ベースはすべて現行モデル・カワサキZ900RSです! 外装キットで伝説のZ1、Z1000MKII、Z1000R・ローソン、GPZ900R Ninjaに|モーターサイクルショー2024

バイク用パーツ&用品の企画、開発、製造、販売を手掛け、ミニCBX400FカスタムやCB400SFベースのCBX400Fレプリカでも有名な「ドレミコレクション」が東京モーターサイクルショー2024に出展。ドレミコレクションのブースには、同社の外装キットを駆使したカワサキの超お宝車であるZ1、Z1000MKII(マーク2)、Z1000R・ローソンレプリカ、GPZ900R Ninja(ニンジャ)のカスタムが登場。ベース車両はすべてカワサキの人気現行モデル・Z900RS。“伝説のアニキたち”に変身した4台のZ900RS改をご紹介しよう。
PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
ドレミコレクション https://www.doremi-co.com/

「ドレミコレクション」が新しい旧車カスタムの楽しみ方を提案

下記の車両はすべて現行の人気モデル・カワサキZ900RSをベースに、カスタムショップ「ドレミコレクション」が自社の外装キットを駆使してカスタマイズしたレプリカモデルだ。

全車ともベース車両となるZ900RSの車体と、外装パーツのサイズ感をトコトン吟味。一切の妥協を省き、“ホンモノ”の形状と特徴を細部まで忠実に再現。どの車両もハリボテ感のない、トータルバランスに優れた瓜二つの一台に仕上がっている。

昨今の旧車ブームによってご存じの通り、Z1、Z1000MKII、Z1000R・ローソン、GPZ900R Ninjaの各車とも、程度の良い(普通に動く)物件は超お宝モデルとしてウン百万円という驚愕の価格で取り引き中だ。

一般的に旧車と呼ばれる車両の場合、当時の性能を維持するには、それ相応のお金が発生する。一方、下記のZ900RS改は現代の技術をフル投入した、当時のモデルとは比較にならない高性能な現行モデルがベース。懐かしの外観を楽しみつつ、イマドキのバイクの性能を堪能できるのが大きなメリット。

しかも最新の現行モデルは、旧車のような経年劣化による故障もほぼなし。車体購入費+カスタム費+維持費等のトータル価格は、恐らく程度の良い旧車や絶版車を購入し、維持するよりも遥かに安上がりだろう。

安心できる最新の機能や優れた動力性能で、憧れのビンテージスタイルを堪能する。これも「新しいカスタムの楽しみ方」といえよう。

ベース車両の「カワサキZ900RS」

カワサキ「Z900RS」は国産ネオクラシック・バイクの王道
ネオクラシックモデルの中でも高い人気を誇るカワサキZ900RS(写真はZ900RS SE)。エンジンは水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ948cc。最高出力は111馬力。価格は148万5000円(税込)~。

Z1000R・ローソンレプリカ……外装キットの販売価格は41万8000円、ペイント料金は16万5000円(すべて税込)

外装キットは無塗装での販売だが、オーダー時に注文すれば、ライムグリーンR1カラー(写真)への塗装も可能。塗装済みバージョンは、外装キットにペイント代16万5000円をプラスした58万3000円(税込)。
アッパーカウル、タンクカバー、左右サイドカバー、テールカウルはFRP樹脂製。フロントフェンダーはABS樹脂製。
外装キットとは別に、写真のカスタムは前後ホイールにスポーティーなダイマグホイール(キットには含まれない)を装着。ドライブチェーンはゴールドタイプ(キットには含まれない)を選択してカスタム度をアップ。
キットに付属のシートはZ1000R・ローソンレプリカ用をイメージした形状にデザイン。利便性を考慮し、純正にはないタンデムベルトを装備しているのが特長。
1982年に限定900台販売されたカワサキZ1000R・ローソンレプリカ。ベースはZ1000MKⅡの進化版、Z1000J。
カワサキZ1000R・ローソンレプリカのエンジンはZ1000Jと共通の空冷4ストローク並列4気筒DOHC 2バルブ998.6cc。最高出力は102HP(103.4ps)。エンジンの前にはオイルクーラーを装備。

1981年、AMAスーパーバイク選手権において、当時21歳の若きエディ・ローソン(※注1)がZ1000MKII(下記参照)を自在に操り、カワサキ初となるシリーズチャンピオンを獲得。カワサキはこのスーパーバイクのローソンを称え、1982年に「Z1000R・ローソンレプリカ」を900台限定販売した。色はカワサキのチームカラーであるライムグリーン。

