スーパーカブではありません。 GPX・POPz125は意外と実用派&実力派でした!

タイで急成長のブランド、GPXからビジネスタイプの原付2種バイクが登場。「POPz125」は実用的なのにお洒落でカワイイ、街でも目立ちまくりの一台だ。

REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

※2020年4月30日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や諸元、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。
 カワサキ・GPX POPz125
メイトしかり、バーディしかり、今回のPOPz125しかり。ホンダカブに通づる車体設計は、今も昔もコミューターとして万国共通の要素といえるだろう。

GPX POPz 125……272,800円(消費税別)

 カワサキ・GPX POPz125
 カワサキ・GPX POPz125
カワサキ・GPX POPz125
カワサキ・GPX POPz125

 ホンダ・スーパーカブを全面的にリスペクトしていることの現れだろう。17インチの足まわりや、レッグシールド、ハンドル周りの雰囲気も、日本人に馴染みのあるデザインだ。特にアジアにおけるカブの人気は絶大で、ホンダはバイクの代名詞だし、カブの名は高性能や信頼の証でもある。タイのバイクメーカーGPXは、カブリスペクトなボディにド派手なカラーリングを注入! 誕生したのがこのPOPz125である。

 エンジンは空冷4スト単気筒124cc、自動遠心クラッチロータリー式4段変速とアンダーボーンタイプのフレームを組み合わせるなど、車体構成はもろカブをリスペクト。また、吸気系にFIを採用しヘッドライトをはじめ灯火類はフルLEDタイプ。足まわりもディスクブレーキにキャストホイールなど装備の豪華さを見れば、もはやプレミアムカブとして知られるスーパーカブC125がライバルとして視野に入っているのだろうか。

見た目どおりのスポーティな走り

 鮮やかなオレンジがカブ風フォルムにも意外と似合うことを再発見。よく見るとバイクのような前後分割タイプのシートでスポーティな仕上げになっている。座ってみるとシートも硬めでスリム。リヤショックには工具なしでプリロードを簡単に切り換えられるレバー式のアジャスターを採用。1秒程度のレバー操作でソロ、タンデムに合わせた切り替えができてしまうアイデアは素晴らしい。

 見た目に違わず走りもなかなかスポーティだ。エンジンは4スト単気筒らしい鼓動感と低中速に粘りがあり、125ccクラスとはいえ力強い加速でクルマの流れをリードできる機動力もある。シーソー式のチェンジペダルを爪先でアップ&踵でダウンするときのガチャコンという軽いシフトショックなどもカブ系と同じだ。ただし、C125と比べるとエンジン回転やシフトフィールのスムーズさは一歩譲る感じは否めない。

 カワサキ・GPX POPz125

走っているだけで楽しくなる

カワサキ・GPX POPz125

 フレーム形状はカブ同様のアンダーボーンだが車体もしっかりしている。前後サスペンションの動きは多少バネバネしいが、コーナリングではけっこう攻められるというか普通に車体を傾けて曲がることに不安はない。フロントディスクブレーキの効きも十分だ。通常のバイクと同じ前後17インチ&キャストホイールの走りは安定感があって分かりやすく、それでいてタイヤはC125より前後ともワンサイズ細め。しかも車重もカブ110並みに軽量ということでハンドリングはすこぶる軽快だ。スクーターと違って自分でシフトチェンジする醍醐味があるし、デザインが醸し出すポップな雰囲気で気分も明るく走っているだけで楽しくなる。それでいて30万円を切るお値打ち価格。かなり頑張っていると思える。

足着き性チェック

カワサキ・GPX POPz125
上体が起きてヒザの曲がりも緩くハンドル位置も自然。イスに腰かけたような快適なライポジだ。
カワサキ・GPX POPz125
シート高760mmで足着きも余裕。車重も99kgと取り回しも楽々だ。ライダー身長179cm。
カワサキ・GPX POPz125

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