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Land Rover Range Rover Sport
2024年にはBEV仕様も追加投入
ランドローバー レンジローバースポーツが3代目に進化した。「SPORTS」「DYNAMIC」「AUTOBIOGRAPHY」の3グレード、そして導入記念車の「FIRST EDITION」をラインナップし、国内販売価格は1068万〜1604万円としている。
プラットフォームは、2022年1月に日本導入がスタートしたばかりの5代目レンジローバーと共有する「MLA-Flex(flexible Modular Longitudinal Architecture)」。最新の車台「MLA-Flex」は、ICE(内燃機関)、PHV、フルバッテリー電気自動車(BEV)と、あらゆるパワートレインに対応できるのが特徴。新型のレンジローバースポーツも、3種の内燃機及びPHVという4タイプから導入をスタート。2024年には100%電気で走るBEV仕様も追加すると明言している。
総実走距離740km超を実現したPHVもラインナップ
PHVモデルの心臓部は、3.0リッター直列6気筒INGENIUMガソリンエンジンと105kWの電動モーターで構成される。システム最高出力510ps/システム最大トルク750Nmを発生し、総実走距離は740kmを達成。電気だけでも最大113kmの走行を可能とした。
フラッグシップとなるのは530ps/750Nmを発生する新たな4.4リッターV8ツインターボモデルだが、国内への導入は言及されていない。主力と見られるのは3.0リッター直列6気筒INGENIUMガソリンエンジン(400ps/550Nm)と、3.0リッター直列6気筒INGENIUMディーゼルエンジン(300ps/650Nm)の2タイプで、いずれもマイルドハイブリッド機構を組み合わせることで効率性を高めている。
ボディは先代よりもわずかに拡大
ボディサイズは全長4946×全幅2209×全高1820mmで、先代に比べてわずかに長く、広く、高くなった。ホイールベースもおよそ80mm延長した2997mmとなり、最新プラットフォームの恩恵もあり、室内空間はさらに広々となった印象だ。
シャシー性能を統合制御するインテグレーテッドシャシーコントロール(ICC)をはじめ、48Vシステムで駆動するロール制御システム、後輪操舵、トルクベクタリング、アクティブディファレンシャルといった先進の制御デバイスを総動員。もちろん全車にエアサスペンションが標準装備となる。なお、今回のエアサスには「スイッチャブルボリュームエアスプリング」と呼ぶ新しい空気ばねを使用。エアバッグ内の圧力を変化させることで、より広い範囲での適切な制御を可能としている。
最新の車台や制御、サスペンションの進化により、レンジローバースポーツならではのダイナミックなハンドリングと、レンジローバーらしいゆったりとした乗り心地というふたつのキャラクターがより明確になったはずだ。
シンプルモダンを突き詰めた内外装
無駄を徹底的に削ぎおとした内外装は、新型になってさらにスマートな雰囲気を増している。シンプルモダンを突き詰めたような潔さがエクステリアにもインテリアにも一貫してある。また、最新の自動車マテリアルの潮流にしたがい、あえてノンレザーの新素材を積極的に採用しているのも特徴だ。
車外の騒音と逆位相の信号を生成し、煩わしいノイズを低減する第3世代アクティブノイズキャンセレーションシステムや、1430Wアンプ+29スピーカー+サブウーファーで構成するMERIDIANサウンドシステム(オプション)、PM2.5フィルターとナノイーテクノロジーを駆使した先進の空気清浄機能なども搭載。
すべてのレンジローバースポーツは英国産
もちろんランドローバー流の本格的オフロード性能も有している。最新のインテリジェントAWD(iAWD)システムを搭載するとともに、アダプティブオフロードクルーズコントロールも採用。ドライバーは路面や周囲状況に応じてモードを選択すれば、システムが速度を自動で調整。“足元”は車両にお任せすることで、ドライバーは悪路の操縦に集中することができる。
全方位で正常進化を遂げた最新のレンジローバースポーツは、新型レンジローバーと同様、英国のソリハル工場で生産される。本国ではワールドプレミアした2022年5月11日に受注受付をスタート。日本市場への導入時期・仕様詳細について、現時点では明らかにされていない。