【モントレー・カーウィーク】ベントレーが初のオーガニックレザーを導入

新型ベントレーが採用する「英国メーカー初のオーガニックレザー」から垣間見える環境への姿勢

モントレー・カーウィーク中、6月18に発表されるベントレーのニューモデルに、英国ブランド初の完全オーガニックレザーが採用される。
モントレー・カーウィーク中、6月18に発表されるベントレーのニューモデルに、英国ブランド初の完全オーガニックレザーが採用される。
ベントレーモーターズは、持続可能性を強化する「ビヨンド100」戦略の一環として、初の完全オーガニックなオリーブタン・レザーをオプションとして導入する。このオーガニックなオリーブタン・レザーは、カリフォルニアで開催されるモントレー・カーウィークで8月18日に発表される、ベントレーの新型モデルに初めて採用される。

持続可能性の高いなめし剤を仕様

モントレー・カーウィーク中、6月18に発表されるベントレーのニューモデルに、英国ブランド初の完全オーガニックレザーが採用される。
ベントレーが新たに導入するオーガニック・レザーは、食肉産業から排出されるレザーハイドを使用するだけでなく、新たにオリーブ工場廃水から得られたなめし剤が使用される。

エレガンス、耐久性、圧倒的な品質を象徴するラグジュアリーレザーを展開するベントレーは、持続可能な素材の採用を積極的に推進。今回のオーガニックなオリーブタン・レザーの導入は、今後に向けた重要なステップとなる。

このオーガニック・レザーの特徴は、オリーブオイル産業の有機副産物を使用した持続可能なレザーのなめし工程にある。ベントレーは皮革なめし工場「パスビオ(Pasubio SpA)」のオリーブ工場廃水(OMW)技術を採用した、初の自動車メーカーとなった。

このなめし剤は、オリーブの圧搾工程で抽出される廃水から得られるもので、有害な金属、ミネラル、アルデヒドが含まれていない。この技術は、従来のなめし工程よりも水の使用量が少なく済み、また再生可能な化学物質をより多く含んでいる。出来上がったオーガニック・レザーは驚くほど柔らかく、ベントレーにふさわしい仕上がりとなるという。

このなめし剤に加えて、ベントレーは食肉産業の副産物であり、トレーサビリティの高いレザーハイドを使用する。現在、世界の皮革生産では、年間推定2億7000万枚の皮革をリサイクル。自動車用皮革の製造は、食肉産業の副産物を美しく持続可能な素材へとリサイクルするため、安全かつ法令に準拠し、厳しく規制された手段とみなされている。

ラインナップ全体にオプション設定

モントレー・カーウィーク中、6月18に発表されるベントレーのニューモデルに、英国ブランド初の完全オーガニックレザーが採用される。
モントレー・カーウィークで初公開されるオーガニック・タンレザーは、今後ベントレーの全モデルにオプション設定される予定だ。

オーガニック・オリーブタン・レザーは、8月18日にカリフォルニアで開催されるモントレー・カーウィークで展示される、ベントレーの新型モデルに初採用。ベントレーは、この持続可能なオリーブ工場廃水(OMW)技術由来のレザーを、ラインナップ全体のオプションとして提供することを計画している。

また、ベントレーは、2021年に自動車メーカーとして初めて、レザー・ワーキング・グループ(LWG)のメンバーに加入。この業界団体は、持続可能な皮革製造のベンチマークを設定している。

今回のオーガニック・オリーブタン・レザーに関して、ベントレーモーターズのレザー担当テクニカルエキスパートを務めるマーク・スタンは、次のように説明した。

「レザーは当社のカーインテリアに欠かせない要素であり、ベントレーの特徴的な仕上げを生み出すための大切な要素です。また、耐久性にも優れており、製造されたベントレー車の84%が現在も英国の道路を走っています」

「ベントレーでは1台につき8~12種類の皮革を使用しており、そのすべてがEU圏内で調達されています。また、ベントレーは森林伐採に関連した皮革の使用も避けています。これは環境に優しいプロセスを奨励するサプライチェーン内の取り組みを反映したものです。私たちは引き続き、より持続可能な皮革の調達に取り組みながら、皮革のサプライチェーンを改善するため、様々な活動にも取り組んでいきます」

「スピードシックス コンティニュエーション・シリーズ」の本格製造に先駆けて製作された「カーゼロ」のエクステリア。

「ベントレー スピードシックス コンティニュエーション シリーズ」のテスト用「カーゼロ」がグッドウッドで登場

2023年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、ベントレーは93年ぶりに新…

キーワードで検索する

著者プロフィール

GENROQweb編集部 近影

GENROQweb編集部