エボⅤはGT-Rに勝つべく
市販車自体を速くした

AYC
ハンドル角、ヨーレート、駆動トルク、ブレーキ圧、車輪速度などの情報からドライバーの操作やクルマの挙動を判断し、旋回性を高めるべく、左右輪のトルクベクタリングを行うシステム。画像はEVOⅦ以降のスーパーAYC。
ACD
前輪と後輪の差動制限を電子制御で行い、車輪速度や舵角、エンジントルク、ブレーキ圧、ヨーレートセンサーなどの情報から4輪に適切な駆動力を配分するシステム。50:50からフリー状態、直結までコントロール。

走行中のクルマには、加速度や減速度、遠心力などが生じ、4輪それぞれに掛かる荷重が異なる。

『AWC』は荷重がたくさん掛かっているところをしっかり支え、ドライバーの意図どおり、操作どおりにクルマを動かすために、4輪に掛かっている負荷に合わせて、ブレーキやトラクションを掛けようとする思想。

歴代ランサーエボリューションでは高剛性ボディや前後重量配分の最適化に努め、EVOⅣではAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)、EVOⅦではACD(アクティブ・センター・ディファレンシャル)、EVOⅧでは制御トルク量を増やしたスーパーAYCを導入。AWCの構築を図った。


元来AYCやACDはWRCからの産物。もっとも、仕組みはその後と異なり、電子制御なんだけど、クラッチ式のAYCだったりした。

そして、今度はランサーエボリューションでスーパー耐久(2クラス)に出て、格上のGT-R(1クラス)を負かすことはできないかという話になる。

その頃はエボⅣで、AYCが付いていたが、容量がまだ小さくて、レースでは使えなかった。ベース車を速くしないと勝てないから、エボVは市販車ごと速いクルマに仕上げられた。

エボVでのレースはセンターデフがフリー、リアに機械式L.S.D.、フロントにも機械式L.S.D.という組み合わせ。

前後のL.S.D.を1.5wayとか1wayとか、組み換えることで、速く走れるようにしていた。

センターデフが付いているのでブレーキング現象も起きなくて、総合優勝はしなかったが、7台出ているうちの半数のGT-Rはつねに負かしていた。

エボVの市販車のAYCはセッティングに携わっていて、「レースでも使える」と思った。しかし、容量的に追いつかず、「待ってほしい」とのことだった。エボⅥでもまだ使えず、さらに待つことに。


次回  Part.3 エボⅦでまずACDを エボⅧでAYCもS耐導入

11月1日 12:10~配信予定 お楽しみに!


■REVSPEED

https://motor-fan.jp/publisher/revspeed/