世界限定660台の最強ワゴン「アウディ RS 6 アバント GT」デビュー

最高出力630PS「アウディ RS 6 アバント GT」がオマージュしたのは往年の「90 クワトロ IMSA GTO」【動画】

アウディ RS 6シリーズの頂点に立つハイパフォーマンス仕様「RS 6 アバント GT」がデビューを飾った。
アウディ RS 6シリーズの頂点に立つハイパフォーマンス仕様「RS 6 アバント GT」がデビューを飾った。
アウディは、ハイパフォーマンスステーションワゴン「RS 6 アバント GT」を発表した。RS 6シリーズの最高峰の位置するRS 6 アバント GTは、世界限定660台のみをを製造。搭載される4.0リッターV型8気筒ツインターボはRS 6 アバント performanceと同等の最高出力630PSを発揮する。価格は21万9355ユーロから、デリバリーは2024年第2四半期からスタートする予定だ。

Audi RS 6 Avant GT

2020年の「RS 6 GTO コンセプト」を製品化

「アウディ RS 6 アバント GT」のベースになったのは、2020年に登場した「RS 6 GTO コンセプト」。実習生プロジェクトによって製作されたRS 6 GTO コンセプトは、90 クワトロ IMSA GTOをオマージュしていた。
「アウディ RS 6 アバント GT」のベースになったのは、2020年に登場した「RS 6 GTO コンセプト」。実習生プロジェクトによって製作されたRS 6 GTO コンセプトは、90 クワトロ IMSA GTOをオマージュしていた。

シリーズ最強ワゴンとして開発された「アウディ RS 6 アバント GT」は、内外装に多くの専用ディテールを導入。パススルールーフエッジ・スポイラー、再設計された専用ディフューザー、専用デザインの22インチホイールが、最強ステーションワゴンであることを強烈に主張する。インテリアは専用バケットシート、斬新なカラーコンビネーション、センターコンソールにはシリアルナンバーも入れられている。

シャシーは専用チューニングが施され、軽量アジャスタブルコイルオーバー・サスペンション、リヤアクスルには「quattro」スポーツディファレンシャルを搭載。4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、RS 6 アバント performanceと同値となる最高出力463kW(630PS)、最大トルク850Nmを発揮する。

RS 6 アバント GTのアイデアは、2020年に行われた実習生プロジェクト「RS 6 GTO コンセプト」に遡る。アウディデザインのサポートのもと、ボディワークや車両構造のメカニック、自動車塗装工、工具工としての仕事を学ぶ12名の実習生が、6ヵ月間このプロジェクトに取り組んだ。

彼らは1989年に登場した伝説のレーシングカー「90 クワトロ IMSA GTO」から多くのインスピレーションを得て、RS 6 GTO コンセプトを作り上げている。今回、そのRS 6 GTO コンセプトのアイデアをベースに、660台の限定生産モデルとしてRS 6 アバント GTが完成した。

カーボン製ボンネットとフェンダーを採用

アウディ RS 6シリーズの頂点に立つハイパフォーマンス仕様「RS 6 アバント GT」のエクステリア。
大型開口部を備えたフロントバンパーはRS 6 アバント GT専用設計。ボンネットとフェンダーは、専用のカーボンファイバー製が採用された。

RS 6 アバント GTは、RS 6 アバントやRS 6 アバント パフォーマンスとは一線を画した専用エクステリアを導入。大胆な開口部が印象的なフロントセクションは、RS 6 GTO コンセプトからインスピレーションを得ている。

フロントセクションは、シングルフレームグリルと大型エアインテークがハイグロスブラックで仕上げられ、より低くワイドなアピアランスを実現。フロントエプロンのバーティカルブレード、新形状のインテークグリル、バンパー一体型フロントスプリッターが、シャープな外観をさらに強調する。