注1:エディ・ローソンはバイクレースの最高峰「世界GP500ccクラス」でも大活躍したアメリカ人のロードレーサー。世界GP500ccクラスでは1984年、1986年、1988年、1989年にシリーズチャンピオンを獲得。漫画「バリバリ伝説」にも主人公・巨摩郡のライバルとして登場した。

Z900RSをベースにしたZ1000R・ローソンレプリカのカスタムは、絶賛発売中の下記外装キットを装着。キットの価格は41万8000円(税込)。

外装キットは無塗装での販売だが、オーダー時に注文すれば、ライムグリーンR1カラー(写真)への塗装も可能。塗装済みバージョンは、外装キットにペイント代16万5000円をプラスした58万3000円(税込)。

●Z900RS Lawson(Z1000R)Style 外装無塗装コンプリートセット(一部抜粋)
専用スチールインナータンク
アッパーカウル(FRP樹脂)
※スクリーン、タンクカバー(FRP樹脂)
サイドカバー左右(FRP樹脂)
専用サイドカバーフロントセクション
専用シートAssyベルト付き
テールカウル(FRP樹脂)
角型ヘッドライト(LED)
※ローソンテールランプ(スモーク)
※ローソンウインカー(LED)
※ローソンミラー左右
無塗装フロントフェンダー(ABS樹脂)
専用フェンダーレスキット
各種取り付けステー
その他

※印はカワサキZ1000R・ローソンレプリカにも使用可能

Z900RS Lawson(Z1000R)Style 外装無塗装コンプリートセット
https://shop.doremi-co.com/neo-classics/z1000r-lowson-style/

FRP樹脂製のアッパーカウル、専用スクリーン、LEDのヘッドライトや角型ウインカーを装備。
純正の取り付けステーを使い、専用のABS樹脂製フロントフェンダーを装着。
Z1000R・ローソンレプリカ用をイメージした専用シートAssyは、純正にはないタンデムベルト付き。1000Rのロゴ入り左右サイドカバー、テールカウルはFRP樹脂製。
角型の専用テールランプ、角型のLEDウインカー、FRP樹脂製テールカウル、専用フェンダーレスキットを組み合わせ。

カワサキZ1レプリカ……発売中の「Z900RS Z1 Style」パーツ群を駆使! 4本マフラー+ツインショック風etc.

リア周りは「フェイクツインショック(メッキスプリングVer.)」を使い、Z900RSのモノショック機能を活かしつつツインショック風のフォルムにアレンジ。
カワサキZ1(正式名称:Z900スーパー4)は1972年(昭和47年)から1976年(昭和51年)にかけ、主にヨーロッパ及び北米市場向けに製造販売された海外専用モデル。エンジンは空冷4ストロークDOHC 2バルブ4気筒903ccで、最高出力は82psを発揮。

Z900RSをベースに4本マフラー、タンデムバー、丸型の大径ウインカー、メッキの前後フェンダーなどでZ1フォルムを演出。リアは「フェイクツインショック」を使い、Z900RSのモノショック機能を活かしつつツインショック風のフォルムにアレンジ。2本のリアショックには、Z1と同じくリフレクターを採用。

JMCA公認マフラー「4本マフラー JMCA公認 ストリート4(メッキ)」は意匠登録済みモデル。本体はスチール製で音量は89db。バッフルは溶接固定。O2センサー(ラムダセンサー)はノーマルを使用するタイプ。

Z900RS Z1 Style(一部抜粋)
Z900RS フェイクツインショック:¥24,200(税込)
Z900RS 4本マフラー JMCA公認 ストリート4(メッキ):¥341,000(税込) ※ブラックもあり
Z900RS ライディングステップ(ブラック):¥68,970(税込)
Z900RS Z1タイプテールカウル:¥38,500(税込)
Z900RS Z1 STD鉄メッキリアフェンダー赤 ランプセット:¥43,780(税込)
Z900RS Z1Style グラブバー:¥14,300(税込)
Z1タイプ LEDウインカー(オレンジ)1個:¥6,600(税込) ※クリアレンズもあり
Z2タイプウインカーステー(ショート):¥1,430(税込)
Z900RS フロントフェンダー:¥16,500(税込)
Z900RSエンジンスライダー:¥12,980(税込)
Z900RS Z1タイプサイドカバーフロントセクション(左):¥8,800(税込) ※ABSプラスチック製
Z900RS Z1タイプサイドカバー(左)(2018-19ブラウン):¥16,500(税込) ※ABSプラスチック製
900サイドカバーエンブレム 両面テープ:¥3,300(税込)
Z1/2タイプミラー ブラック:¥3,850(税込)
Z900RS フォークカバーエンブレム DOREMI ステー付き:¥3,740(税込)
その他

