目次
Porsche 963
マニュファクチャラーズ選手権首位に浮上
2023年シーズン、世界耐久選手権(WEC)と並行し、アメリカを舞台とするIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップへの参戦をスタートしたポルシェ。9月16~17日に開催された第10戦IMSAバトル・オン・ザ・ブリックスにおいて、ニック・タンディとマシュー・ジャミネがドライブしたポルシェ963の6号車が、チームメイトの7号車(フェリペ・ナッセ/マット・キャンベル)を従えて1-2フィニッシュを決めた。
今回の勝利により、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、IMSAのマニュファクチャラーズ選手権においてトップに立った。また、カスタマーチームのJDCミラー・モータースポーツ 5号車(マイク・ロッケンフェラー/ティメン・ヴァン・デル・ヘルム)が8位、プロトン・コンペティション 59号車(ジャンマリア・ブルーニ/ハリー・ティンクネル)が9位でレースを走り切っている。
ポルシェ・モータースポーツの副代表を務めるトーマス・ローデンバッハは、今回の勝利を受けて次のように喜びを語った。
「ポルシェやチーム、開発チーム、そしてパートナーにとっても、完璧な1日でした。2台のポルシェ 963が見せたパフォーマンスは最高にエキサイティングでした。最高レベルのレースにおいて、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツが1-2フィニッシュを達成したのですから」
「ロードアトランタでの最終戦を前に、ポルシェはマニュファクチャラーズ・ランキングで首位に立ちました。チームズ選手権とドライバーズ選手権でも、タイトルの可能性が高い状況にあります。最高のシーズンフィナーレを迎えましょう!」
レースを通してトップを争った6号車と7号車
9月16日土曜に行われた予選では、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの2台がフロントロウを独占。翌17日日曜に行われた決勝においても、2台のポルシェ963がスリリングなバトルを展開することになった。
決勝スタート直後、6号車のスターティングドライバーを担当したジャミネが、1コーナーでポールシッターの7号車をドライブするキャンベルをパス。約30分後の最初のピットストップまで、2台の963が接戦を披露する。セーフティカー導入中にピットに入った2台は、そのままの順位で再スタートを迎えるかと思われた。
ところが、6号車のタンディと7号車のナッセは、セーフティカー導入中の規定違反を指摘され、3番手につけていた31号車キャデラックVシリーズ.Rの後方にポジションを下げることになる。それでも、すぐに7号車がキャデラックをパスして首位に浮上。6号車も続き、ふたたびポルシェ・ペンスキー勢が1-2体制を築く。
最後のピットストップ直後、7号車のナッセが冷えたタイヤでコースオフし、この隙をついた6号車のタンディがパス。首位に立ったタンディは残されたレースをミスなく走り切り、トップでフィニッシュした。7号車も2位に入り、ポルシェがシーズン初となる1-2フィニッシュを達成している。
「インディアナポリスでのレースは、チームとポルシェ、そしてペンスキーにとって素晴らしい結果になりました。この場所で1-2フィニッシュを達成できて最高の気分です。そして、マニュファクチャラーズ選手権首位に立ってたことも大きいですし、ドライバーズ選手権でタイトルを獲得するチャンスも残っています」と、優勝を飾ったジャミネは喜びを語った。