アウディスポーツが開発したカーボンファイバー製ボンネットは、バルジ部分を強調すべく、あえてカーボンファイバーを見せる仕様。ホイールアーチ後方に配置された新形状のエアアウトレットは、ホイールアーチ内の空気圧を下げ、ブレーキの冷却性能を向上させる効果を持つ。ボンネットと同様、大径ホイールを収めるフェンダーも初めてカーボンファイバー製が装着された。

エクステリアカラーは「アルコナホワイト」「ナルドグレー」「クロノスグレーメタリック」「マデイラブラウンメタリック」「ミトスブラックメタリック」の5色を展開。90 クワトロ IMSA GTOをイメージした専用デカールも用意された。

この専用デカールはアルコナホワイトをベースに、アウディスポーツの伝統色であるブラック/グレー/レッドを組み合わせた。フロントとリヤのモデルバッジもこのカラーで統一され、専用デザインの21インチホイールはハイグロスホワイトとなる。

ブラックにレッドとカッパーのアクセント

アウディ RS 6シリーズの頂点に立つハイパフォーマンス仕様「RS 6 アバント GT」のインテリア。
インテリアは「RSデザインパッケージプラス」が標準装備。トリム類やシートはブラックをベースにレッドとカッパーのアクセントが入れられた。

インテリアには「RSデザインパッケージプラス」を標準装備。コクピットはブラックで統一され、ステアリングホイール、センターコンソール、センターアームレスト、ドアアームレスト、「RS 6 GT」のレタリング入りフロアマットには、レッドとカッパーの専用カラーコンビネーションによるアクセントが入れられた。

レザーとダイナミカを組み合わせた新開発「RSバケットシート」も同じカラースキームで統一され、ヘッドレストには「RS 6 GT」のレタリングが入る。シート中央のハニカムステッチはエクスプレスレッド、バケットシート外側のステッチはカッパーで仕上げられた。

アームレスト、ダッシュボード、センターコンソール、ドアウエストレールは、ダイナミカブラックマイクロファイバー製。デコラティブインレイは、ダイナミカ・ディープブラック・マイクロファイバーを採用した。デコラティブインレイは、オプションでオープンポアのカーボンツイル製もチョイス可能だ。シートベルトは、クリムゾンレッド。また、センターコンソールには660台の限定生産を証明する、シリアルナンバーが刻印される。

30PSのパワーアップを果たした4.0リッターV8ツインターボ

搭載される4.0リッターV型8気筒ツインターボは、ベースのRS 6 アバントから30PSの出力向上を果たし、最高出力630PSを実現した。足まわりにも専用セッティングが施されている。
搭載される4.0リッターV型8気筒ツインターボは、ベースのRS 6 アバントから30PSの出力向上を果たし、最高出力630PSを実現した。足まわりにも専用セッティングが施されている。

RS 6 アバント GTに搭載される4.0リッターV型8気筒ツインターボは、最高出力463kW(630PS)、最大トルク850Nmを発揮。ベースモデルのRS 6 アバントと比較すると、出力は22kW(30PS)、トルクは50Nmも向上した。0-100km/h加速は3.3秒、0-200km/h加速は11.5秒、最高速度は305 km/hというスペックが与えられている。

8速AT(ティプトロニック・ギヤボックス)と「quattro」システムを介して4輪を駆動し、最新バージョンのロッキングセンターディファレンシャルを採用。通常時は強大なパワーを40:60の出力率で前後アクスルに配分し、スリップが発生した場合、最大70%がフロントアクスルへ、最大85%がリヤアクスルへと供給される。

今回、リヤアクスルに搭載された「quattro」スポーツディファレンシャルにも、RS 6 アバント GT専用チューニングが施された。新たなパラメーターは「ダイナミック」モードにおける敏捷性とリヤの安定性に重点が置かれている。

足まわりには初めてアジャスタブルコイルオーバー・サスペンションを標準装備。RS 6 アバントと比較して車高が10mmもローダウン化された。高いスプリングレート、トリプルアジャスタブルダンパー、引き締められたスタビライザーにより、ボディのロールが抑えられ、ドライビングダイナミクスが大幅に向上している。

アウディ RS 6 アバント GTを動画でチェック!

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