Z900RS Z1 Style パーツ一覧
https://www.doremi-co.com/wp-content/uploads/2023/09/202309_z900rs_parts_a3.pdf

メッキのスチール製4本出しマフラー(JMCA公認)でZ1スタイルにカスタマイズ。
左エンジンカバーはDOHCロゴ入りのシルバーカラータイプに変更。
前後ホイールはレースでも活躍するスポーティーなダイマグの6本スポーク型を選択。
シートは横と縦にステッチを入れたZ1風のレトロなスタイルにカスタマイズ。
メッキのタンデムバー、メッキのリアフェンダー、Z1風のテールカウル、丸型のテールランプとウインカーを組み合わせ。

Z1000MKⅡ(マーク2)レプリカ……開発中のキットで専用スチールタンク、ABS樹脂製サイドカバー&テールカウル、ツインショック風にカスタマイズ

開発中の外装セット「Z900RS Mk.2 Style」取り付け車。 ※注:試作品取り付け車両のため、販売時は各部が若干異なる場合あり
1978年に登場(1979年式)したカワサキZ1000MKⅡ。写真はリプレイメントパーツを駆使し、発売当時と変わらない性能と美しさをキープした「PMC(ピーエムシー)」製作の一台。
Z900RSの純正モノショック型リアショックを活かしつつ、「フェイクツインショック(黒スプリングVer.)」を使いツインショック風のフォルムを獲得。排気系は「スリップオンエキゾーストマフラー」で純正の右1本出しから左右2本出しに変更。
リプレイメントパーツを駆使し、発売当時と変わらない性能と美しさをキープした「PMC(ピーエムシー)」のカワサキZ1000MKⅡ。

開発チームが5年の歳月を費やして設計した渾身の外装キットを装着。スチールタンク、純正素材と同様のABS樹脂製サイドカバー&テールカウル、左右2本出しのスリップオンエキゾーストマフラーなどでZ1000MKⅡ(マーク2)ルックにカスタマイズ。

ヘッドライトとツインメーターは、ヘッドライトアップステーとメーターアップステーキットでアップ気味にレイアウト変更。水冷エンジンのラジエター周りは、ラジエターコアガードとラジエターサイドアクセサリーでカスタム度を向上。キットは現在発売に向けて調整中。

Z900RS Mk.2 Style(一部抜粋)
スチールタンク(キャップ・燃料ポンプは純正を使用)
サイドカバー、テールカウル、メッキフロントフェンダー(ABS樹脂製)
シートAssy
タンクカバー&サイドカバーエンブレム
専用フェンダーレスキット
LEDテールランプ、LEDウインカー、ウインカーステーミドル
各種取り付けステー
スリップオンエキゾーストマフラー
Z2タイプミラー
フェイクツインショック(黒スプリングVer.)
メーターアップステー
ヘッドライトアップステー
フォークカバーエンブレム
ラジエターコアガード
ラジエターサイドアクセサリー
エンジンスライダー
その他
角型のLEDウインカー、DREMIのロゴ入りフロントエンブレム(Kawasakiロゴ版もあり)、メッキのヘッドライトアップステー、メーターアップステー、メッキのフロントフェンダー、ラジエターコアガードやラジエターサイドアクセサリーでカスタマイズ。
タンクキャップと燃料ポンプにZ900RSの純正を流用した、角張ったZ1000MKⅡスタイルのスチールタンク。
Z1000MKⅡ純正素材と同様のABS樹脂を採用したMKⅡルックのサイドカバー。
右ポイントカバーはレトロな雰囲気のKawsakiロゴ入りに変更。
シートはZ1000MKⅡルックにカスタマイズ。
純正素材と同様のABS樹脂を採用したテールカウル、角リフレクター、角型のLEDテールランプとLEDウインカー、専用フェンダーレスキットをコーディネイト。

GPZ900R Ninja(ニンジャ)レプリカ……外装キットの販売価格は44万円、ペイント料金は27万5000円(すべて税込)

