【ル・マン24時間2024】今年の見どころは?「現地から直前リポート」

ル・マン24時間レースにハイパーカー23台が参戦「101年目の頂点に立つのはどのマシン?」

現地では、全参加車がル・マン市内の公開車検を受けた後、テストデーを経て、いよいよ本格的なセッションに入る。
現地では、全参加車がル・マン市内の公開車検を受けた後、テストデーを経て、いよいよ本格的なセッションに入る。
第92回ル・マン24時間レースが間も無く始まろうとしている。今回トップカテゴリーのハイパーカークラスには23台が参戦。ル・マン24時間レースの新たな歴史のページが始まる101年目の頂点に立つのは一体どのマニファクチャーだろうか。現地からリポートする。

The 92nd Le Mans 24 Hours

参加23台というゴージャスなラインナップのハイパーカー

一部公道を走行するのもル・マンの魅力だが、テスト走行できる時間が限られる。
一部公道を走行するのもル・マンの魅力だが、テスト走行できる時間が限られる。

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LMP2クラスのオレカ 07 ギブソン。

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ランボルギーニ SC63

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アルピーヌ AA24

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トヨタ GR010 ハイブリッド

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フェラーリ 499P

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一部公道を走行するのもル・マンの魅力だが、テスト走行できる時間が限られる。

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BMW MハイブリッドV8

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イソッタ・フラスキーニ ティーポ6C

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82号車のTF スポーツの「コルベットZ06.R」。

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現地では、全参加車がル・マン市内の公開車検を受けた後、テストデーを経て、いよいよ本格的なセッションに入る。

32万5000人もの観客が詰め掛け、ル・マン24時間耐久レースの100周年という今世紀最大のモータースポーツの記念の年を、「フェラーリ 499P」の歴史的勝利と共に祝ってから1年が経過した。次の100年へ向けての新たなページを開く、2024年のル・マン24時間レースの決勝レースが間もなくはじまろうとしている。

現地では、全参加車がル・マン市内の公開車検を受けた後、テストデーを経て、いよいよ本格的なセッションに入る。2021年から導入されたWEC(世界耐久選手権)およびル・マン24時間のトップカテゴリとなるハイパーカークラスは、2022年まではトヨタGazooレーシングの独壇場だったが、昨年はフェラーリ、キャデラック、プジョー、ポルシェが加わり一気にそのフィールドは広がり、モータースポーツ新時代の幕開けとなった。

今年はアルピーヌ、BMW、ランボルギーニ、イソッタ・フラスキーニも加わり、ル・マン24時間レースに参加するハイパーカーは23台となり、ゴージャスな強豪が揃った。ル・マン24時間レースの新たな歴史のページが始まる101年目の頂点に立つのは一体どのマニファクチャーだろうか。

6台参戦のポルシェが必勝体制

イソッタ・フラスキーニは1台、トヨタ、BMW、アルピーヌ、プジョー、ランボルギーニはカスタマーチームなしのワークスのみで2台体制。フェラーリはワークスの2台に加えて、元F1ドライバーのロバート・クビサらが駆るプライベーターの黄色いフェラーリ 499Pの3台体制、キャデラックもワークス2台にプライベーター1台を加えての3台体制だ。ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツはワークス3台にプライベーター3台の計6台体制で厚い壁を作り、団結してライバルメーカーに挑む。

BMWワークスがル・マンのトップクラスへカムバックを果たすのは、実に1999年以来となる。片山右京らトヨタ勢と死闘を繰り広げた末、悲願の総合優勝を遂げた後に撤退した。GTクラスへのワークス参戦は、その後にも行っていたものの、トップカテゴリへのワークス参戦復帰は実に25年ぶりとなる。エチオピア生まれのデザイナーのジュリー・メレトゥが手掛けたBMW史上20台目となる「BMW MハイブリッドV8」のアートカーが、ゼッケン20を掲げてル・マンに姿を現した。

一方、ランボルギーニはその60年の歴史の中で初めてル・マンへの参戦を果たす。美しいイタリアンカラーのグリーンを纏った2台の「ランボルギーニ SC63」。そのエースカーのナンバーも63。1963年の創業の年に敬意を表して初ル・マンへ挑む。

日本人ドライバーは合計8名が参戦

日本勢に目を移すと、ハイパーカークラスはトヨタGazooレーシングから「GR 010ハイブリッド」が参戦し、7号車に小林可夢偉、8号車には平川亮が乗車する。LMP2クラスには37号車のクールレーシング「オレカ07-ギブソン」を宮田莉朋がステアリングを握る。LMGT3クラスは、82号車のTF スポーツの「コルベットZ06.R」に小泉洋史、87号車のAKKODIS ASP チームの「レクサス RC-F GT3」に木村武史、95号車のユナイテッドオートスポーツの「マクラーレン 720S EVO」に佐藤万璃音と浜口弘、777号車のD’ステーション レーシングの「アストンマーティン ヴァンテージAMR」は星野敏が乗る。プロアマ併せて合計8名の日本人ドライバーが、2024年のル・マン24時間レースに参戦する。

WECでは廃止となったLMP2クラスだが、ル・マン24時間レースでは参戦可能だ。今回のル・マン24時間耐久レースにはLMGT3クラスと含めて3クラス合計62台が参戦する。決勝は6月15日(土)現地時間16時(日本時間23時)にスタートする。

REPORT&PHOTO/池ノ内みどり(Midori IKENOUCHI)

6月9日に行われたル・マン24時間の公式テストデイに、ワークスカーも含めたポルシェ勢が走行を行った。

ル・マン24時間レースでシーズン3勝目を狙うポルシェが公式テストデイでトップ2のタイムをマーク

ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースの公式テストデイを終え、レースウイークに向けた準備を完了した。公式車検とパレード後に行われた、2回の走行セッション(合計6時間)において、3台のワークス963が、2671kmに相当する合計196周を周回している。

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著者プロフィール

池ノ内 みどり 近影

池ノ内 みどり

ミュンヘン大学在学中にアルバイトをしていたドイツの広告代理店での仕事がきっかけで、モータースポーツ…