ホットウィールが80年代のAMGなどミニカー3車種を追加投入

マテルの1/64新作ミニカーに「メルセデス・ベンツ560SEC AMGクーペ」「日産 フェアレディZ」や「ホンダ CR-X」が追加

現在はメルセデス・ベンツの子会社として高性能車を手掛けるAMGは、独立したチューナーとして1967年に創業。
玩具メーカーのマテル(Mattel)が展開する「ホットウィール」シリーズに、3種類のミニカーが8月5日に追加される。注目は、独立チューナー時代のAMGが生み出した大型の2ドアクーペ「メルセデス・ベンツ560SEC AMG」。迫力あるブリスターフェンダーが再現されている。そのほか、最新型の「ニッサン フェアレディZ」と2代目「ホンダCR-X」もラインナップに加わる。

Mercedes-Benz 560 SEC AMG

独立チューナー時代のAMGモデルをミニカー化

’89 メルセデス・ベンツ 560 SEC AMGは、オリジナルの5.6リッターエンジンをAMGが改造し、ブリスターフェンダーを装着したラグジュアリークーペ。

今回発売される1/64スケールのミニカーは、当時のメルセデス・ベンツで最上級だった2ドアクーペの「560SEC」をベースにしている。モチーフとなったのは1989年型「メルセデス・ベンツ 560 SEC AMG」で、オリジナルの5.6リッターOHC V8エンジンをAMGがDOHC化した上で排気量を6.0リッターに拡大したモデルだ。ワイドなタイヤを収めるために大きく膨らましたブリスターフェンダーなど、外観も迫力のある造形に改造されている。

現在はメルセデス・ベンツの子会社「Mercedes-AMG」として高性能車を手掛けるAMGだが、独立したチューナーとして1967年に創業した。社名は、創立者である2人のエンジニア、ハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Hans-Werner Aufrecht)とエアハルト・メルヒャー(Erhard Melcher)の頭文字と、アウフレヒトの地元グローザスバッハ(Großaspach)のGに由来する。

その名が欧州に広く知られるきっかけは、1971年のスパ・フランコルシャン24時間レース。「AMG Mercedes 300 SEL 6.8」がクラス優勝を飾るとともに総合でも2位入賞を果たし、重い高級セダンが軽量の​​レーシングカーと対等のバトルを演じたことで注目を浴びた。

以後もDTM(ドイツツーリングカー選手権)などで活躍した結果、1999年にメルセデス・ベンツ本社が株式の過半数を取得して完全子会社化した。新発売される560 SEC AMGは、独立したチューナー時代のAMGがプロデュースしたモデル。

最新型のZと80年代後半のCR-Xも追加

8月5日に新発売されるミニカーには、ファンの多い日本車も含まれている。「ホットウィール」がモチーフにしたニッサン「フェアレディZ」は、2022年からデリバリーが始まった最新のRZ34型。

1969年に発売された初代は北米市場を強く意識して登場した。6気筒エンジンをコンパクトな車体に搭載した本格的なスポーツカーながら、ライバルの欧州勢よりも安価だったことからアメリカでは爆発的にヒットした。インターバルを挟んで、現在まで6世代に亘って生産が続けられている。

もう1台は1983年に初代がデビューしたホンダ「CR-X」。1987年に登場した2代目は、ボディの後端に設けられた後方視界確保用のガラス窓が話題を呼んだ。新発売されるミニカーのモチーフはこの2代目で、テールライト上部の当該箇所に黒いパッド印刷を施してユニークなデザインを再現している。

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