開発に10年を要した究極のR35GT-R用フルチタンマフラー
車検対応のジェントルな音質と全開走行を両立した「チタンPRO-V2」
スモーキー永田率いる“トップシークレット”が、R35GT-R用の電子制御バルブ付きフルチタンエキゾーストシステム「チタンPRO-V2マフラー」を発売した。

開発にあたって掲げたコンセプトは、「車検対応でジェントルな音質。そして、バルブを全閉にしてもパワーを落とさず全開走行できること」。相反する要素とも思えるこの条件を、高効率な排気レイアウトによって実現している。


そのキーポイントとなるのが、大容量サイレンサーだ。今後のチューニングによるステップアップにも対応できるよう、排気流路には絞りを一切設けず、特殊な膨張室と2本の60φチタン製インナーパンチングパイプを組み合わせたストレート構造を採用。サイレンサー内部には、連続繊維タイプのグラスウール「アドバンテックス」を使用している。

素材にもトップシークレットならではのこだわりが込められている。採用するのは、純チタンを上回る高耐熱性を持つ、新日鉄製鋼が開発したチタン合金「STTI(Ti-Cu-Nb)」。レイアウトはメインパイプ90φから大容量サイレンサーへとつながり、内部にはストレート排気用(バルブ全開時)の経路と、消音用(バルブ全閉時)の経路を配置。そこから130φのテールパイプ4本へと排気を導く。

フルチタン製ということもあり、軽量化効果も大きい。重量は前期型R35GT-Rの純正マフラーが17.4kgなのに対し、チタンPRO-V2マフラーは12.4kg。純正比で5kgもの軽量化を実現している。

可変バルブの制御には、負圧ではなく電動式を採用。付属のスイッチを組み込めば、バルブ開閉を任意に行えるマニュアル操作にも対応する。また、純正で可変バルブを採用する2016年生産モデル以降(MY17以降/ピュアエディションを除く)なら、バルブ部の電子制御ユニットを付け替えることで、純正と同じ制御方式で使用することが可能だ。

そして、このマフラー最大の特徴が「バルブを閉じても全開にできてパワーが落ちない」という点だ。
取材時には、バルブ全開と全閉の状態でシャシーダイナモによるパワーチェックを実施。その結果、両者の出力差はわずか3psにとどまり、誤差の範囲ともいえる数値だった。

一般的な可変バルブ付きマフラーでは、バルブを閉じれば排気抵抗が増え、大きなパワーロスを生む。また、2次排圧の観点からもアクセル全開はNGだ。しかし、チタンPRO-V2マフラーは、バルブ全閉時でも全開走行が可能な排気効率を確保している。
音質にも注目したい。チタン特有の乾いたサウンドを楽しみながら、バルブを開閉することで音のキャラクターは大きく変化。バルブを閉じた状態ではジェントルに、開けば一気にスポーティなサウンドへと変貌する。まさに『ジキルとハイド』のような二面性を持つ。

「実はね、開発には10年近くかかってるんだよ。何度もレイアウトを見直して、シャシダイを回して、やっと理想的な製品が出来上がった。車検対応で、バルブを閉じていてもパワーが落ちずに全開できるマフラーなんて、最高でしょ! 1000馬力クラスのフルチューンクラスになると厳しいけど、700馬力程度なら全く問題ナシだよ」。そう語るのは、トップシークレット代表のスモーキー永田。

現時点で車検対応となるのは2007〜2008年生産モデル(MY07〜MY08)と2016〜2019年生産モデル(MY17〜MY19)。その他の年式についても、順次マフラー認証を取得していく予定だという。

また、テールエンドに関してはチタンらしいヒートグラデーション仕上げが標準となっているが、大人なブラック仕様やトップシークレットらしいゴールド仕様も展開していくとのこと。

R35GT-Rの性能を損なうことなく、街中ではジェントルに、そして必要なときにはバルブを開いて快音を奏でながら思い切り走れる。そんな相反する要求を一つにまとめた「チタンPRO-V2マフラー」。価格は税込66万円となっている。
●取材協力:トップシークレット 千葉県千葉市花見川区三角町759-1 TEL:043-216-8808
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