが市場に送り出した2代目MR2(SW20型)。デビューから生産中止までの10年間で、計4度のマイナーチェンジを敢行し、その度に大きな改良が行われた。そう、最後まで和製ミッドシップスポーツとしての純度を高め続けたのである。

コアなファンが非常に多いモデルだが、そんなSW20の最終型にスーパーチャージャーチューニングを施し、現代的なファインスペックへと導いたのが“エルド・オートサービス”だ。

ベースエンジンはターボの3S-GTEではなく、VVT-iを搭載する最終型の3S-GE。そこにHKSのGTスーパーチャージャーをワンオフでセットし、ブースト圧0.5キロ時に250psを“実測”で発揮。ターボモデルのブーストアップ仕様と同レベルの出力を引き出しているのだ。制御はF-CON Vプロが司る。

ちなみに、チョイスしたスーパーチャージャーは2.0Lに最適なGTS7040。エンジンルームの右側前方にレイアウトし、左側にはER34スカイライン純正のコアを流用したインタークーラーをセットする。EXマニは、スーパーチャージャー装着前に製作されたワンオフ品だ。

足回りは、街乗りからスポーツ走行まで幅広いステージへの対応を目指した、オリジナルのエスカレーション車高調(F6kg/mm R8kg/mm)を軸に構築。スタビライザーはTRDの強化品に置き換えてロール剛性をアップ。また、負荷がかかるナックルには補強ブレースを組み込むなど、独自のアプローチでSW20の旋回性能を高めている。

さらに、ボディ各部には純正のボルトやサービスホールを使って装着するオリジナルのブレースバーをフル投入。ボディ剛性を根本から見直しているのだ。

室内はストリート然とした仕上がりだ。純正メーターパネルにHKSの43φ(廃盤)ブースト計をビルトインして過給機チューンをアピール。スピードメーターは純正輸出モデルの260km/hスケールを装備する。

センターコンソールには、2DINナビモニターの上部にもう1枚モニターを埋め込み、HKSキャンプ2で各種情報を表示させる。置き場の無くなったエアコンの操作パネルはグローブボックスへ、風量切り替えスイッチのみドライバーの手の届く位置に移設するなど、細部まで工夫して作り込まれている。

エクステリアは純正フォルムを尊重しているが、フェンダーは片側15mmワイドのオリジナル製品を投入。タイヤ&ホイールの選択肢が広がることで、走りの質をアップさせることが狙いだ。リヤフェンダーは、叩き出し加工でナチュラルにワイド化されている。

ホイールはワークエモーションCR極(F8.5J R9.5J)で、タイヤにはフェデラルSS595(F215/35-18 R255/35-18)をセットする。

乗り味は独特。純正タービンの3S-GTEは、低中速域こそ力強いが高回転域は詰まり気味で伸びが極端に鈍るイメージだが、このNA改スーパーチャージャー仕様はスムーズに上まで伸びる。ターボのような急激なトルク変動やラグもないため、排気量が拡大したようなフィーリングを実現しているのだ。

求めたのは絶対的な速さではなく、SW20を長く楽しむための整合性高い必然のチューニング。SW20を知り尽くしたエルド・オートサービスらしい作品だ。

●取材協力:エルド・オートサービス 東京都八王子市鑓水83-1 TEL:0426-78-7325

「ほぼ市場に出ない幻のMRスパイダー」生産台数92台のSW20オープンモデルに乗った!

雨漏りすら織り込み済み、補強も最小限。それでも成立する理由は、MRスパイダーが“快適性”ではなく“体験”を優先したクルマだからだ。背後から飛び込む3S-GEのサウンドとともに、他では味わえない純度の高いオープン体験が待っている。

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