求めたのは派手さよりも完成度!

BNR32を一生楽しむための答えとは

ランエボIII、VII、XやAMG C63などを乗り継いできたSHUNさん。かつてグループAで活躍したGT-Rに憧れを抱きながらも、なかなか縁に恵まれなかったという。しかし、海外需要の高まりによって価格が上昇し始めた頃、「今を逃したら、もう乗れない」と購入を決意。約10年前にBNR32を手に入れて以来、自分好みのスタイルを追求しながら仕様変更を重ね、現在は500ps級のストリートファインチューンへと仕上げている。

エンジンは約5年前、埼玉県のE-NEXTでオーバーホールを実施。東名パワード製の鍛造ピストンとH断面コンロッド、ポンカムを組み込んだ2.6L強化仕様をベースに、HKS GTIII-SSタービンを組み合わせることで約500psを発揮する。

エアフロはR35GT-R純正を流用し、インジェクターはニスモ製600ccをセット。制御は純正ECUのリセッティングで対応し、中低速域を重視した味付けによって、街乗りでも扱いやすいパワーフィールを実現している。

ソレノイドバルブやサクションパイプのステーをワンオフ製作するなど、細かい作り込みも完成度の高さに繋がっている。剥き出しタイプのエアクリーナーはトラスト製で、シリコンホースと同じブルーで統一。

エンジンルームには、ソレノイドバルブやサクションパイプ用ステーをワンオフ製作するなど、細部まで丁寧な作り込みが光る。トラスト製エアクリーナーやシリコンホースはブルーで統一され、ヘッドカバーとサージタンクにはミッドナイトパープルIIIをペイント。「珍しい色だから」という理由で選んだそうだが、その存在感は抜群だ。

排気系も抜かりはない。フロントパイプはフジツボ、スポーツ触媒はサード、マフラーはレイマックス製を組み合わせ、ジェントルなサウンドと高い排気効率を両立している。

足回りはテイン・フレックスZを軸にセットアップし、ブレーキにはブレンボ製6ポット(フロント)&4ポット(リヤ)キャリパーを採用。ホイールは40周年記念モデルのニスモLM GT4(9.5J+12)に、265/35R18サイズのアドバンネオバAD09を組み合わせる。フェンダーの爪折りを行わずに収めている点も見逃せないポイントだ。

インテリアは純正の雰囲気を大切にしたシンプルな仕上がり。ステアリングにはナルディ×HKSのコラボモデルを装着し、シートは運転席のみブリッド・ガイアスIIIへ変更。52φのスタック製3連メーターをスマートに埋め込み、機能性と統一感を両立している。

エクステリアもBNR32本来のスタイリングを尊重。グループAタイプのエアロミラー、ハセミモータースポーツ製リップスポイラー、ニスモ製バンパーダクト、フードトップモールなど、必要最小限のモディファイに留めることで、GT-Rらしい端正なシルエットを際立たせている。

SHUNさんには一人娘がいる。偶然にも、その名前は『湾岸ミッドナイト』に登場するBNR32乗りのヒロインと同じ「レイナ」さん。このGT-Rのステアリングを、いつか娘が握る日が来るのかもしれない。そんな未来を思い描けることも、この愛機を大切に維持し続ける大きなモチベーションになっているという。

PHOTO:Shinichi TSUTSUMI/REPORT:Daisuke ISHIKAWA

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