東京モーターサイクルショー2024に展示された写真の外装キットは、市販化に向けた最終型。待ちに待った外装キット「Z900RS GPZ900R Ninja Style」が、いよいよデリバリー開始。購入は同社の公式HPをチェック。
カラーはオリジナルのライムグリーン×ブラック。
外装キットの販売価格は44万円(税込)で無塗装状態。注文時にペイントのオーダーも可能。カラーはオリジナルのライムグリーン×ブラック(写真)、A8純正風のレッドカラー(下記参照)、A6純正風のブラックカラー(下記参照)の3色から選択可能。ペイント料金はすべて27万5000円(税込)。
細部まで忠実に再現したアッパーカウル(FRP樹脂)。同品は“ホンモノの”カワサキGPZ900R Ninjaにも使用可能。
大型サイレンサーを装備したエキゾーストシステムは、Kファクトリー製ヘキサゴナルチタンマフラーを採用。
カワサキGPZ900R Ninja(ニンジャ)。写真は最終型の2003年モデル(A16)。
カワサキ GPZ900R Ninjaは1986年(昭和61年)に公開されたトム・クルーズ主演のアメリカ映画「トップガン」に登場し、さらに人気が加速化。写真はEICMA2022のカワサキブースに展示された、映画「トップガン マーベリック(2023年公開)」に使用されたカワサキGPZ900R Ninja。カラーは映画用のオリジナル。ライセンスの都合上、KAWASAKIやGPZ900R Ninjaのロゴは除去。写真の車両は塗装によって“古びた”雰囲気を演出。外装キット「Z900RS GPZ900R Ninja Style」の無塗装版を、トップガン仕様、もしくはトップガン マーベリック仕様にペイントしてみるのもGOOD。

カワサキGPZ900R Ninjaカスタムの人気手法である、サイド・アンダーカウルレス化+バーハンドル仕様に仕上げることができる、外装キット「Z900RS GPZ900R Ninja Style」を駆使したZ900RS改。

アッパーカウルは本物のGPZ900R Ninjaのレストアや補修用としても使用できる、純正と同寸に製作。ウインカーやテールランプも純正と同デザイン&サイズのLEDランプに設定済み。

キットはFRP樹脂製アッパーカウル、アクリポイント製スクリーン、専用スチールタンク+FRP樹脂製タンクカバー、シートカウル、専用シート、ミラー、フェンダーレスキット、LEDウインカー&テールランプ、角型ヘッドライト、各種取り付けステーなどで構成。

キットの販売価格は44万円(税込)で無塗装状態。注文時にペイントのオーダーも可能。カラーはオリジナルのライムグリーン×ブラック、A8純正風のレッドカラー、A6純正風のブラックカラーの3色から選択可能。ペイント料金はすべて27万5000円(税込)。

写真左)A8純正風のレッドカラー版 写真右)1991年モデルの型式:ZX900-A6(欧州仕様車)
写真左)A6純正風のブラックカラー版 写真右)1989年モデルの型式:ZX900-A6(欧州仕様車)
Z900RS GPZ900R Ninja Style(一部抜粋)
Z900RS/CAFE用スチールインナータンク(容量14L)
※アッパーカウル(FRP樹脂)
※専用スクリーン
タンクカバー(FRP樹脂)
シートカバー(FRP樹脂)
専用シートAssyベルト付き
角型ヘッドライト(LED)
※ウインカー(LED)
※テールランプ(LED)
※ミラー左右、専用フェンダーレスKit
フロントフェンダー(ABS樹脂)
各種取り付けステー
その他

※印はカワサキGPZ900R Ninjaにも使用可能

☆Z900RS GPZ900R Ninja Style
https://shop.doremi-co.com/neo-classics/gpz900r-ninja-style/

“ホンモノ”の補修部品としても使用可能なフロントカウル。スクリーンはスモーク型、角型ヘッドライトはLEDを採用。
各外装パーツのカラーはオリジナルのライムグリーン×ブラック。A8純正風のレッド×ブラック、A6純正風のブラックも選択可能。
キットには専用バックミラー、LEDヘッドライト、LEDウインカー、フロントフェンダー(ABS樹脂)も付属。
本物を忠実に再現した専用のタンクカバーはFRP樹脂製を採用。
タンデムベルト付きの専用シートAssy、FRP樹脂製のシートカバーを組み合わせ。
各部のラインや凹凸も、細部まで忠実に再現。妥協のない本格的なつくりがポイント。
ゴージャスな雰囲気の大型サイレンサーを装備したエキゾーストシステムは、Kファクトリー製ヘキサゴナルチタンをチョイス。

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