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Rennsport Reunion 7
300台を超えるポルシェが参加
7回目を迎えた世界最大規模のポルシェ・ミーティング「レンシュポルト・リユニオン」には、300台を超えるヒストリック・ポルシェ、そして9万1000人のポルシェ・ファンが集結した。
今回のイベントでは「911 GT3 R レンシュポルト」のワールドプレミア、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するプロトタイプレーシングカー「963」や、フル電動レーシングカー「718 ケイマン GT4 eパフォーマンス」によるデモンストレーションラップなど、見どころ満載。
会場では最新テクノロジーに関するワークショップ、ポルシェで伝説を作ったドライバーたちによるサイン会、音楽コンサート、トランスフォーマーによるパフォーマンスなども行われた。ポルシェ・カーズ・ノースアメリカのマーケティング担当副社長を務めるアイーシャ・コーカーは、次のようにレーシング・ポルシェの祭典を振り返った。
「7回目のレンシュポルト・リユニオンを開催できたことを光栄に思います。過去から現在に至る伝説的なドライバーたちの参加、ニューモデルのワールドプレミア、最新レーシングカーによるデモランなど、幅広いファンにアピールすることになりました。次回のレンシュポルト・リユニオンが今から楽しみです」
911 GT3 R レンシュポルトをワールドプレミア
レンシュポルト・リユニオンのハイライトとなったのが、新型「911 GT3 R レンシュポルト」のワールドプレミアだろう。プライベーター用レーシングカーとして成功を収めた911 GT3 Rをベース開発されたトラックカーは、77台が限定販売される。
アマチュアドライバー用トラックカーとして開発された911 GT3 R レンシュポルトは、最高出力620PSを発揮。最新のe燃料でも走行できるように設計。最初の車両は2024年半ばに完成する予定だ。4日間のイベント期間中、ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカでデモランを行ったブランドアンバサダーのイェルク・ベルクマイスターは次のように振り返った。
「911 GT3 R レンシュポルトでのサーキットアタックは最高に楽しかったです。ラグナ・セカでの走行に向けて、個別のセットアップ変更はほとんど必要ありませんでした。マシンのバランス、グリップ、そして信じられないほどの加速……。正直、ラグナ・セカでこんなに速く走れたのは初めてです」
今回、ベルクマイスターはラグナ・セカで1分20秒0台のラップタイムを記録。これは、2023年5月に同じサーキットで行われたIMSAの予選において、ポルシェ 911 GT3 Rが記録した最速タイムを4秒以上も更新している。
ポルシェ・トラクターでレースを開催
2001年に第1回が開催されて以来、レンシュポルト・リユニオンは、ポルシェのモータースポーツの歴史を祝うイベントとして規模を拡大してきた。今年のイベントも貴重なレーシング・ポルシェがラグナ・セカの舞台で走行を披露した。
1973年シーズンのCan-Amシリーズで圧倒的な強さを見せた「917/30」、ル・マン24時間レースを制した「919 ハイブリッド」など、様々な時代やクラスのポルシェ製レーシングカーが名物コーナー「コークスクリュー」を駆け抜けた。
また、ポルシェ製トラクターを使ったエキシビションレースも開催。ワークスドライバーのフェリペ・ナスル、マット・キャンベル、ニック・タンディ、ベルクマイスターといったレーシングドライバーたちが、ヒストリック・トラクターでそのドライビングスキルをアピールしている。