目次
Porsche Panamera
モデル消滅の噂もあったパナメーラ
2021年におけるポルシェのグローバル販売では、EVの「タイカン」が4万台を超え、ポルシェのアイコンとも言える「911」を上回るヒットとなった。その一方で、タイカンと同じスポーツサルーンの「パナメーラ」は3万台にとどまったことから、ポルシェは新型の市場投入を見合わせるのではないかとの噂が一部で立った。
その後、1年前に大掛かりな偽装が施されたプロトタイプのスパイショットが撮影され、ポルシェが新型パナメーラの開発を行っていることが判明した。今回ドイツのニュルブルクリンクで捉えられたのは、カモフラージュをほとんど取り去ってテスト走行を行う次期型パナメーラの姿だ。初代モデルのライフが6年だったことと、2代目となる現行パナメーラのデビューが2017年だったことを考えると、次期型のデビューは間近に迫っているようだ。
新型の正式発表は年内か?
スタイリングについては、タイカンと共通する要素を盛り込み未来的なイメージを演出している印象を受ける。パワートレインは不明だが、ハイブリッド化は間違いないだろう。以前のスパイショットでは、充電ポート用と思われるカバーの存在が確認されている。今回入手した最新のスクープショットはすべて左側のため、このプロトタイプが右側に充電ポートを備えていたかどうかは不明だ。
PHEV化が濃厚
昨年は、タイカンの販売台数が2021年比で16%減の3万4801台となった一方、パナメーラは3万4142台と13%増加した。タイカンの減速は、サプライチェーンのボトルネックと部品の入手が制限されたことが要因とポルシェは分析しているが、いずれにしてもポルシェの顧客すべてがEVに乗り換える準備ができているわけではないだろう。次世代パナメーラをPHEV化し、顧客の選択肢を広げる戦略は理にかなったものと言える。