【WEC】2024年のWEC参戦に向けてBMW M ハイブリッド V8がテストを開始

BMW M ハイブリッド V8がIMSAで待望の初勝利「WECワークス参戦に向けたテストも開始」【動画】

2024年シーズンからのWECワークス参戦に向けた最初のテストが、スペインのアラゴンで実施された。
2024年シーズンからのWECワークス参戦に向けた最初のテストが、スペインのアラゴンで実施された。
2024年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)、そしてル・マン24時間レースへの復帰に向けて、BMW Mモータースポーツは「BMW M ハイブリッド V8」による最初のテストを実施した。2024年シーズンのWECワークス参戦に向けたテスト車両のシェイクダウンは、5月27日にドイツ・ディンゴルフィングのファクトリーにおいて行われている。

BMW M Hybrid V8

スペインのアラゴンで初テストを実施

2024年シーズンからのWECワークス参戦に向けた最初のテストが、スペインのアラゴンで実施された。
BMW Mモータースポーツは、IMSAでの知見をフィードバックし、WEC参戦用にアップデートされた「BMW M ハイブリッド V8」の初テストをスペインのアラゴンで実施した。フロントカウルには「2024」のデカールが誇らしげに掲げられている。

WEC用に製作された「BMW M ハイブリッド V8」のシェイクダウンを担当したのは、このマシンでIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するニック・イェロリー。ドイツ・ディンゴルフィングでのロールアウト後、BMW MモータースポーツとBMW M チームWRTはスペインのモーターランド・アラゴンに移動し、本格的なテストを実施した。

BMW M ハイブリッド V8は、3日間にわたって問題なく走行を続け、チームはIMSAでの知見を生かしつつ、ヨーロッパのサーキットにおける貴重なデータを蓄積した。このテストではイェロリーに加えて、BMW M ワークスドライバーのイェッセ・クローン、マキシム・マルタン、シェルドン・ヴァン・デル・リンデ、ドリース・ヴァントールが交代でステアリングを握った。

さらに、BMWジュニアチームのダン・ハーパーとマックス・ヘッセも加わり、様々なコンポーネントの機能テストも行われている。

2024年開幕戦に向けて様々なテストを予定

2024年シーズンからのWECワークス参戦に向けた最初のテストが、スペインのアラゴンで実施された。
2024年3月にカタールで開幕する新シーズンに向けて、欧州のサーキットを中心に精力的なテストが実施される予定だ。

2024年3月2日にロサイル・インターナショナル・サーキット行われる「カタール1812km」で幕を上げる2024年シーズンのWECに向けて、BMW MモータースポーツとBMW M チームWRTは、今後数ヵ月の間に数多くのテストを予定。この期間中、できるだけ多くのワークスドライバーがBMW M ハイブリッド V8のコックピットに乗り込み、様々なフィードバックをチームへともたらすことになる。

BMW Mモータースポーツのトップを務めるアンドレアス・ロスは、2024年シーズンに向けた最初のテストの成功を受けて、次のようにコメントした。

「1週間におよぶ初期テストは、WEC参戦に向けたプログラムにポジティブなデータを数多くもたらしました。最初のテストにも関わらず、BMW M ハイブリッド V8はスムーズに走行し、エンジニアとチームに豊富な知見を得る機会を与えてくれました」

「初期段階から順調にプログラムを消化できたのは、BMW MモータースポーツとBMW M チームWRTの協力関係はもちろん、IMSAにおけるBMW M チームRLLによる経験も貢献しています。LMDhプログラムの開始当初、私たちはまずIMSAシリーズのみに参戦し、その後FIA WECに参戦することを選択しました。現在、私たちはこのアプローチから多くの恩恵を受けていると言えるでしょう」

「スタートはうまくいきましたが、最初のレースに向けてすべきことはまだたくさんあります。私たち全員が、自分たちの仕事に対して高いモチベーションを保っています」

IMSA第5戦ワトキンス・グレンで繰り上がり勝利

IMSA第5戦ワトキンス・グレンでトップフィニッシュを果たしたポルシェ 963に規定違反が発覚、2位で走り切ったBMW M ハイブリッド V8の25号車が繰り上がり勝利を手にした。
IMSA第5戦ワトキンス・グレンでトップフィニッシュを果たしたポルシェ 963に規定違反が発覚、2位で走り切ったBMW M ハイブリッド V8の25号車が繰り上がり勝利を手にした。

アメリカ・ニューヨーク州のワトキンス・グレン・インターナショナルにおいて、2023年シーズンIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第5戦「セーレン・6アワーズ・オブ・ザ・グレン」の決勝レースが行われ、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ 963 6号車(ニック・タンディ/マシュー・ジャミネ)がトップフィニッシュを果たした。

フィニッシュ後の車検において、ポルシェ 963の6号車にスキッドブロックの規定違反が発覚。2位でフィニッシュしたBMW Mチーム RLLのBMW M ハイブリッド V8の25号車(コナー・デ・フィリッピ/ニック・イェロリー)が、繰り上がりで勝利を手にした。BMWのプロトタイプレーシングカーが北米のレースで優勝したのは、1999年のセブリング12時間を制したBMW V12 LMR以来となる。

ここまで厳しいシーズンを戦い、予想外の勝利を獲得したニック・イェロリーは、次のように喜びを語った。

「チームは懸命な努力を続けていましたから、この勝利が信じられないほど嬉しいです。チームは着実に調子を上げていましたから、初優勝は手が届く位置にありました。サーキットで勝利し、表彰台で喜びを分かち合いたかったですから、望んでいたような勝利ではありません。それでもBMW M ハイブリッド V8にとっては初勝利です。私にとっても、IMSAシリーズでの初勝利になりました。これは、私たち全員にとって特別な意味を持つ1勝なのです」

BMW M ハイブリッド V8を動画でチェック!

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