デイトナ24時間に向けて2日間で397周を走り切ったポルシェ 963

ポルシェ 963が本番を見据えて初の長距離テストを敢行! 2023年IMSA開幕戦デイトナ24時間に向け開発は着々と進む

デイトナ・インターナショナル・レースウェイで行われたテストで、2274kmの距離を走り切った「ポルシェ 963」。
デイトナ・インターナショナル・レースウェイで行われたテストで、2274kmの距離を走り切った「ポルシェ 963」。
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、新型プロトタイプレーシングカー「ポルシェ 963」のテストを、米国・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・レースウェイにおいて行った。初となるレースペースでのテストは2日間実施され、オーバルとツイスティなインフィールドセクションが組み合わされたレーストラックを舞台に合計397ラップ走行した。

Porsche 963

デビュー戦と同じサーキットでテスト

本番と同じデイトナを舞台に、2日間の長距離走行テストを行った「ポルシェ 963」。
今回、最初の長距離テストの場に選ばれたのは、ポルシェ 963のデビュー戦「デイトナ24時間」が開催されるデイトナ・インターナショナル・レースウェイ。

今回テストを行ったのはデイトナ・インターナショナル・レースウェイ。2023年1月27〜28日に開催されるIMSAウェザーテックスポーツカー選手権2023年シーズンの開幕戦デイトナ24時間決勝レースの開催サーキットであり、ポルシェ 963は、このデイトナ24時間でのレースデビューを予定している。なお、このプロトタイプレーシングカーはIMSAだけでなく世界耐久選手権(WEC)への参戦が決まっている。

今回、このデイトナ・インターナショナル・レースウェイで2日間の本格的なテストを行った。最初の本格的なロングディスタンステストで走行した2274kmは、ドイツ・シュトゥットガルトから、トルコ・イスタンブールまでドライブしたのとほぼ同じ距離となる。

今回のテストでは、最高出力500kW(680ps)のハイブリッドレーシングカーに厳しい試練を課した。当日、フロリダのサーキット周辺の気温は35℃前後、湿度は90%以上。さらに定期的に雨が降るという気候条件は、マシンだけでなくドライバーやスタッフを限界まで追い込むことになった。

このような大きな負荷は、2023年シーズンの激しい競争に向けてポルシェ963の準備を進める上で、ある意味理想的な環境だったとも言えるだろう。

3名のドライバーが厳しい天候下で走行

本番と同じデイトナを舞台に、2日間の長距離走行テストを行った「ポルシェ 963」。
テストに参加したのは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ・チームからIMSAに参加するデーン・キャメロン、マット・キャンベル、マシュー・ジャミネの3名。落雷や降雨もあった厳しいコンディションの中、夜間も含めて大きなトラブルもなくテストを完遂した。

さらにテスト開始直前に突然の落雷が発生。アメリカのレース開催規定に則り、すべてのマーシャルは安全のために屋内への退避を行ったことから、テストの開始が90分ほど遅れている。その後、すべての準備を新たにやりなおしてテストはスタートした。

今回持ち込まれたシャシーナンバー03の963を、デーン・キャメロン、マット・キャンベル、マシュー・ジャミネという3名のワークスドライバーが、時間を分けてステアリングを握った。経験豊富なチーム創設者のロジャー・ペンスキーが見守るなか、チームは走行とピット作業を繰り返し、ポルシェ 963のセットアップを改良.。さらに、エンジニア、ドライバー、メカニックのコンビネーションも深めた。

ポルシェ 963は、テスト2日目の22時まで、目立ったトラブルやアクシデントもなく走り続けた。走行の最後にはテストの成功を祝うように、夜空に鮮やかな花火が打ち上がっている。デイトナ24時間の主催者は、2023年1月28~29日の決勝レースにおいても、トワイライトセッションにおいて華やかな花火を打ち上げる予定だという。

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、走行を披露した「ポルシェ 963」

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