

開ければ別世界!遊びのための“趣味部屋”をサンバーに作った
「欲しくて買ったわけじゃないんですよ(笑)」
そんな意外なひと言から始まったAYUKAZU JPさんとサンバーの付き合い。以前乗っていたクルマが壊れ、次の愛車を手に入れるまでの足として、先輩から「とりあえず乗っていれば」と譲ってもらったのがきっかけだった。
当時は完全なノーマル状態。それが「ちょっといじってみたらハマっちゃって」と、気づけば3年。いまや日常の足としてはもちろん、キャンプや釣り、長距離旅行までこなす大切な相棒になった。
外観はほぼノーマルで、一見するとごく普通のサンバー。しかし足元には、ハブ径などを調べて探し出した旧型の日産キューブ用スチールホイールを流用。シンプルに見えて、実はかなりマニアックなチョイスなのだ。
そんなシンプルな外観とは対照的に、リアゲートを開ければ印象は一変。そこに広がっているのは、まさにAYUKAZU JPさん専用の“趣味部屋”だ。
荷室には木材を使ったフロア&収納システムを構築。製作をお願いしたのは大工をしている仲の良い先輩で、AYUKAZU JPさん自身が「こう使いたい」と細かなリクエストを出しながら仕上げてもらったという。
後方には大容量の引き出しを備え、天板にはシンクもビルトイン。給排水ができるため、キャンプや旅先でも使い勝手は抜群だ。しかもシンク部分は、一枚の天板から切り抜いた木材をそのままフタとして使えるように製作。「失敗しないで一発で抜いて」とお願いしたそうで、木目まできれいにつながる仕上がりには職人技が光る。
電装系もかなり本格的。サブバッテリーを搭載し、走行充電とソーラー充電の両方に対応。ルーフにはソーラーパネルを搭載し、停車中は太陽光、移動中は走行充電と、遊びながら電力を確保できる仕組みを整えている。FFヒーターも装備し、冷蔵・冷凍庫まで使えるなど、長期の旅にも対応できる仕様だ。
とはいえ、いわゆる豪華な車中泊仕様を目指したわけではない。
「荷物を積めることが大事で、人が寝るのは優先度が低いんです。ちょっとしたスペースで寝られればいい」
この割り切りが実に面白い。寝るために荷室を作るのではなく、趣味を楽しむための空間を作り、その中に必要最低限の就寝スペースも確保する。だからこそ、釣り道具をはじめとした遊びのギアを効率よく収納できるよう、ルーフ付近のデッドスペースまで徹底活用。テーブルや照明も使う場所から手が届きやすいよう考えて配置されている。
室内を埋め尽くすステッカーも、ただ無造作に貼ったものではない。音楽やストリートスポーツなど自身が好きなカルチャーをはじめ、お世話になっている人たちにまつわるものを中心にセレクト。その数はなんと数百枚! 外からは普通の軽バンに見えるのに、ドアを開けた途端、オーナーの世界観が一気にあふれ出す。
このサンバーで6泊7日ほどの旅へ出ることもあるというAYUKAZU JPさん。速さを求めるのではなく、サンバーらしくのんびり走りながら目的地を目指す。
ただの“つなぎの足グルマ”だった一台が、いまでは好きな遊びを全部載せて出掛けられる最高の相棒に。クルマの楽しさって、案外こんな出会いから始まるのかもしれない。













【GO OUT CAMP 猪苗代】
開催日:7月31日(金)~8月2日(日)
開催場所:天神浜オートキャンプ場
PHOTO:塩谷佳史

