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Porsche 963
スタートから圧倒的なスピードを披露
ロード・アメリカを舞台に行われた「IMSA スポーツカー・ウィークエンド」において、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ 963 7号車は2時間40分のレース中、圧倒的なスピードを披露した。7号車のフェリペ・ナスルとマット・キャンベルのふたりが終始レースをリードした一方、ニック・タンディとマシュー・ジャミネがドライブした963 6号車は序盤にパンクを喫し、7位でレースを終えている。
カスタマーチームのJDCミラー・モータースポーツ 5号車(マイク・ロッケンフェラー/ティメン・ヴァン・デル・ヘルム)が5位、今回がIMSA初参戦となったプロトン・コンペティション 59号車(ジャンマリア・ブルーニ/ハリー・ティンクネル)は8位で完走している。
ナスルと共にシーズン初勝利を手にしたキャンベルは「今回、ポルシェ 963は決勝レースで、素晴らしい走りを見せてくれました。あらためて、ポルシェ 963 7号車が、IMSA初優勝を飾れたことに感激しています」と、フィニッシュ後に喜びを語った。
「キャデラックがウォームアップでアクシデントに見舞われたため、ポールポジションからスタートできたことが、大きなアドバンテージになりました。このコースでは、グリッドのどちら側からスタートするかで大きな違いが出るからです。レーシングラインのアウト側には多くの汚れが残っていますが、幸いにも私たちはそれを避けることができ、その結果、オープニングラップで後続を大きくリードできました」
アンラッキーなパンクに見舞われた6号車
第8戦ロード・アメリカ・ラウンドは、サプライズで幕を開けることになった。予選トップのキャデラックが、ウォームアップ中のアクシデントにおいてグリッドに付けなかったため、予選2番手のポルシェ 963 7号車が、ポールポジションからスタートすることになったのだ。
予想外のチャンスを得たキャンベルは抜群の蹴り出しを披露し、スタート後3周で2位以下との差を4秒以上も引き離して見せる。キャンベルはその差を10秒以上に拡大し、チームメイトのフェリペ・ナスルへとポルシェ 963を託した。ナスルは危なげなく後半のスティントも走り切り、2位のアキュラに4秒635差をつけて、トップフィニッシュを果たした。
チームメイトのポルシェ 963 6号車は、スタートを担当したニック・タンディが4番手まで順位を上げたが、序盤に右リヤタイヤをパンク。予定外のピットストップを余儀なくされたことで2分以上をロスし、大きくポジションを下げてしまう。期待されたフルコース・イエローが出されることもなく、後半のスティントを担当したジャミネは、7位でレースを走り終えた。
今回の結果を受けて、マニュファクチャラーズ選手権ランキングではポルシェが3番手に浮上。残り2戦でトップにつけるアキュラとの差を47ポイントに縮めている。ドライバーズ選手権では、タンディ/ジャミネが4番手、キャンベル/ナスルが7番手につけており、どちらもタイトル獲得の可能性が残されている。